だって見たいんだもん!

映画と共に生きてきた私。大好きな映画と芝居と絵画をメモします。

夏こそ、ゴースト・ムービー

2007-07-29 21:06:25 | 映画
「スパイダーマン」シリーズ(02・04・07)で、すっかりメジャー映画の監督になってしまった、サム・ライミ。1959年10月23日ミシガン州フランクリン生まれ。兄のアイヴァン・ライミは「ダークマン」(90)や「スパイダーマン3」(07)などの脚本家。弟のテッド・ライミは、兄の映画はもちろん、TVシリーズの「シークエスト」(93~94)でもお馴染みの俳優。

そんな映画人一家のサム・ライミの原点は、ホラー!監督、製作総指揮、脚本を務めた「死霊のはらわた」(83)で、デビュー。ホラーは見るけど、スプラッタ映画はちと苦手の私が、サム・ライミをしっかり見たのは、「ダークマン」(90)でした。主演のリーアム・ニーソンのファンでして…。おもしろかったぁ~♪

1965年香港生まれの双子の監督、オキサイド&ダニー・パン。“パン・ブラザース”と呼ばれています。サム・ライミがその才能を認め、自らの“ゴースト・ハウス・ピクチャーズ”に招き、製作を担当した映画、それが「ゴースト・ハウス」(07)です。兄弟にとっては、ハリウッド進出1作目となります。万歳!

シカゴに暮らすソロモン家の父親、ロイ(ディラン・マクダーモット)は失業中。妻のデニース(ペネロープ・アン・ミラー)との仲は、悪化するばかり。長女のジェス(クリステン・スチュワート)は問題を起こし、3歳の長男ベンは話すことができない…。家庭が崩壊する前にと、一家はノース・ダコタの古い農場に移り住みます。

しかし、その家は一家の癒しの場ではなかったのです!再起をかけたひまわり畑を覆うカラスの群れ、突然の轟音やポルターガイスト、消せない壁のシミ。両親の無関心をよそに、何かを感じ始めたベン。やがて現れるゴースト…。いったいこの家の隠された秘密とは…?

実はこの映画、公開中。しかも2週間のみの上映。うむ。行けるかな~?それともDVD待ち?夏はやっぱり“怖いもの見たさ”よね~♪スケジュール調整しましょ。あっ、「Xファイル」のシガレット・スモーキング・マンこと、ウィリアム・B・デイヴィスも出てまぁ~す。
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シルクロードの果てに

2007-07-27 21:28:08 | 映画
東京藝術大学前学長で、日本美術院理事長の画家、平山郁夫氏。その作品を見れば、『ああ~、平山さんの絵ね』ってすぐにわかってしまう、独特の画風・作風をお持ちです。日本画家の最高峰と言われ、現役で活躍されていますね。

平山さんは、1930年(昭和5年)広島生まれ。45年(昭和20年)の原爆で被災しています。その後、47年(昭和22年)東京美術学校(現在の東京藝術大学)に入学。89年(平成元年)第6代学長に就任されました。

原爆被災という体験で、作品には“仏教”をテーマにしたものが多く見られます。とはいうものの、まとまった作品を見ることはあまりないかも。少なくとも私は。でもこの秋、竹橋の東京国立近代美術館にて、「平山郁夫 祈りの旅路」という展覧会が開催されます。

展示される代表作品は… 
≪第1章 仏陀への憧憬≫…「入涅槃幻想」(61)
≪第2章 玄奘三蔵の道と仏教東漸≫…「仏教伝来」(59)
≪第3章 シルクロード≫…「絲綱之路天空」(82)
≪第4章 平和への祈り≫…「広島生変図」(79)
他にも「高燿る藤原京の大殿」(69)、「建立金剛心図」(63)、「ペルセポリスの遺跡」(74)、「祇園精舎」(81)、「マルコ・ポーロ東方見聞行」(76)、「平和の祈り―サラエボ戦跡」(96)などなど。

“仏教”と“シルクロード”を主なテーマとして作品作りをされてきた、平山さんは今年77歳の喜寿。それを記念した本展には、約80点の展示を予定。一度、まとめて見ておくべきですね。
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未来の暗殺劇

2007-07-26 21:06:22 | 映画
2007年10月19日、20時13分。皆さんは、この日この時間何をしているでしょう?今日から見れば、未来のお話。この日、この時間、アメリカ合衆国大統領、ジョージ・W・ブッシュ氏、暗殺。そんな映画がやってきます。「大統領暗殺」(06)。もちろん、フィクションです。ご安心を。

