とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

クリストファー・マクドゥーガル著『BORN TO RUN』

2011-05-28 23:13:41 | 読書
BORN TO RUN 走るために生まれた~ウルトラランナーVS人類最強の”走る民族”
クリエーター情報なし
日本放送出版協会


トレイルランナーの間で評判になっているという『BORN TO RUN』(走るために生まれた)をアマゾンで購入して一気に読んだ。400ページ近くある長い本だったが、これを読んで今までのランニングシューズに関する考え方を一気に覆られされてしまった。

内容は、膝を痛めたランナーである著者が、「なぜ走ると怪我をするのか?」という素朴な疑問から探究の旅を始め、カバーヨ・ブランコという謎のランナー、走る民族タラウマラ族、個性豊かなアメリカン・ウルトラランナーと出合い、伝説の50マイルレースを開催し、膝を痛めたさえないランナーである著者自信がゴールをするまでのロードムービー仕立てになっている。翻訳物だけに、カタカナの名前が飛び交い誰の話だったかよくわからないうちに話が進んでいたり、科学者の考察が入ったりして、読みづらい部分もあったりした。

だが、この本の中で言おうとしていることの一番のポイントは、人間は走るために生まれてきた生き物だという考え方である。そして、その走りを確実なものにするのは素足で走ることだという。その理由を本書では解き明かしてくれる。

ブックカバーには、こんな刺激的な言葉が並べられている。

・本当のRUNはタラウマラ族が知っている。
  毎年、全ランナーの65%から80%が足を故障する。いかにシューズがハイテクになろうとも、それを履けば故障しにくくなることを確かな根拠で示した研究はひとつもない。
・最高のシューズは最悪である。
  最高級シューズを履くランナーは安価なシューズのランナーよりもけがをする確率が123%も大きい。
・足はこき使われるのが好き
  履き古されたシューズのほうが、新品よりも足への影響が少ない、
・人間は靴なしで走れるようにできている
  シューズを履くのは、足にギブスをはめるようなものだ

これらの刺激的な言葉からは、今まで自分が選んできたシューズは最悪の物であったことになる。そのせいで膝を何度も痛めたのであろうか?なんとも今までの靴選びを根本的に考え直される内容だ。まったくの裸足で走るのは無理だとしても、裸足感覚で走れるシューズを履いてみようかという気になってきた。