報恩坊の怪しい偽作家!

 自作の小説がメインのブログです。
 尚、ブログ内全ての作品がフィクションです。
 実際のものとは異なります。

“私立探偵 愛原学” 「餓鬼の使いやあらへんで」

2019-09-02 19:16:55 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[8月24日00:30.天候:晴 宮城県大崎市鳴子温泉 鳴子中央ホテル(架空のホテル)]

 私の名前は愛原学。
 都内で小さな探偵事務所を経営している。
 せっかくの楽しい温泉旅行を台無しにしてしまう事件が起きてしまった。
 何と、まるで餓鬼のようなモノが私達の所へやってきたのだ。
 そしてどういうわけだか、高橋がその対抗手段としてマグナムとショットガンを持って来ていた。
 もちろん高橋のはエアガンであるが、しかし殺傷能力を持つ違法改造だ。
 そして私は私で、正式に申請してあるとはいえ、本物の猟銃。
 私達はそれらを手に、部屋のドアを乱暴にノックしていた餓鬼に対峙するべく、部屋の外に出た。

 愛原:「!!!」

 しかし、部屋の外には全く何もなかった。
 そんなバカな!?

 高橋:「どこだ!?隠れてねーで出て来やがれ!」

 高橋は廊下に向かって叫んだ。

 愛原:「シッ!高橋、静かにしろ。近所迷惑だぞ?」
 高橋:「あの餓鬼のノックの方がよっぽど近所迷惑ですって!」
 愛原:「それもそうだな……」

 私は取りあえず部屋に戻ることにした。

 愛原:「とにかく、このまま寝るのは間違いなくバッドエンド直行だ。あれは幻覚じゃない」
 高橋:「そりゃそうですよ」
 愛原:「とにかく、ホテルの中を探索してみよう。まだどこかに潜んでるかもしれない」
 高橋:「そうですね」

 まずは浴衣から私服に着替える。
 その後で私は隣の部屋に電話した。

 愛原:「あー、もしもし。高野君か?こんな時間に悪い。ちょっと説明したいことがあって……」

 すると高野君は……。

 高野:「やっぱりさっきの、酔っ払いか何かだったんですか?マサが捕まえてボコボコにしたとか言うんじゃないでしょうね?」

 と言ってきた。
 てことは、やはり幻なんかではない。

 愛原:「いや、その方がよっぽどマシだよ。何か、気味の悪いことが起きてね」

 私は事の経緯を最初から高野君に説明した。

 高野:「本当ですか!?」
 愛原:「ああ。まるで地獄界にいる餓鬼みたいなヤツだったよ」
 高野:「この辺、そういう伝説ってありましたっけ?」
 愛原:「知らないよ。俺は民俗学には疎いもんでね。とにかく、こんな気味の悪い目に遭ったんじゃ、おちおち寝られんよ。一応、ホテルの中を探索してみようと思う」
 高野:「分かりました。私も準備しておきますので」
 愛原:「ああ、よろしく。リサと斉藤さんは?」
 高野:「疲れてぐっすり寝てますわ」
 愛原:「そうか。それじゃ、2人は寝かせておこう」

 私は電話を切った。

 愛原:「高野君も一緒に行くぞ。お前も準備しろ」
 高橋:「分かりました。それにしても先生、アイツはどこからホテルん中に入って来たんでしょうね?」
 愛原:「……あ、それもそうだな!」

 もちろん、ここはホテルだ。
 24時間エントランスは開いている。
 しかし、あんな餓鬼みたいなヤツが入ってきたら、フロントにいるホテルマンが絶対に制止するはずなのだ。
 例えあれが“クレヨンしんちゃん”の野原しんのすけで、ゾウさん踊りしていたとしても、さすがに止められるだろう。
 私は電話を取って、フロントに掛けてみた。

 愛原:「……おい、高橋」
 高橋:「どうしました?」
 愛原:「フロントに掛けているが、誰も出ないぞ?」
 高橋:「それは『本日の営業は終了しました』的な?」
 愛原:「アホか!ここはホテルだぞ?24時間客がいるような所で、何で肝心要のフロントが閉まるんだよ?」

