マーリンの美味しい生活

ストレス解消は観劇と食べ歩き。

ご臨終

2014年11月10日 | 舞台・映画
新国立劇場小劇場で観劇。

実を言うとこのチケットを取っていたことすっかり忘れてたの。

二人芝居のシリーズ3公演セット券というのを勢いで買ったのが随分昔のことで、その後色々あってすっかり失念してました。

タイトルも暗そうな感じだし・・・と今一つ気が進まぬまま劇場に向かったのですが・・・

来てよかった~  凄いもの見せてもらいました今年見た中でもかなり上位にランクするんじゃないかしら。

温水洋一さんが、もう素晴らしいの一言です。

二人芝居のはずなのに、喋るのは温水さんのみと言ってもいいくらい。

1幕では、江波杏子さんが発した言葉は「メリークリスマス!」だけ。

それでも江波さんは言葉の代わりに目の表情や肩や背中の演技、ちょっとした仕草がどんどん変化していくのがさすが大女優の風格。

2幕では、あっと驚くどんでん返しが。

そして、温かな感動が劇場を包みます。

真ん中の舞台を取り囲むような座席の配置。私の席はC1、最前列でした。とても見やすかったです。

テーマは「みとり」ということだと思うのですが、老人の抱える孤独とか家族とは・・・とか色々なことを考えさせられる作品でした。以前観た草笛光子さんの「6週間のダンスレッスン」とリンクするところも。

暗転が30数回と多く暗くなる度にちょっとウトウトしちゃったところもあったけれど、温水さんのユーモラスな演技、シリアスな中にも笑いがありとても楽しめる舞台でした。

ラストシーンのアマリリスと降りしきる雪の美しかったこと シザーハンズのラストシーンを思い出してうるっとしました

終演後のシアタートークも貴重なお話をたくさん聴けて面白かったです。

この舞台、本当に凄いです。お勧めです。