ここでちょっとアメリカ合衆国大統領について、お勉強。初代は、ジョージ・ワシントン(1789~97)。以後、3代トーマス・ジェファーソン(1801~09)、16代エイブラハム・リンカーン(1861~65)、26代セオドア・ルーズベルト(1901~09)、32代フランクリン・ルーズベルト(33~45)、33代ハリー・トルーマン(45~53)

34代ドワイト・アイゼンハワー(53~61)、35代ジョン・F・ケネディ(61~63)、37代リチャード・ニクソン(69~74)、38代ジェラルド・フォード(74~77)、39代ジミー・カーター(77~81)、40代ロナルド・レーガン(81~89)、41代ジョージ・H・W・ブッシュ(89~93)、42代ビル・クリントン(93~01)

そして現在の43代ジョージ・W・ブッシュ(01~)と続きます。歴史上、暗殺された大統領は、ご存知のように2名。リンカーンとJFKです。リンカーンはワシントンDCにあるフォード劇場で、1865年4月14日俳優ジョン・ウィルクス・ブースに撃たれ、翌15日死亡。

一方のJFKは、1963年11月22日テキサス州ダラスでオープンカーに乗ってパレード中、暗殺。犯人とされたのは、リー・ハーヴェイ・オズワルド。このあたりの真相(?)は、映画「JFK」(91)をご覧頂くのがよいかも。ただし映画は映画ですよ。(コスナーファンの私は、大のお気に入り♪)

で、この「大統領暗殺」はあくまでもフィクション。なんでも“モキュメンタリー”というそうな。“モック”=偽る・あざける+“ドキュメンタリー”を組み合わせた造語だそうです。ふむ。監督は、製作・脚本も兼ねたガブリエル・レンジ。初作品。しかし、実在の人物を暗殺してしまう映画なんて…。それにしてもブッシュって…。
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恋はスフレのお味

2007-07-25 21:50:12 | 映画
年齢を重ねても、いつまでも若々しくステキな女性でいたい…。できれば『きれい!』と言われたい…。女性が願う、永遠の夢。女優ダイアン・キートンを見ていると、彼女の年の取り方に憧れてしまう~。1946年1月5日ロス生まれのキートンは、今年61歳。すごい!

デビュー作は、「ふたりの誓い」(70)。未見です。その後、ウディ・アレンの「ボギー!俺も男だ」(72)をはじめとしたアレン作品に出演。「アニー・ホール」(77)で、アカデミー賞主演女優賞を受賞。アニーのマニシュな服装がステキでした。ジャケットに細いベルトをオンしたり、メンズライクなパンツにサスペンダー、中折れ帽を斜めに被ったり…。

「花嫁のパパ」(91)あたりから、主演の中年女性をステキに演じ始め、「ファースト・ワイフ・クラブ」(96)とか「恋愛適齢期」(03)とか、「幸せのポートレート」(05)なんかでも年齢に関係なく、魅力的な女性を感じさせてくれました。シワも老眼鏡もごく普通に見せて!一種の憧れ♪

最新作の「恋とスフレと娘とわたし」(07)のキートンも、思いっきりステキな母親を演じています。3人の娘を持つダフネ(キートン)は、ロスで自分の店で経営するパティシエ。若い時に夫を亡くし、子育ても終わり、今は娘たちの幸せを願うばかり。ところが、末娘のミリー(マンディ・ムーア)だけが結婚できずにいます。

早く結婚して幸せになって欲しいと、インターネットでお相手探し。現代的。日本はまだまだだけど、ネットで結婚相手を探すのって欧米では当たり前なのよね~。ちょっと不安ではありますが…。案の定、次々に現れる男性は、不合格。本人に内緒で探すのだから、大変ですね。

しかし、ようやく現れた理想的男性、ジェイソン(トム・エヴェレット・スコット)。一方、ミリーは自身でジョニー(ガブリエル・マクト)という男性とお付き合い。ほら!おまけにジョニーの父親ジョー(スティーヴン・コリンズ)も現れ…。久しぶりにときめくダフネの気持ち。この成り行きの結末は?

スティーヴン・コリンズは、「スター・トレック」(79)でウィラード・デッカー副長を演じた人。TVMへの出演が多かったですが、「ファースト・ワイフ・クラブ」にも出演。ハンサムなコリンズも年を重ねました。いいかも。
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梯子はどこ?

