ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

東北高速道路トラック無料、打切りで良いのか?

2011年08月22日 | 高速道路
国交省は、不正利用が多いことからトラック・バスに関する東北地方の高速道路無料化を8月末で打ち切ることにした。
報道によれば、「有識者から異論がなかったから」からだという。
その取りまとめを日本総合研究所の寺島実郎理事長が行ったということなので、この有識者とは「高速道路のあり方検討有識者委員会(PDF)」のことだろう。どうも被災地の産業代表の意見などは反映されていないように思われる。

そもそも、何故この制度を始めたのか?それは被災地の復興支援に他ならない。
その復興支援に対する効果は評価したのか?悪用する人間がいるからといって、やめてもいいのか?
逆に、やめてもいいというような程度の話なら最初からやらなければよかったのでは?
トラックの無料化は復興支援に必要なのか否か?なぜか国交省はそれには全く言及していない。

この制度が被災地と関係のない企業や個人に「活用」されてしまうことくらい考えるまでもなく判ることだろう。新しい仕組みやシステムを作る余裕はないので、そこまで織り込んで被災地復興支援をしようということだと、私は思っていた。

もし復興に必要ならば続けるべきだし、同時にどうしても不正利用を無くしたいのなら、何らかの証明書を発行すればいい。証明書は偽造できるという人もいるだろうが、それは違法行為。
でも今いわれている「悪用」は適法。ここに最大の違いがある。

更に言えば、「悪用」がなくならなければ無料化は打ち切る、と運輸業界団体に通告していたようだが、これはまったく意味が無い。そもそも団体に属するような企業はコンプライアンスがしっかりしている。
コンプライアンス意識のない人にとって「やめなければ無料化は打ち切る」という警告は警告になっていない。やめても何らインセンティブがない。むしろ、「なら打ち切りまで精一杯利用しよう」と思うくらいだろう。
損害を被るのは善意の利用者なのだ。

今回の国交省の一連の対応はしっくりこない。

ITSスポット対応車載器ポータルサイト

2011年08月22日 | ITS
ITSサービス推進機構はITSスポット(DSRC)対応車載器ポータルサイトを開設した。

多分、お金を払ってこのサービスを受けようと言う人はすでに通常のETCをつけているだろう。
その際には今までついていたETCは廃却しなければならない。両方つけると電波干渉があるのでだめ、と書いてある。
また、セットアップ費用に関する記載がないけど、おそらくは新たにETCセットアップ料を払わなければならないんだろうな。