とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

東野圭吾全小説ガイドブック

2011-12-28 23:55:37 | 読書
東野圭吾全小説ガイドブック (洋泉社MOOK)
クリエーター情報なし
洋泉社


本屋の東野圭吾作品コーナーに、「東野圭吾全小説ガイドブック」という本が置いてあった。ここ1~2年の間に東野圭吾の映像化された作品をいくつも見るようになり、原作を何冊も読むようになっていたところだ。数年前までは、売れっ子作家すぎてあえて読んでいなかった。いわゆる食わず嫌いというやつだ。しかし、実際読み出してみると、ジャンルの幅広さ、科学的洞察が入ったミステリー、人間の奥深い心の闇を描く作品、数多いシリーズ物など、どれも読み始めたら途中でやめる事が出来ない作品ばかりである。気に入った作家が出来ると、その作家の作品ばかり読み耽るタイプなので、このガイドブックは、大変重宝できるので迷うことなく即購入した。

このガイドブックには、1985年「放課後」で初デビューしてから、最新刊の「マスカレードホテル」までの全作品が紹介されている。作品リストを見てみると、まだまだ知らない作品ばかりだ。シリーズ物では、加賀恭一郎シリーズが、最新刊の「麒麟の翼」までで9作品。ガリレオシリーズでは最新刊の「真夏の方程式」までで6作品が出ているらしい。これらは、各シリーズとも2冊程度しか読んでいなかった。

映像化作品は12作品ほどあるが、これは映画を見ていることもあって8作品ほど読んであった。その他、本格推理物やスポーツ作品、サイエンス系作品等面白そうな作品が山のように記載されている。このリストを見ながら、次は何を読もうかと考えるのが楽しみだ。

因みに最近読んだ東野作品は以下のとおりだ。

「新参者」
加賀恭一郎シリーズ作品。テレビドラマでは、阿部寛が加賀の役をやっていたのを覚えている。本を読んでいても、加賀が阿部寛のイメージで浮かんでいた。誰もが見向きもしないことを探り出し、事件の手がかりを掴んでいくのが面白い。しかも、事件の関係者に対するお節介とも思えるフォローが、作者の温かい気持ちを感じる。
「ガリレオの苦悩」
物理学者・湯川学のシリーズ物。短編集だが、題名のつけ方が面白い。
「流星の絆」
両親を惨殺された三兄妹の犯人探しと絆の強さを打ち出した作品。それにしても、犯人は意外な人物で想像がつかなかった。
「魔球」
高校球児の光と闇を描く幻のデビュー作とか。この作品では、魔球とマキュウが重要なキーワードだ。
「鳥人計画」
スキージャンプ競技のアスリートたちの人間模様を描く。鳥人を作り上げるテクノロジーまで作品の中で描かれている。スポーツと科学の融合の可能性を問う作品である。
「天空の蜂」
乗っ取られた無人のヘリに残された子供を救出するまでのアクションとヘリを原発の真下に落とそうとするテロリストとの攻防の二つの要素が絡み合った作品だ。原発事故があったばかりなので、16年も前に書かれた作品と知って作者の先見の名を感じた。
「ダイイング・アイ」
科学的な話が多い東野作品であるが、これはどちらかといえばオカルトっぽいミステリー小説だ。読んでいて怖くなりそうだった。
「怪笑小説」
ブラックユーモアに溢れた異色短編集。人間の内なる声を怖いくらいの面白さで綴った作品だ。その心理描写には、あきれるほど感心した。

そして、今日やっと「白銀ジャック」が図書館から順番になったと連絡があった。8月に予約して4ヶ月で順番が回ってきた勘定だ。早速取りに行かねばならない。