2007-07-22 21:55:46 | 映画
2005年夏、海に取り残された恐怖を描いた「オープン・ウォーター」。本当に怖かった…。私はもう海には行っていません。「ジョーズ」(75)のせいでも、この映画のせいでもありませんが。理由はともかく、海は広いな~大きいな~と楽しんだのはかつてのお話。

「オープン・ウォーター」は、ダイビング・ツアーに参加した夫婦が、スタッフの確認ミスで広~い海のど真ん中に取り残されるお話でした。周りに誰もいない恐怖。呼んでも返事のない恐怖。足がつかない恐怖。さらには疲労と寒さ、おまけにサメの恐怖まで!ああ~、考えられない。

しかし映画的には、こんなにおもしろい設定はない!PART2を作らない手はないですよね~♪やっぱり、できました。PART2が。今度は、ドイツ製の「オープン・ウォーター2」(06)。監督は、ドイツ生まれのハンス・ホーン。主演はアメリカ人のスーザン・メイ・プラット、リチャード・スパイト・Jr。うむ、知らないなぁ~。

そんなことは気にせず、物語の方はというと… 週末の豪華ヨット・クルーズに参加した6人の男女。エイミーとジェームス、ローレンとザック、ミッシェルとダン。メキシコ湾のマリーナから、“ゴッドスピード”号に乗って沖に出て、最高のクルージングを楽しんでいました。

澄み切った青空の下、シャンパンを交わし盛り上がったミッシェルが、海で泳ぎたいと言い出し、次々に飛び込みはじめます。しかし、しかし、最後のダンが梯子を出し忘れていたのです!ええっ~、そんなバカな!!ありえない!大型ヨットの甲板は遥か、上。どうやって上がるというの?

またしても、海の中に取り残された6人。ライフジャケットなんて着てないし、岸まで泳ぐには遠すぎるし、助けは来ない。体力は消耗し、寒さと急な天候の悪化、内輪もめ、最後はお約束のサメの登場。さぁ~、どうなる?どうする、みんな!今年の夏も海は行けませんね。
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鎖とブルース

2007-07-20 21:36:53 | 映画
05年のアカデミー賞で、歌曲賞を受賞した作品が「ハッスル&フロウ」(05)でした。あまり知られてないかも。映画自体もテアトルタイムズスクエアで、レイトショーでしたから。主演は「クラッシュ」(04)のテレンス・ハワード、監督はこれが初のクレイグ・ブリュワー。

このブリューワー監督の2作目が、「ブラック・スネーク・モーン」(06)です。主演は、「スネーク・フライト」(06)のサミュエル・L・ジャクソン。おいおい、またしても“スネーク”絡みですか?真相は映画で確認することにしましょうね。で、共演はきれ~いに痩せた、クリスティナ・リッチ。そして、ジャスティン・ティンバーレイク。

ファンには、たまらないキャスティングですね~。誰のファンかは別として。さて内容ですが、かつてはブルース奏者だったラザラス(ジャクソン)。今は、真面目に農業しています。ところが突然、妻から理由ありの離婚。初老のラザラスには衝撃でした。

さらに追い討ちをかける出来事が…。ラザラスは、道で半裸の女性レイ(リッチ)を拾うことに。幼い頃の性的虐待のせいで、今やすっかりSEX依存症となってしまったレイ。恋人ロニー(ティンバーレイク)が入隊のため、1人淋しくパーティでドラッグに溺れ暴力を受け、車から捨てられ…。無惨。

家に連れ帰り介抱するんだけど、気がつくと逃げ出そうとするレイ。ラザラスは仕方なく、太目の鎖(!)で彼女をつなぎ、体と心を直そうとするのでした。さあ~、この日から2人の“闘い”が始まるのです!

イメージ的には、ちょっと危ない映画のように感じますが、実はこれは“愛”の映画。年齢も人種も性格も信念も、まったく違う男女2人の物語。「ハッスル&フロウ」ではラッパーを生きざまを描き、ヒップ・ホップでしたが、この映画はグッと大人のブルース。俳優たちの熱演を、今からワクワクしています♪
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WTCを忘れない

2007-07-19 23:12:18 | 演劇
舞台の形式のひとつに、“リーディングドラマ”というものがあります。舞台の上で演技ではなく、セリフだけで物語を語っていくものです。思い浮かぶのは、青井陽治さん演出で、ロングラン公演しているパルコ劇場の“ラヴレターズ”(A.R.ガーニー作)です。90年8月に始まったこの公演も、7月で17周年を迎える名作です。

