マーリンの美味しい生活

ストレス解消は観劇と食べ歩き。

「強父論」と「十歳までに読んだ本」

2017年11月19日 | 
最近読んで面白かった本。

「強父論」阿川佐和子・・・自分の両親とよく似たところがあり思わずニヤッとしてしまうところもあり大変面白く読みました。
やはり海軍出身者の共通点なのかしらねとか・・・阿川弘之さんと違ってわが父は孫が生まれてからは180度コロッと人間が変わって好々爺になってしまいましたが、最期まで痛いとか苦しいとか弱音を吐かず看護士の方にも感心されるほどの忍耐強さでした。阿川さんもそんな御父上を誇りに思ってるんだなぁということが伝わってきました。


「十歳までに読んだ本」・・・西加奈子さん、益田ミリさん、など有名な作家さんやタレントさんが子供のころ読んで強く記憶にる本のことを語っているエッセイ集ですが、驚いたことにこの中で一番心を惹かれたのが女優の吉岡里帆さん。              その文章力の確かさと母への愛情溢れる眼差しに心がぎゅっとなりました。普通の新進女優さんかと思ってたけどタダ者ではないですね。これからの活躍が楽しみです。
吉岡里穂さんの読んだ本「ラヴ・ユー・フォーエヴァー」ロバート・マンチ作の絵本

他にも凄いなぁと思った方が、「ガリバー旅行記」を読んだ原宏一さん。
この物語を読んで、子供心に「物事はすべて相対的なものだ」ということに漠然と気づかされ、視点の置き方ひとつで見え方も価値観も世界観もまるで異なってしまう不思議に目覚めたのだそうです。
普段でも妄想が膨らんでぼんやりと物思いに耽っていて周囲の大人たちに心配されるような子供だったとか。

10歳でそんなことに気づくなんて凄いですよね。
私なんて小人の国に行ったガリバーが小人さんたちに捕らえられて髪の毛や服を杭で地面に磔にされてる場面しか思い出せないというのに・・・

他にもとても共感できた方が多数。
少年探偵シリーズ、怪人二十面相シリーズ、ルパンシリーズを挙げてらした方々。
だるまちゃんシリーズ、モモ、ファーブル昆虫記、フランダースの犬etc.

万城目学さん、柚木麻子さんの「小公女」
宮下奈都さんの「飛ぶ教室」
畠中恵さんの「安寿と厨子王」
原田マハさんの「よだかの星」

自分の好きな作家さんが自分の好きな本を読んで同じような気持ちになっていたということが嬉しい。感性が似ているということ。
だから私はこの人の書くものが好きなんだなぁと実感したのでした。