〝サッカーの王様”の誕生

実在のアスリートや選手たちの映画は、本当に感動的。それに、それまでまったく知らなかった人物や出来事、ゲームなどを知る最高のチャンスとなります。

例えば、クリント・イーストウッド監督「インビクタス／負けざる者たち」（０９）では、１９９５年、南アフリカで初開催されたラグビーＷ杯を描いていました。

主演はマット・デイモンで、ネルソン・マンデラ大統領をモーガン・フリーマンが演じました。ブライアン・ヘルゲランド監督「４２ 世界を変えた男」（１３）では…

史上初の黒人メジャーリーガー、ジャッキー・ロビンソンの人生を描いていました。演じたのは、チャドウィック・ボーズマン。ハリソン・フォード共演。

まだまだたくさんありますが、今回はサッカーです！ジェフ＆マイケル・ジンバリスト兄弟監督「ペレ 伝説の誕生」（１６）。〝サッカーの王様”ペレの物語です。

もちろん、ペレ本人が製作総指揮を務めています。１９４０年１０月２３日、エドソン・アランチス・ドゥ・ナシメント（ケヴィン・ヂ・パウラ）は、ブラジルのスラム街…

パウルで生まれ育ちます。ペレ少年はサッカーの才能に恵まれ、いつも友たちと遊んでいました。１９５０年、自国開催のＷ杯でブラジルは、決勝で敗退。

ショックを受けた父ドンジーニョ（セウ・ジョルジ）に、いつかワールドカップでブラジルを優勝させると約束するペレ。やがて彼は、プロチームへ。

そして１９５８年、ペレはスウェーデンで開催されるワールドカップのブラジル代表チームのメンバーに選出されます。ペレ、１７歳の時でした。

果たして、彼を待ち受けていた困難とは？ヴィンセント・ドノフリオ、ロドリゴ・サントロ、コルム・ミーニイ共演。音楽が、Ａ・Ｒ・ラフマーンなのもうれしい！

行方不明の父を救うために

先日、Ｍ・ナイト・シャマラン週と称し、マイコレクションの映画ソフトの中から連日見てました。監督は、１９７０年８月６日インドのポンディチェリー出身。

「シックス・センス」（９９）の衝撃は、今見ても鮮やか。主役のブルース・ウィリスは、監督２作目「アンブレイカブル」（０１）でも主演を務めました。

ちなみにマイコレクションは「サイン」（０２）、「ヴィレッジ」（０４）、「レディ・イン・ザ・ウォーター」（０６）、「ハプニング」（０８）、「ヴィジット」（１５）となります。

「エアベンダー」（１０）と「アフター・アース」（１３）はパスしました。で、ブルース・ウィリス最新作が公開されます。「シックス・センス」から１６年。

時の経つのは、ホント早い。ジョン・ムーア監督「ダイ・ハード／ラスト・デイ」（１２）でも父親役を演じたウィリスですが、今回も父親役です。

それが、スティーブン・Ｏ・ミラー監督「エクストラクション」（１５）。主演はケラン・ラッツ。「トワイライト・サーガ」シリーズ（０８～１２）のエメット・カレン役。

レニー・ハーリン監督「ザ・ヘラクレス」（１４）では、主役でした。凄腕ＣＩＡ工作員レナード・ターナー（ブルース・ウィリス）は、１０年前の潜入捜査で妻を殺害され…

息子のハリーまでも失うところでした。そして現在、父と同じ工作員を希望するハリー（ケラン・ラッツ）は、ＣＩＡのアナリストになっていました。そんなある日。

任務中にレナードが行方不明に！ハリーは上司に無断で勤務地プラハからアメリカへ飛び、ＣＩＡエージェントのヴィクトリア（ジーナ・カラーノ）と捜査を開始。

果たして、２人は無事レナードを救出できるのでしょうか？今年６１歳のブルース・ウィリス、次回作は『ケイン＆リンチ：デッドメン』だとか。

スーパーヒーローのドーピング疑惑

マサチューセッツ州ボストン出身の俳優、ベン・フォスター。お気に入りの俳優です。１９８０年１０月２９日生まれで、いつの間にか３５歳になっていました。

ＴＶシリーズやＴＶＭへの出演を経て、「パニッシャー」（０４）、「ホステージ」（０５）、「Ｘ-ＭＥＮ：ファイナル ディシジョン」（０６）、「３時１０分、決断のとき」（０７）、