 これが民宿とかペンションとかならそうだろう。
 或いは、個人経営のビジネスホテルでもあり得る。
 しかしここは温泉街でも中規模のホテルだ。
 客室数も数十室はある。
 それでフロントが閉まるなんておかしいだろう。

 愛原:「何かおかしいことが起こっているかもしれない。まずはフロントに行ってみるぞ?」
 高橋:「おおかた、居眠りしているのかもしれませんよ?」
 愛原:「それでも電話が鳴ったら起きるだろうよ」

 私達は銃を手に再び廊下に出た。
 やはり廊下には人の気配すら無かった。

 愛原:「おい、高野君」

 私はリサ達を起こさぬよう、インターホンではなく、ドアを軽くノックした。

 高橋:「先生、お待たせしました」

 中から高野君が出てきた。
 状況を察してか、彼女も浴衣から私服に着替えていた。
 そして手には狙撃用のライフル。
 高野君の用意周到ぶりには頭が下がる……って!

 愛原:「何で高野君もそういう危ないモン持ってるんだよ!?」
 高野:「だって先生、『何事も備えが大事だ』と仰ったじゃありませんか?」
 高橋:「そうですよ、先生」
 愛原:「あーっ、もう!まあ、今回だけは許す!」

 私達は銃を手にエレベーターへ向かった。

 愛原:「こんなもん持ってフロントに行ったら、俺達が通報されるぞ?」
 高野:「しかし例の政府エージェントから、俺達だけは超法規的な措置でオッケーなんでしょう?」
 愛原:「いや、そりゃそうだけどさ。いちいち警察に説明するのが面倒くさい」

 警視庁管内なら身分証出せばすぐに分かってくれるだろうが、宮城県警だと分かってくれるかなぁ……?
 多分、そこから警視庁に問い合わせなくてはならないだろうから、その間は豚箱行きになるか。

〔7階です。下に参ります〕

 私達はエレベーターに乗り込んだ。
 そして、フロントのある1階のボタンを押す。

〔ドアが閉まります〕

 車椅子対応のエレベーターだと、いちいちアナウンスが流れてからドアが開閉するからまだるっこしい。
 隣のエレベーターはそうではないので、比較的早く開閉する。
 ドアがスーッと閉まろうとした時だった。

 餓鬼:「ンッ、ンンーッ!!」

 ヤツが外から閉まりかけたドアに手を突っ込んできた!
 それでエレベーターのドアが再開する。

 愛原:「うわっ、コイツだ!」
 高橋:「この野郎!」

 高橋は銃を構えて、餓鬼に発砲した。
 まるで本物のマグナムのように、ドゴンドゴンと重厚音のある発砲音がフロア内に響く。

 餓鬼:「ンッ、ンンーッ!ンッ、ンンーッ!!」

 だが、餓鬼らしき者は高橋君の発砲を軽やかに交わした。

 愛原:「ま、待て!」

 私もショットガンを構えたが、いかんせん素早い。
 そして、ダクトの金網をブチ破ってそこに逃げ込んだ。

 愛原:「くそ!逃げられた!」
 高橋:「追いましょう!」
 愛原:「俺達じゃダクトの中に入れねーよ!それより、やっぱりフロントに連絡して警察に来てもらおう!」
 高野:「私は部屋に戻ってましょうか?もしかしたらあのダクト、客室に繋がってるかもしれません。もし私達の部屋に向かったんだとしたら……」
 愛原:「そ、それもそうか」
 高橋:「いや、リサがいるんだから大丈夫でしょう。むしろ俺はリサを起こして、あいつにも手伝わせるべきだと思います」

 これはどうしたらいいと思う?

