とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

「早起き力」 神吉武司さん

2011-05-27 22:04:18 | 社会人大学
今年第1回の社会人大学に行ってきた。第1回の講師は、大阪を中心にお菓子のデパート「よしや」を100店舗近く展開する吉寿屋の会長である神吉武司さんだ。吉寿屋は、業界ナンバーワンの利益率、在庫回転率、返品率を誇り、不況のなかでも売上を伸ばす超優良企業であるそうだ。今回は、そんな超優良企業を起こした神吉さんの経営の秘訣の話だった。

その経営の秘訣は、ズバリ「早起き」する事である。「早起きは三文の徳」とはよくいったもので、経営者自らが誰よりも早起きして会社に出勤することで、業績を伸ばしてきたという。朝早ければ、誰もいないし電話もかかってこない。そんな時間を有効に使うことで仕事を効率よく片付けてきたという。これだけを聞くと、仕事好きな人が早起きして誰よりも長く仕事をすれば、儲けることが出来るという話に落ち着いてしまうが、神吉さんの話によると他にも早起きするといい事があるという。

まず、早起きすると長生きするということだ。一般的に女性のほうに長生きが多いのは、朝食の支度で旦那より1時間は早起きしている人が多いからという。まあ、これが事実かどうかは何ともいえないが、夜更かしして朝も遅い人よりは早起きしたほうが健康的な感じはするし、人間の本来の生き方に近いだろうから否定はしない。

また、もう一つ面白い話は、早起きする人は運が強いという。早起きすることで、いろんな幸運に出会うことが多くなるそうだ。実際、神吉さんは早起きしたことで、幸運な出来事に出会ったことがいくつかあったそうだ。そして、早起きすることで人相も良くなって、いい人と出会うことがあるという。

こういう話を聞くと、「早起き」でない自分を振り返った時、かえって自信がなくなりそうだ。早起きでないから長生きしそうもないし、幸運なことにもめぐり合わず、人相も良くないのかなーと思ってしまう。しかし、気持ちとしては早起きしたほうが絶対いいことは判っている。いいとは判っていても、なかなか生活習慣を変えられないのが凡人のなせる業かもしれない。

さて、吉寿屋成長の秘密は、創業者自ら朝6時に出社する早起き体質、エンピツ一本・水一滴ムダにしない倹約精神、トイレも倉庫もピカピカの掃除哲学、利益を社員にどんどん還元する褒賞主義、笑顔と挨拶が絶えない明るい社風、取引先を大切にする共存共栄主義などを徹底していることだという。むやみに倹約するだけではなく、利益があれば半端じゃないほどの褒賞を社員に出すというのは凄い。高級外車や海外旅行といった褒賞もでるという。こんな会社だったら、社員の意気も相当上がることだろう。

一番印象に残ったのは、最後の話の中で人が大事にしたい五つのものが挙げられた。それは、「仕事」「友人」「家族」「健康」「お金」の五つだ。このうちのどれか一つだけが突出してはいけない。全て同じくらいのレベルで大事にするのが幸せになることだという。確かに、「お金」や「仕事」などを大事にしすぎると「家族」や「友人」「健康」がおろそかになって幸せとはいえない。全てバランスよく大事にする事が幸せだという話にもっとも共感できた。