舞台の上には、大きめなイスが2つ。物語は、8歳のアンディとメリッサの出会いからはじまります。お互いが交わす手紙を読むことで、時代や環境、心や体の変化を表現していきます。観客はセリフだけで、まるで場面転換している本物の舞台を見ているような気分になるのです。この作品は、お勧めです。

そんなリーディングドラマが、またひとつ上演されます。9月、銀座の博品館劇場でたった5日間、7回の公演。それが、「ザ・ガイズ ~消防士たち~ 」です。原作・脚本は、アン・ネルソン。

2001年9月11日、アメリカで起きた同時多発テロ。あれから3週間たった日曜日。NYのワールドトレードセンターでの大惨事で、8人の部下を失くした消防隊長ニック(津嘉山正種)は、数日後の葬式で弔辞を読むことになっています。しかし、事件の衝撃は収まるはずもなく、言葉を失った彼は白紙の原稿用紙に向かったまま…。

しかたなくニックは、友人を通じてある女性ジャーナリストに会うことに。ジョーン(三田和代)は言います。弔辞は事件のことを語るのではなく、遺族のために亡くなった彼らのことを語れば良いのだと。どんな人だったのか…そのことを語るのだと…。そして2人が綴りはじめた文章とは?

私は、かねてから津嘉山さんのファンで、舞台はほぼ欠かさず見ています。津嘉山さんもかつて“ラヴレターズ”に出演しました。91年2月12日公演、お相手はツレちゃんこと、鳳蘭さん。もちろん、見ました。三田さんも大好きな女優さん。90年9月23日に出演、お相手は細川俊之さん。

お2人は、91年8月以降に何度も再演しています。リーディングドラマの要は、セリフのうまさ。津嘉山さんと三田さんの名前だけで必見です!もちろん、見ます!楽しみ♪
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ズル休みはいけません。

2007-07-17 21:25:42 | 映画
あのマイケル・ムーアが、20kgのダイエットに成功!って、びっくり。「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズのピーター・ジャクソンが、3部作終了後に撮った「キング・コング」の予告編や“製作日記”で見せた、激ヤセには負けるけど。ピージャクは30kgの減。でも、2人ともすごいわ。

ピージャクの減量は、太りすぎを心配した家族の勧めで始めたダイエットの成果。コロコロと太った体で、短パン、サンダル履きのスタイルがトレードマークだったから、その変わりようにひたすらびっくり~!何か、悪い病気にでもかかったの?「キング・コング」の製作が激務なの?と、心配しました。でもやっぱり太りすぎは危険!減量は必要です。(リバウンドに気を付けましょうね!)

さて、マイケル・ムーアですが、1999年4月20日コロラド州のコロンバイン高校で起きた、生徒2人による銃撃事件を描いた「ボウリング・フォー・コロンバイン」(02)と、2001年9月11日に起きた同時多発テロ後の、ブッシュ大統領のテロ対策の真実を描いた「華氏911」(04)が、代表作。

この2作で、マイケル・ムーアの名前を知らない人はいない!?(←たぶん)「ボウリング・フォー・コロンバイン」は、カンヌ国際映画祭で『55周年記念特別賞』を新設しての受賞という快挙と遂げました。さらに「華氏911」は、パルム・ドールを受賞!太目の体で、アポなし突撃インタビューするムーアの姿は、なぜか小気味いい印象を与えました。

もちろん、感想は人さまざま。キライ!って人もいると思います。アル・ゴア副大統領の「不都合な真実」もそうかも。まっ、判断はお任せしましょう。話を戻すと、ムーア監督の最新作が、「シッコ」(07)です。今度のテーマは、医療問題。日本の医療も揺らいでいますが、も~っと大変なアメリカの真実を監督自ら減量して、突撃しています。やっぱりお付き合いしましょう。

おまけ:シッコ(Sicko)=(Sickie)変質者 または、(病気と称しての)ズル休み “Yahoo!辞書より”
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モリコーネの子守唄

2007-07-15 21:25:11 | 映画
イタリアの監督ジュゼッペ・トルナトーレの作品は、まだ10本程度しかないんですね。意外。実はかなりのお年と思っていたら、1956年生まれでした。勝手な思い込みで、高齢な巨匠のイメージを持っていました。それにしても寡作な方です。

監督&脚本作品は、デビュー作の「“教授”と呼ばれた男」(86・未)。大ヒット作の「ニュー・シネマ・パラダイス」(89)。マストロヤンニ主演の「みんな元気」(90)。3人の監督によるオムニバス「夜ごとの夢/イタリア幻想譚」、内1本を担当(91)。←これ、未見。