「３０デイズ・ナイト」（０７）、「パンドラム」（０９）、「メッセンジャー」（０９）、「メカニック」（１１）、「ハード・ラッシュ」（１２）、「ローン・サバイバー」（１３）、

「セインツ 約束の果て」（１３）、「ザ・ブリザード」（１６）などに出演。ダンカン・ジョーンズ監督「ウォークラフト」（１６）に続き公開される新作が…

スティーヴン・フリアーズ監督「疑惑のチャンピオン」（１５）です。１９９３年、自転車ロードレースの最高峰〝ツール・ド・フランス”にデビューした…

アメリカ人ランス・アームストロング（ベン・フォスター）。絶好調の２５歳の時、精巣ガンに冒され、すでに脳にも転移していると宣告されます。

しかし、彼は過酷な大手術とリハビリを経て奇跡的に快復。そして９９年から０５年まで、ツール・ド・フランス７連覇という偉業を達成するのでした。

ところがスポーツ・ジャーナリストのデイヴィッド・ウォルシュ（クリス・オダウド）は、アームストロングに薬物使用疑惑を抱き、調べ始めます。

スーパーヒーローに付きまとうドーピング問題。果たして？共演はギョーム・カネ、ジェシー・プレモンス、リー・ペイス、ダスティン・ホフマン。

ちなみに彼は、２０１２年自転車競技から永久追放の処分を科され、タイトルは剥奪。２０１３年、自らドーピングを認めたそうです。はい。

監督は、牧師さん。

キリスト教をテーマにした“クリスチャン映画連続上映”の第１弾「復活」（１６）。ケヴィン・レイノルズ監督、ジョセフ・ファインズ主演のイエス復活を描いた作品。

もうすぐ公開です。そして第２弾は、パトリシア・リゲン監督、ジェニファー・ガーナー主演「天国からの奇跡」（１６）。臨死体験をした１０歳の少女の実話で、来月公開。

第３弾のご紹介です。俳優で監督でもあるアレックス・ケンドリックの「祈りのちから」（１５）です。監督は牧師で、これまで多くの信仰の力を描いてきたそうです。

本作は、日本での監督初公開作品となります。エリザベス（プリシラ・シャイラー）とトニー（Ｔ・Ｃ・ストーリングズ）の夫婦には、幼い娘が１人。仕事も成功し…

一見すると、理想的な家族のように見えました。しかし、実際は夫婦間には亀裂が入り、深刻な状況にあったのです。ある日のこと。不動産の仕事をしている…

エリザベスは、家を売却するためクララ（カレン・アバクロンビー）という老婦人に呼ばれます。クララはエリザベスと話す内、彼女の置かれた状況に気付きます。

そして自室のウォークインクローゼットに設えた祈りの部屋を見せ、エリザベスにも祈ることを勧めるのでした。最初は、渋々祈っていたエリザベス。

やがて、続けるうちにある変化が起こり始めるのでした。果たして、その変化とは？アレックス・ケンドリック監督には、脚本家のスティーヴンという兄弟がいて…

「フェイシング・ザ・ジャイアント」（０６未）、「ファイアー・ストーム」（０８未）、「ファーザーズ」（１１未）と、兄弟２人で作品を作り続けているようです。

信仰の大切さ、奇跡を説くストーリー、キリスト教徒の宗教観を描く監督兄弟。日本未公開作品ばかりなので、コメントできないですが。いかが？

剣と魔法の世界、再び

Ｊ・Ｒ・Ｒ・トールキン原作、ピーター・ジャクソン監督「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズ（０１、０２、０３）や、「ホビット」シリーズ（１２、１３、１４）に登場するのは…