 1:3人でフロントに向かう。
 2:高野君にリサと斉藤さんの護衛を頼む。
 3:リサを起こして、リサにも来てもらう。
 4:私がリサと斉藤さんの護衛を行う。
 5:高橋にリサと斉藤さんの護衛をしてもらう。
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“私立探偵 愛原学” 「闇夜の襲撃者」

2019-09-02 10:27:45 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[8月23日21:00.天候:雨 宮城県大崎市鳴子温泉 鳴子中央ホテル(架空のホテル)]

 私の名前は愛原学。
 都内で小さな探偵事務所を経営している。
 今日は宮城県の中央に位置する鳴子温泉までやってきた。
 リサの同級生の斉藤絵恋さんが国内でも有数の大製薬企業の社長で、仕事が忙しく、この夏は家族旅行に連れて行けない為、私達にその代わりを依頼してきたものである。
 性格の都合上、友達のいない娘さんの初めての親友がリサであり、リサと一緒に行くことが大前提だ。
 そして報酬の代わりに、私達にも旅行代を支給してくれた次第。
 はっきり言って探偵の仕事ではないが、うちみたいな弱小事務所は大手や準大手の二次や三次の下請けの仕事しか回ってこないのが実情である為、なりふり構っていられないわけである。

 高野:「そろそろ決着を付けるべき時が来たようだね?」
 高橋:「けっ、吠え面かかせてやるぜ、アネゴぉ!」

 夕食を終えた私達はもう一度温泉に入って来た。
 いい加減温泉街を歩きたいところだが、外はまだ雨が降っていた。
 そこでもう一度入ってきて、まだ雨が降っているようなら、館内のゲームコーナーでエアホッケーでもやろうということになった。
 まず第一戦目は高橋対高野君。

 高橋:「先生!俺の活躍、見ててください!」
 高野:「ナメるなっ!」

 カンコンカンコンカコカコカコカンカンカンカコカコカコカコカコカコンカカカカカカコンカコンカコン【超高速ラリーの音】

 愛原:「ラリーが速過ぎて見えねーよ」

 両者一歩も譲らず、0対0のままタイムアウト。

 高野:「なかなか粘るヤツだね!レディファーストって言葉知らないの?」
 高橋:「けっ、アネゴこそ、しつこい女は嫌われるぜ!」
 愛原:「まあまあ。あっちのパチンコで勝負してこいよ。先に確変出した方が勝ち」
 高橋:「そういうわけだ!行くぞアネゴ!」
 高野:「私はスロットの方がいいんだけどね!」
 愛原:「分かった分かった。スロットでもいいから」

 私は姉弟ゲンカのようなケンカを始めた2人をリサ達の前から追い出した。

 愛原:「ほれっ、次はキミ達の番だよ」
 リサ:「はーい。……だって、サイトー。行こ」
 斉藤:「萌えっ!?(リサさんが私の手を引いてくれてるーっ!?)」
 愛原:「リサ、手加減な?手加減」
 リサ:「はーい」

 この2人は普通なプレイを見せてくれることだろう。

 高橋:「よしっ!サムが来たぜ、サムーっ!」
 高野:「バーカ。ここはマリンちゃんの方が確変リーチでしょうが」

 向こうは向こうで盛り上がらせておこう。

 カコーン!

 斉藤:「萌えっ!?」
 愛原:「!?」

 私が一瞬目を離した隙に、リサが先攻で打ったらしい。
 ところが、これまた高速で一直線に斉藤さんの所に入ってしまった。

 愛原:「リサ!手加減っつったべ!?手加減よ!」
 リサ:「ご、ごめんなさい」
 愛原:「今度は斉藤さんが先攻ね。ほいっ」

 私はパックを斉藤さんの方に滑らせた。

 斉藤:「えいっ!」

 カーン!

 リサ:「えい」

 コーン!

 斉藤:「えいっ!」

 カーン!

 リサ:「えい」

 コーン!

