アナログTV放送波の停止をうけてなのか、このタイミングで総務省から700MHz跡地のITS利用に関する技術答申についてプレスリリース「700MHz帯安全運転支援通信システムの導入に向けて」が公表された。
いろいろな調整・意見確認により実施は決定しており、今回その技術的な基本スペックが情報通信審議会から答申された、という発表だが、跡地利用について「何も決まっていない」的な批判に対するものであるようにも思える。
この700MHz帯利用によるITSは、基本的にはすべての車両に通信器を設置し、出会い頭事故などを防止するというもので、テクノロジー的には確かに成立する話だ。
交通安全という言葉を聴いただけで、誰も反対しなくなる。そういう意味では非常に世論に対して説得力のある電波の使い方であるかに見えるが、実際この施策で防げるのは殆どが単なる物損事故であり、交通事故死者の低減に対しての費用対効果はかなり悪い。
わが国の交通事故死者の半数を歩行者、自転車が占めており、これらは「歩行者や自転車にもそうした通信機器を装備」しない限り大きな改善はない。
車対車で発生する死亡事故は、居眠りによる高速道路での追突、車路逸脱や、一般道路の正面衝突が殆どであり、これらの防止には寄与しない。
本気で死亡事故低減をすすめるのであれば優先順位がより高い方策がいくらでもある。
明らかに「アナログTV空き地周波数の利用」が課題として先にあり、それに対して後付された施策だろう。
しかし、そのためにすべての車両に通信機を積む、というのはあまりに筋が悪い。
いろいろな調整・意見確認により実施は決定しており、今回その技術的な基本スペックが情報通信審議会から答申された、という発表だが、跡地利用について「何も決まっていない」的な批判に対するものであるようにも思える。
この700MHz帯利用によるITSは、基本的にはすべての車両に通信器を設置し、出会い頭事故などを防止するというもので、テクノロジー的には確かに成立する話だ。
交通安全という言葉を聴いただけで、誰も反対しなくなる。そういう意味では非常に世論に対して説得力のある電波の使い方であるかに見えるが、実際この施策で防げるのは殆どが単なる物損事故であり、交通事故死者の低減に対しての費用対効果はかなり悪い。
わが国の交通事故死者の半数を歩行者、自転車が占めており、これらは「歩行者や自転車にもそうした通信機器を装備」しない限り大きな改善はない。
車対車で発生する死亡事故は、居眠りによる高速道路での追突、車路逸脱や、一般道路の正面衝突が殆どであり、これらの防止には寄与しない。
本気で死亡事故低減をすすめるのであれば優先順位がより高い方策がいくらでもある。
明らかに「アナログTV空き地周波数の利用」が課題として先にあり、それに対して後付された施策だろう。
しかし、そのためにすべての車両に通信機を積む、というのはあまりに筋が悪い。