ホビット族や魔法使い（イスタリ）、人間、エルフ、ドワーフ、トロル、オーク、そしてゴラムと闇の勢力。ファンタジーの世界では、最定番の登場人物たちですね。

確かにその他のファンタジー作品にも、同様に魔法使いやエルフやオークたちが登場します。オンラインＲＰＧとして世界中で絶大な人気を誇るオンラインゲーム…

〝ウォークラフト”を基にしたアクション・ファンタジー映画が、公開されます。それが、ダンカン・ジョーンズ脚本、監督「ウォークラフト」（１６）です。

ダンカン・ジョーンズは「月に囚われた男」（０９）、「ミッション：８ミニッツ」（１１）の監督で、今年１月１０日に亡くなったデヴィッド・ボウイは、実の父親でした。

話を戻して、映画「ウォークラフト」にも人間やオーク、ドワーフ、ガーディアン、エルフたちが登場します。長い間、平和な時代が続いていた王国アゼロス。

ところが、恐るべき種族の侵略者に直面し、戦争の瀬戸際にありました。彼らは、滅びゆく故郷のドラエナーを捨て、新たな居住地を求めるオークたち。

世界と世界と繋ぐ入口〝ダークポータル”を開き、侵略を始めていました。人間たちはアゼロスを守るため、ガーディアンのメディヴ（ベン・フォスター）の力を借り…

オークたちとの全面戦争を決意。しかし、戦争を避けようとする者もいて…。果たして？騎士にトラヴィス・フィメル、王にドミニク・クーパー、女王にルース・ネッガ、

魔法使いにベン・シュネッツアー、オーク戦士にトビー・ケベル、侵略者にダニエル・ウー、破壊者にクランシー・ブラウン。「ＬＯＴＲ」再びですね。

脚本家トランボの実話

〝ハリウッドテン”というのをご存知ですか？１９４０年代後半～５０年代中頃、ハリウッドに吹き荒れた赤狩り旋風。マッカーシー上院議員による共産主義排斥活動のこと。

多くの映画監督、脚本家、俳優などの芸能人がブラックリストに乗りました。その中でも、召還や証言拒否した主要な１０人を指します。その中に脚本家で「ジョニーは戦場へ行った」（７１）の…

監督としても知られる、ダルトン・トランボもいました。１９０５年１２月９日コロラド州モントローズ出身。主な脚本作品に「ローマの休日」（５３）、「スパルタカス」（６０）、「栄光への脱出」（６０）、「脱獄」（６２）、

「ハワイ」（６５）、「ダラスの熱い日」（７３）、「パピヨン」（７３）などがあり、古い映画ファンにはお馴染み。当時はそんな大変な背景を背負っている人だとは、露知らず。１９７９年死去。

「オースティン・パワーズ」（９７）シリーズのジェイ・ローチ監督「トランボ ハリウッドで最も嫌われた男」（１５）は、彼の半生を描いています。ブルース・クックの評伝が原作。

１９４０年代、ハリウッドの脚本家として成功を収めていたダルトン・トランボ（ブライアン・クランストン）。第２次世界大戦後“赤狩り”が猛威を振るう中、トランボは議会での証言を拒否し…

投獄されてしまいます。やがて出所し、家族の元に戻ったトランボでしたが、すでにキャリアを絶たれ仕事がなかったのです。釈放後、トランボは偽名で友人にある脚本を託します。

それが「ローマの休日」でした。果たして？ベン・Ｌ・ペリーとロバート・リッチという、ペンネームを持つトランボ。ダイアン・レイン、ヘレン・ミレン、エル・ファニング、ジョン・グッドマン共演。

