ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

Times Car Plusのカーシェアを使ってみた

2014年01月01日 | ITS
正月の一時帰国中。
東京の家は親族が住んでいるが、誰も運転をしないので車は売ってしまった。
ので、かえってくると車がない。
たまたま自宅から300mほどのところにTimesのカーシェアリングステーションがあるので、上海からTIMESにWEB経由で入会申し込みをしておき、使ってみた。

予約はWEBから簡単にできる。
しかし、案外車が空いていない。そこのステーションには3台あるのだが、当日すぐ使おうとするとなかったりする。

予約の変更は利用時間の1分前までノーペナルティで受付けている。また予約時間より早く返せば、実際に使った時間しか課金されない。
直前に実際の都合に合わせて変更し、早めに帰ってくるという使い方になるので、勢い予約は長めに入れることになる。それが「車が空いていない」原因かも知れない。

課金は15分200円。ガソリン代は無料。今回は渋谷に買い物に行き、帰りに家内の実家によってお茶を飲んで2時間15分の利用、1800円。
よく考えると、車を持っていた時でもこんな感じで月に4-5回しか使っていない。せいぜい1万円、行楽に使っても2万円/月程度の利用だろう。
これはここら辺の駐車場料金と大差ない。維持費、ガソリン代も掛からないわけで、都内のサラリーマン家庭の使い方なら、確実にカーシェアのほうがお得。車に所有価値を見出さない人なら、絶対にこちらの方が合理的だ。カーシェアは今後、間違いなく拡大すると思う。

まあ、私は車に所有価値を見出す旧世代なので、不合理とわかっていても帰国したら車を買うだろうが、最近の若い世代の考え方は明らかに使用価値の側だろう。
一方でカーメーカーとしては、安い、儲からないフリート車ばかり売れるようになり、あまり面白くないことになるかもしれない。

車の解錠、施錠は会員カードでできる。またナビはエンベッドの通信機能付きで、「後30分」というようなメールが入る。車の鍵はグローブボックスに入っていて、それを取り出すと「利用開始」になる。この辺のIUはとてもうまく出来ている。

しかし不満もないわけではない。
携帯連携がiPhoneに対応していない。iPhoneからだとWEBページをブラウザで開いて操作しなければならない。ログインのオートコンプリートも効かず、小さい表示から予約の変更などをやる気にはとてもならない。
想像するに、TimesもiPhoneアプリをつくろうとしたが、技術的もしくはコスト的な問題でまだできていないのだろう。
しかし、未だにiPhoneに対応していないというのが今後の普及にとって障害になる。なぜiPhoneアプリを最優先で開発しないのだろう?

食の安全に関するバイアス

2014年01月01日 | 上海生活
新年明けましておめでとうございます。
上海から一時帰国し、東京の我が家で新年を迎えました。
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中国の食の安全に関する「とんでも」な状況については日本で散々報道されている。
帰国すると友人から「食べものはどうしているんだ?」ということを聞かれるが、実のところそんなには気にしておらず、せいぜい「野菜はよく洗う」程度のことしかしてない。また外食の場合は何を使っているかもわからず、気にしてもどうしようもない。
本当にそんなに危ないとしたら中国人は皆早死するはずだけど、上海に限って言えば平均寿命は先進国と大差ない。

そもそも誰もが、身近な食材は安全でかつ美味しい、というバイアスを持っている。
紀行番組をみれば、洋の東西を問わず地元の人だれもが「ここのXXは他よりうまい」という。
例の車海老騒動で、「国産の車海老(芝海老、伊勢海老)は輸入物とは比べ物にならないくらい美味しい(甘い、身が締まっている)」系の話を散々聞いたが、どちらも甲殻類であり近海の天然物が美味しいという科学的根拠はない。食べ慣れている、という程度の違いだ。

中国のお菓子をおみやげにもらっても危ないから捨ててしまう、という話だって聞く。おみやげ一個食べたくらいで危ないのなら、中国人はすでに全員死んでいる。
逆に中国は未だに放射能が危険だとして日本の食材を制限している。

そんな中で、マルハニチロの事件。日本の安全神話も怪しくなってきた。
確かに中国では農民の農薬に関する意識も低く、また地方の小さな食品工場の状況はひどいものがあるが、メーカー品はそれなりに管理されている。
マルハニチロは日本の大手だ。もちろん、どこかで意図的に混入されたということなんだろうけど、発生から公表までの時間や、毒性に対する間違った発表、それの言い訳が「よく知らなかった、厚生省への問い合わせは失念した」というのでは、中国企業以下かもしれない。

先日の食品偽装騒ぎは、マスコミの過剰追求と企業の過剰コンプライアンスで行き過ぎの結果になってしまったように思うが、メスが入るまでは企業側もズブズブな認識だったことは紛れももない事実。
日本は安全、中国は危険とまるで白と黒のように考えるのはやめた方がいい。