とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

鳳凰三山縦走1日目

2009-09-14 22:23:13 | 山登り
先週末は、南アルプスの鳳凰三山(地蔵岳、観音岳、薬師岳)縦走に行ってきた。こちらも百名山の一つであるが昔行ったことがあり、今回はまったくコースを変えて行くことにした。登山口は、山梨県の韮崎から西にある青木鉱泉とした。青木鉱泉をスタートして、ドンドコ沢の沢沿いのコースで鳳凰小屋まで行き、翌日鳳凰三山を縦走して、中道コースから青木鉱泉に戻る周回コースである。

韮崎を過ぎ、国道52号から青木鉱泉への細い道に入り、しばらくすると荒れた林道となる。舗装してある箇所は僅かで、ほとんどダートである。時速20キロ前後でゆっくり夜道を走った。時折野生のシカの群れにも出会う。10数キロの道を1時間くらいかけて青木鉱泉に着き、車中で数時間仮眠して翌朝5時に目覚めた。辺りは薄暗く太陽が出てくる気配はなかった。前日の天気予報でも雨になる事が予想されていたので、出来るだけ早く出発することにした。駐車場を出て、青木鉱泉の建物のある場所に行くと、既に駐車場係りが待ち構えていて、駐車料金を請求された。

二日間で1500円だ。トイレや洗面所もあり、登山届けを提出し、歩き始めたのは6時15分過ぎだった。

青木鉱泉の庭から登山道に入る。すぐに中道コースとの分岐にでるが、迷わずドンドコ沢コースに入る。

ドンドコ沢コースには尾根ルートと沢ルートがあるが、滝を眺めて歩ける沢ルートに進んだ。

小武川左岸の河原沿いに沿って進み、広葉樹林帯に入っていく。樹林帯には、シダ類や高山植物が多く南アルプスらしい雰囲気がする。

特に木にまとわりつくサルオガセは見事だ。曇りや雨の日に見ると、いちだんと味がある。

さて、深い沢や清流を横切って高度をあげていくと最初に出会う滝が、「南精進ノ滝」である。落差が大きく、水量も豊富な滝である。中間には見事な滝つぼがあり、その下は扇状に美しく水が広がっている。

予想した以上に素晴らしい滝で感激した。

ドンドコ沢コースには、4つの滝があり、2番目は「鳳凰ノ滝」だ。こちらも登山道から少し離れているので、少し寄り道をして滝の近くまで下った。こちらもなかなかいい滝である。

そして、3番目は「白糸ノ滝」であるが、この頃から雨が降り出し雨具を着ることになっていた。しかも、滝の周りはガスが立ち込め、はっきり見えない。

白い筋が何本も見えるので音からして、滝が流れていることがわかった。

4番目の「五色ノ滝」の標識に沿って、道を下っていくと沢があり、どこに滝があるのかと探してしまった。

ちょっとした落差の部分が滝なのかと思い、先に進むと大きな音が聞こえてきた。標識がしっかり付けられているだけあって、そこには見事な滝があった。ドンドコ沢のフィナーレを飾るにふさわしい滝だ。垂直の岩壁を流れ落ちる様は圧巻であった。

紅葉シーズンはナナカマドの赤い葉が彩りを添えるそうで、美しい滝になるそうである。残念ながら時期がまだ早かったが、紅葉シーズンのポスターには、「五色ノ滝」の写真が使われているようだ。

滝が終わると、険しい岩稜地帯の急坂が続き、ドンドコ沢源流の河原に出る。そして、一頑張りし登ると鳳凰小屋まで0.1キロの標識があった。さらに歩いていくと、目前に赤紫色の塊が見えてきた。なんだろうと近づいてみると、なんと「ヤナギラン」の大群生だった。2週間前に「山伏」に行った時は、既に時期を過ぎていたのに、鳳凰山では今が盛りだったのだ。大喜びで写真を撮りまくった。

(ヤナギラン1)

(ヤナギラン2)

(ヤナギラン3)

(ヤナギラン4)

写真を撮り終わって、先に進むとそこは「鳳凰小屋」だった。鳳凰小屋で丹精にヤナギランを育てていたようなのだ。小屋には、ほぼ12時頃に到着した。宿泊手続きを終えると、あとは小屋でノンビリだ。雨はますます、降り出し酷くなっていた。早いうちに小屋に着けて良かった。後続の登山者たちは、皆一様に雨が酷く難儀していたようだった。時間はたっぷりあり、他の登山者達と、小屋の小さなコタツに身を寄せ合うように入って山談義に花を咲かせた。

夕食は、この小屋の名物「カレーライス」だった。カレーは美味しく、みんなおかわりしていた。夕食後もコタツに足を入れ、ワインやお摘みを頂き話しが弾んだ。ただ、外はずっと雨が降り続き、時折雷が近くに落ちたのか、地響きがするくらい大きい音がしていた。翌日は、晴れるという予報を信じて豪雨の中、小屋で眠りについた。