ブライアン・クランストンは、ＴＶシリーズ「ブレイキング・バッド」（０８～１３）の主役でブレイク。本年度アカデミー賞主演男優賞ノミネート作品です。ぜひ、見ましょ。

オスカー俳優たちとニコラス・ホルト

ジェームズ・マカヴォイ、マーク・ストロング、ピーター・ミュラン主演「ビトレイヤー」（１３）。見ました？脚本、監督は本作が初監督のエラン・クリーヴィーでした。

大物犯罪者を逮捕寸前に右膝を撃たれ取り逃がした刑事と、３年後、ある事件をきっかけに２人は再会し、敵対関係でありながら協力することになるという…

クライム・アクション映画でした。渋いキャスティングで、女優はアンドレア・ライズブロー共演。そのエラン・クリーヴィー監督、３年ぶりの新作が公開されます。

それが、イギリス＆ドイツ映画「アウトバーン」（１６）です。天才的な運転技術を武器に、自動車泥棒として活躍していたケイシー（ニコラス・ホルト）。

彼はドイツのケルンへ渡り、マフィアを率いるゲラン（ベン・キングズレー）の元で働いくことになります。そんなケイシーでしたが、恋に落ちます。

アメリカ人女性ジュリエット（フェリシティ・ジョーンズ）と出会ったのです。それを機に、裏社会から離れて２人で生きようと決意するケイシー。

ところが彼女は、腎臓移植をしなければ命が危ないことが発覚します。移植手術に必要な大金を稼ぐため、彼はゲランのゲームに乗ることに。

それはヨーロッパの物流を手中に収める実業家、そして麻薬王のハーゲン・カール（アンソニー・ホプキンス）が、チリから密輸した膨大なコカインを…

トラックごと奪うというものだったのです。ＧＰＳと監視カメラによって、完全にコントロールされているトラック。果たして、ケイシーは？

ドイツのアウトバーンを次々に高級車を乗り換えるという、とんでもない設定。２６歳のニコラス・ホルト、カッコよくなりましたねぇ～。

ティム・バートンが贈る、ワンダーランド第２弾

かつて、同じ役はやらないよ…と言っていたジョニー・デップ。演技派で個性的な役を次々にこなす、今では誰もが知っている人気スター。

そのデップが、ゴア・ヴァービンスキー監督「パイレーツ・オブ・カリビアン／呪われた海賊たち」（０３）で演じたジャック・スパロウ役が、いたく気に入ったようで…

その後「ＰＯＣ／デッドマンズ・チェスト」（０６）、「ＰＯＣ／ワールド・エンド」（０７）、ロブ・マーシャル監督「ＰＯＣ／生命の泉」（１１）と、すでに４作品制作済み。

さらに５作目『ＰＯＣ／デッド・メン・テル・ノー・テイルズ (原題）』が、２０１７年公開されるというお話。まだやります。そのデップが、もう１つ同じ役を演じています。

それがルイス・キャロル原作、ティム・バートン監督「アリス・イン・ワンダーランド」（１０）のマッドハッター。１９歳になったアリスが、再び地下のワンダーランドへ行くお話。