ジェラール・ドパルデューとロマン・ポランスキーを主演に迎えたサスペンス映画 「記憶の扉」(94)。シチリアを舞台にした感動作「明日を夢見て」(95)。そして、ティム・ロスの静かな演技が光る「海の上のピアニスト」(99)。さらにモニカ・ベルッチの魅力を最大限に活かし、世界中にその美しさを知らしめた「マレーナ」(00)。

そして6年ぶりの新作が、この秋公開です。「題名のない子守唄」(06)。監督の作品は主に男性が主役。しかしこの作品は、めずらしく女性を主役に据えて、映画のムードをミステリアスに仕上げています。舞台は、北イタリアの港町トリエスタ。ある日、長距離バスでこの町にやって来たイレーナ(クセニヤ・ラパポルト)。

彼女は、ある目的を持っていました。貴金属商を営む裕福なアダケル家(ミケーレ・プラチド&クラウディア・ジェリーニ)に入り込むため、メイドになりたいと願っていたのです。でもそうは簡単にはいきません。とりあえず、掃除婦としてレジデンスに雇われます。

やがてチャンスが訪れ、彼女はアダケル家のメイドになります。彼女とアダケル家の4歳になる娘テア(クララ・ドッセーナ)との、ほのかな愛情。それなのに何を隠し、どんな目的があるのか?復讐?償い?後はラストを待つしかありません。

監督と長くコンビを組み、多くの作品で美しい音楽を提供してきた、巨匠エンニオ・モリコーネ。この作品でも、映画の持つミステリアスなムードを盛り立てます。本当に美しい音楽。2007年のアカデミー名誉賞を受賞。題名の“子守唄”の意味は?ねえ、モリコーネさん?
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プロヴァンスの遺産をもらったら…

2007-07-14 21:43:10 | 映画
何かと問題児扱いされている、ラッセル・クロウ。私、ファンです。1964年4月7日、ニュージーランドのウェリントン生まれ。初期の映画は、当然オーストラリア製。デビュー作はブライアン・ブラウン主演「アンボンで何が裁かれたか」(90)。小さな脇役で出演。(ジョージ・タケイも出てました)

ビデオスルーの「人生は上々だ!」(94)は私のお気に入りで、DVD発売で即買い。95年の「クイック&デッド」や「バーチュオシティ」で、ハリウッド進出し、「L.A.コンフィデンシャル」(97)でブレイク!カッコよかったぁ~。

「インサイダー」(99)「グラディエーター」(00)「ビューティフル・マインド」(01)と、アカデミー賞に連続ノミネート。「グラディエーター」で見事、主演男優賞を受賞。他にも「マスター・アンド・コマンダー」(03)や「シンデレラマン」(05)も各映画賞に関わる、まさに常連。うまいのだ!

そのクロウの最新作は、な、なんとロマンチック・ラブストーリー♪しかも、監督が、「グラディエーター」のリドリー・スコット!信じられない…。うれしい、悲鳴~。「プロヴァンスの贈りもの」(06)。ロンドンで豪腕トレーダーとして多忙な日々のマックス(クロウ)。彼は、かつて子供の頃、夏のヴァカンスを南仏プロヴァンスで過ごしていました。

そこには、英国人のヘンリーおじさん(アルバート・フィニー)が、広大なぶどう園“ラ・シロック”とシャトーを持ち、輝く太陽と芳しいラヴェンダーに囲まれて、ワイン作りを楽しんでいました。少年マックス(フレディ・ハイモア)は、ヘンリーおじさんからかけがえのないものを受けていたのです。

しかし時は流れ、シティの金融街では時間のスピードも違う。マックスは当時のことをすっかり忘れていました。ある日、10年も疎遠になっていたヘンリーの訃報が届きます。近親者のマックスに遺産を残していたのでした。相続と売却の手続きに20数年ぶりに訪れる、プロヴァンス。

ひょんなことでこの地に滞在することになり、さらにレストランのオーナー、ファニー(マリオン・コティヤール)との偶然の出会い。美しい景色と心惹かれる女性。マックスは、人生最大の決断の時を迎えていました…。果たして。

ラッセル・クロウのラブロマンスものなんて!ううっ、待ってました~♪歴史物や大作の監督、リドリー・スコットとのコラボ。わくわくしながらも、早く見たいぞ~!
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