 愛原:「うーん……これだよ、これ。この、ほのぼのとした少女漫画的なヤツ。和むなぁ……」

 そういえばプリキュアシリーズにも、一応こういうほのぼのシーンがあるな。

 高橋:「よっしゃーっ!確変キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!」
 高野:「ちっ……」
 愛原:「嗚呼……何と汚れ切った大人の浅ましさよ……」

[8月24日00:00.天候:晴 同ホテル701号室→屋上展望台]

 ゲームでも盛り上がった私達。
 JC2人はそろそろ就寝の時間だ。
 斉藤さんは不満顔であったが、リサが大欠伸したのを見て、一緒に寝ることを選択した次第。

 愛原:「はーあ。今日一日、何とか乗り切ったな」
 高橋:「いや、先生。まだまだこんなもんじゃないですよ。まだ一日目ですからね」
 愛原:「あー、そうかい?」
 高橋:「明日はもっと楽しみますよ。先生と歩く温泉街」
 愛原:「俺も温泉街は歩いてみたいと思っていたよ。だけどこの雨じゃなぁ……。明日は晴れるかね?」
 高橋:「ちょっと待ってください。今、スマホで調べます」
 愛原:「あ、そう」

 私はカーテンを開けた。
 窓の外には山の斜面しか見えない。
 せめてここから温泉街の街並みが見えたらなぁ……。
 まあ、斉藤社長の金でタダで泊まらせてもらっているわけだから、贅沢は言えないが……。
 でもよく見ると、何だか雨が止んだっぽいぞ?

 高橋:「一応、明日は曇時々晴みたいですね。雨の心配は一応無いみたいです」
 愛原:「ああ、そう。ちょっとさ、雨やっと止んだみたいだし、屋上行ってみるか?」
 高橋:「あ、いいですね!」
 愛原:「なあ?屋上は展望台になってるんだろ?ちょっと行ってみようぜ?」
 高橋:「お供します!」

 私達は屋上に上がってみることにした。

 愛原:「やっぱり、雨止んでる」

 雨が止んだばかりのせいか、屋上の床面はずぶ濡れになっていた。
 スリッパからサンダルに履き替えて屋上に出る。
 夜も遅いし、さっきまで雨が降っていたせいか、屋上には誰もいなかった。
 夜景を楽しもうかと思ったが、温泉街の方は早々に閉まったようで、大した夜景ではない。
 ホテルとかだと煌々とした明かりが点いていたりするのだが。

 愛原:「あっちは鳴子ダムの方かな?あっちもあっちでなかなか煌びやかな照明が見えるんだが、ちょっと遠いな……」
 高橋:「そんなこともあろうかと、先生、どうぞ」
 愛原:「ん?」

 高橋が何やら部屋から持ってきたと思っていたのだが、それは何と双眼鏡だった。

 愛原:「おま、何でそんなもの持って来てるんだよ?」
 高橋:「先生が、『何事も備えが大事だ』と仰ったじゃありませんか」
 愛原:「いや、ま、そりゃそうだけどさ。……ああ、そう。じゃ、まあ、せっかくだし使わせてもらうよ」

 私は高橋から双眼鏡を借りると、これでダム湖の方を見てみた。

 愛原:「何か工事でもしてるのかな?……いや、違うな。ん?自衛隊?……米軍?なあ、高橋?」
 高橋:「何ですか?」
 愛原:「って、お前、双眼鏡2つも持って来たのか!?」
 高橋:「先生と一緒に楽しむ為です。それで、何ですか?」
 愛原:「いや、あっちのダム湖の方に特殊部隊の装甲車とか何か見えるんだが、高橋はどう思う?……高橋?」

 何か、高橋が明後日の方向を双眼鏡で見たまま固まっていた。

 愛原:「どうしたんだ、高橋?」
 高橋:「先生、あれ何ですか!?」
 愛原:「えっ?」

 高橋は坂道の方を指さしていた。
 ホテルの横を通る急な坂道。
 私達が昼間、鳴子温泉駅から登った坂とは別に、また裏山の方へ伸びる坂道がある。
 高橋はそこを双眼鏡で見ていた。

 高橋:「山の方からガリガリに痩せた真っ裸のガキが、満面の笑みを浮かべて全速力でこっちに向かいながら手ェ振ってました!」
 愛原:「オマエ、酔っ払ってんじゃねーのか?」

 言われて私もその方向に向かって双眼鏡を見た。
 するとそこに現れたのは……!