忘れちゃった人は、復習しておきましょ。あれから６年。続編が公開です。ジェームズ・ボビン監督「アリス・イン・ワンダーランド／時間の旅」（１６）です。

アリス（ミア・ワシコウスカ）が３年間の航海を終え、ロンドンに帰って来ます。そこへ、マッドハッター（ジョニー・デップ）が危機に陥ったという知らせが。

過去に心を奪われ、帰らぬ家族を待ち続けるマッドハッター。彼を救うため、アリスは鏡を通りぬ抜けワンダーランドへ！果たして、ハッターに何が？

共演者は前作と同じ。白の女王はアン・ハサウェイ、時間の番人タイムはサシャ・バロン・コーエン、ザニック・ハイトップはリス・エヴァンス、

赤の女王はヘレナ・ボナム＝カーター。声の出演者にアラン・リックマン、スティーヴン・フライ、マイケル・シーン、ティモシー・スポール。楽しみ。

そのシェルター、安全？

Ｊ・Ｊ・エイブラムス製作、マット・リーヴス監督「クローバーフィールド／ＨＡＫＡＩＳＨＡ」（０８）は、ニューヨークを舞台に繰り広げられる、サスペンス・パニック。

摩天楼を闊歩するモンスターが登場した時は、最高に怖かったです。もちろん、一気にお気に入りに。あれから８年。続編？いえ、その関わりは不明です。

気になるその映画とは、Ｊ・Ｊ・エイブラムス製作、本作が長編初監督のダン・トラクテンバーグ作品「１０ クローバーフィールド・レーン」（１６）です。

目を覚ますと、シェルターの中にいることに気付いたミシェル（メアリー・エリザベス・ウィンステッド）。そこには、ハワード（ジョン・グッドマン）という…

見知らぬ男がいて、『君を救うためにここへ連れてきた』とミシェルに告げます。もう１人、自らシェルターに逃げてきたという男も。

その日から、ミシェルはハワード、エメット（ジョン・ギャラガー・Jr）と名乗るその男と、３人での共同生活を余儀なくされます。いったい外では何が？

ハワードは、化学兵器か、核攻撃か、とにかく人類は滅亡したと言い、自宅の地下にあるシェルターにいるべきだと主張します。しかし、ミシェルは…

彼が信用できるのか、他の目的があるのか…と疑念を持ち続けるのでした。そしてとうとう、脱出を試みるのです。必死に阻止するハワード。

やがて、シェルターのドアにたどり着くミシェル。彼女がドア越しに見た世界とは、果たして？タイトルの意味も、気になるけど…

コピーの〝奴らはあらゆるフォームでやってくる”とは、さらに気になります。ジョン・グッドマンの怪演ぶりも、気になります。見ましょ。

“999”とは？

アメリカ映画でよく聞く、なんとかコード。特に警察もので耳にします。例えば、４０１はひき逃げ、４０２は放火殺人、４０５は自殺、４１４は重窃盗罪、４１６は喧嘩、４１８は行方不明、

４２０は殺人事件、４２７は誘拐事件とか。まだまだあるようですが…。他にも無線で使うテンコード。１０－４は了解、１０－１０は発砲事件、１０－１３は応援要請、１０－１４は現場到着、

１０－３０は違反行為、１０－３１は麻薬取引、１０－３３は緊急事態発生、１０－７０は火災発生、１０－７２は容疑者逮捕、１０－７７は応答なし、１０－９９は任務完了など。

また、警察や軍で聞き取りにくいアルファベットを単語で表します。Ａはアルファ、Ｂはブラボー、Ｃはチャーリー、Ｄはデルタ、Ｋはキング、Ｐはピーター、Ｌはリンカーン、

Ｖはヴィクター、Ｙはヤング、Ｚはゼブラ…とか。これをフォネティックコードというそうです。これらのコードは州で違いもあるようで、あくまでも参考までに。

一覧があったら面白いのですが。調べて見て下さい。前置きが長くなりましたが、ジョン・ヒルコート監督「トリプル９ 裏切りのコード」（１５）の“９９９”は、職務中の警官が…

撃たれる非常事態が発生、応援を呼ぶ際に使われる警察コード。ジョージア州アトランタは、ロスやマイアミを凌ぐ凶悪犯罪都市。マイケル（キウェテル・イジョフォー）率いる…

５人組強盗グループが銀行を襲撃！成功を機に、ロシアン・マフィアとの関係を絶とうと決意するマイケル。しかし、ボスのイリーナ・ヴラスロフ（ケイト・ウィンスレット）が許すはずなく…

マイケルの息子を誘拐、人質にして国土安全保障省の施設を襲うように迫るのでした。そして発動する“９９９”。果たして、それは？主演はケイシー・アフレック。アンソニー・マッキー、

アーロン・ポール、クリフトン・コリンズ・Ｊｒ、ノーマン・リーダス、ウディ・ハレルソン共演。「ザ・ロード」（０９）や「欲望のバージニア」（１２）のヒルコート監督作。見ます。