 

 愛原:「うおおおっ!?な、何だこれ!?」

 確かに高橋が言った通りの者が双眼鏡に映っていた。
 私はあの姿を見て、『餓鬼』という言葉が浮かんだ。
 だが、その心を読んだか、そのモノは更に双眼鏡の向こうでニタリと笑った。
 しかも相手はこちらに気づいている!
 というのは明らかにヤツはこっちを見て手を振っているし、何より、双眼鏡越しにさっきから目が合いっ放しだ!

 高橋:「先生!?」

 俺と高橋、両方同じモノが見えるということは、これは幻ではない!

 愛原:「逃げるぞ、高橋!何だかヤバそうだ!」
 高橋:「は、はい!」

 私達は急いで館内に戻り、階段を駆け下りて部屋に戻った。
 オートロックのドアであるが、そこから更に内鍵を掛けてドアチェーンをするのを忘れない。

 愛原:「高橋!窓のカーテンを閉めろ!窓にも鍵が掛かっているか確認するんだ!」
 高橋:「は、はいっ!」

 高橋がそうしている間、私はドアの覗き穴から廊下の様子を伺った。
 と!

 愛原:「!!!」

 あの餓鬼?が私達の部屋の前を通り過ぎた。
 あの先には屋上へ上がる階段がある。
 やはり餓鬼?は私達に用があるようだ。
 もっとも、こっちはそれを聞くつもりは無いがな!
 屋上に私達がいないのを見て、諦めて帰ってくれればいいが……。
 と!

 

 愛原:「うわっ!?」

 覗き穴越しに、またあの餓鬼?の姿が映った。
 屋上に私達がいないのを見たが、諦めきれなかったようだ。
 てか、どうしてこの部屋にいることが分かったのだろう?
 餓鬼らしき者はドアをドンドンドンドンドンと乱暴に叩き、ドアノブを乱暴にガチャガチャと回し、部屋のインターホンをピンポンピンポンピンポンと何度も連打している。

 高橋:「あーっ、うるせっ!」
 愛原:「高橋、静かにしろ!俺達がここにいないと思わせて、諦めて帰ってもらうんだ!」
 餓鬼?:「ンッ、ンンーッ!ンッ、ンンーッ!!」

 ドアの外から餓鬼らしき者の呻き声が聞こえる。

 高橋:「そんなもん、こっちから地獄へ送り返してやりましょうや」

 高橋は自分の荷物の中から、マグナムを取り出した。

 

 愛原:「オマエ、何でこんなもの持って来たんだ!?」
 高橋:「先生が『何事も備えが大事だ』と……」
 愛原:「俺の心が分かっていなかったようだなっ!後で説教だ!……と、言いたいところだが、今回だけは許してやる」
 高橋:「あざーっす!……で、先生のも持って来ました」
 愛原:「マジか!?」

 高橋は今度は私のショットガンを取り出した。
 一応、猟銃として申請したヤツだ。

 愛原:「もしも、本物の餓鬼だったとしたら、俺達の方が地獄へ連れて行かれるぞ?」
 高橋:「本望です」
 愛原:「いや、俺が本望じゃねぇ」

 私達は銃を構えると、ドアへ近づいた。
 そして、そっとドアチェーンを外し、内鍵を開ける。

 愛原:「よし。準備はいいか?」
 高橋:「はい」

 私がドアを開けようとした時だった。
 急にあれだけドアの外で騒いでいた餓鬼らしき者の気配が無くなった。
 急に静かになったのだ。

 愛原:「? どういうことだ?」

 私は意を決してドアを開けた。
 開けると同時に、銃を構えるのは忘れない。

 1:餓鬼が私に飛び掛かって来た!
 2:餓鬼が高橋に飛び掛かって来た!
 3:餓鬼が廊下の窓から飛び出して行った!
 4:誰もいなかった。
 5:餓鬼が廊下の向こうへ走って行った。

 ※バッドエンドあり〼
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