今月の下旬にお台場でITSの大規模実証実験が行われる。
路車間、車車間の世界初の実用化に向けてITSジャパンとしても重要な実験と位置づけており、ITSジャパン専務理事は「官民一体となった日本の取り組みを世界に発信する機会でもあり、そういう意味で真剣さの度合いが違う」と述べている。
この実験に先立って行われたのが首都高の、いわゆる「参宮橋地区社会実験」であり、ここでVICSを使ったカーブ先渋滞情報の提供により事故が8割減った、といううたい文句が今回の大規模実験につながっている。
以下に述べることは、このブログで再三述べていることであるが、大規模実験を前にもう一度釘を刺しておきたい。
添付の図は日経コンストラクションが発行した「ITS新時代」からの抜粋である。
この本は慶大の川嶋教授が監修しているだけのことはあり、まさにITS翼賛的な内容になっているのだが、ここに示した図は参宮橋実験で実施された各種施策と事故減少の関係を示している。
VICSと書かれているところが、路車間通信を行った期間である。
小学生でもわかると思うが、皮肉にもVICSによる情報提供期間と事故減少には相関がないのだ。明らかに効果があったと考えられるのは、舗装の打ち直しだろう。
しかし、ITSジャパンは「世界で初めての実用化」を「我が国の先進性を世界に示す」ためにVICSの効果を過剰に宣伝し、「路車間通信で首都高の事故が8割減った」と公言している。
ハッキリ言っておきたい。
本当に事故が減った理由である舗装の打ち直しについて意図的に隠ぺいする、(この言い方が過激だとしても、少なくとも積極的な評価を避けている)のはどうなのか?事故を減らすためには、こちらをまず第一優先で進めるべきなのではないのか?
私には、ITSジャパンは「不幸な交通事故を減らす」ことよりも「世界で初めて(実効の証明されていない)路車間通信をやること」を優先しているとしか思えない。
ゴールは事故死者を減らすことじゃないのか?
路車間、車車間の世界初の実用化に向けてITSジャパンとしても重要な実験と位置づけており、ITSジャパン専務理事は「官民一体となった日本の取り組みを世界に発信する機会でもあり、そういう意味で真剣さの度合いが違う」と述べている。
この実験に先立って行われたのが首都高の、いわゆる「参宮橋地区社会実験」であり、ここでVICSを使ったカーブ先渋滞情報の提供により事故が8割減った、といううたい文句が今回の大規模実験につながっている。
以下に述べることは、このブログで再三述べていることであるが、大規模実験を前にもう一度釘を刺しておきたい。
添付の図は日経コンストラクションが発行した「ITS新時代」からの抜粋である。
この本は慶大の川嶋教授が監修しているだけのことはあり、まさにITS翼賛的な内容になっているのだが、ここに示した図は参宮橋実験で実施された各種施策と事故減少の関係を示している。
VICSと書かれているところが、路車間通信を行った期間である。
小学生でもわかると思うが、皮肉にもVICSによる情報提供期間と事故減少には相関がないのだ。明らかに効果があったと考えられるのは、舗装の打ち直しだろう。
しかし、ITSジャパンは「世界で初めての実用化」を「我が国の先進性を世界に示す」ためにVICSの効果を過剰に宣伝し、「路車間通信で首都高の事故が8割減った」と公言している。
ハッキリ言っておきたい。
本当に事故が減った理由である舗装の打ち直しについて意図的に隠ぺいする、(この言い方が過激だとしても、少なくとも積極的な評価を避けている)のはどうなのか?事故を減らすためには、こちらをまず第一優先で進めるべきなのではないのか?
私には、ITSジャパンは「不幸な交通事故を減らす」ことよりも「世界で初めて(実効の証明されていない)路車間通信をやること」を優先しているとしか思えない。
ゴールは事故死者を減らすことじゃないのか?
今の事故件数を公表してほしいですね。
2004年の打ちかえの際に、道路ジョイント部の段差(モータージャーナリスト両角氏が「クルマの挙動が変わるくらい」と評されたほどの大きな段差)を直しています。
2000年の高機能舗装化時にはどうだったかはわかりませんが、少なくとも今現在、4号線参宮橋カーブにそうした段差はありません。
両角氏は、参宮橋カーブが事故多発カーブであった理由はおそらくこのジョイント段差だ、と明確に2007年のフォーラムで指摘していました。
そんな事故が多かったのでしょうか。それが段差解消により激減したと。
一方、VICSの注意喚起は、カーブを曲がりきった車が、曲がりきった先で渋滞車両に追突する事故を防ごうとするものだと思うのですが、そういう類の事故も減っているのでしょうか?
それぞれの対策の効果の有無は、防ごうとしている事故が減ったのかどうかによりますね。
関係する団体から各種報告書が出されています。それによれば、たしかにVICS導入後、カーブでの急ブレーキが減少しているというデータがありますが、これもそもそもほぼ同時に導入されたカラー舗装による急カーブ警告で速度超過侵入車が減ったのだとすれは急ブレーキも減るわけで、必ずしもVICSの効果かどうかはわからない。
なんといってもAHS関係の人たちは「なぜVICSを停止していた3か月間も事故は増加しなかったのか」ということに回答を出していません。
どうも、私にはこの実験のきちんとした科学的な効果測定が提示されていないとしかおもえないんです。
光ビーコンを立てて双方向通信させれば搭載車両がどれか分かりますよね。その車の挙動をカメラに撮影し、逆に非搭載車の挙動と比較すればよいのではないでしょうか。
計画が自然消滅とおもいますが、
プロの方は、購入するユーザーが不在という
ことなのかなぁ~?
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/TOPCOL/20090219/165956/
リンク先の記事、RSSに引っ掛からなくて見落としてました。
清水 直茂氏の指摘はまさにその通りだと思います。特に、カーエレクトロニクスに携わる関係者はこの状況を百も承知で、真面目に未来に向けて頑張っているというのはまさに事実だと思います。
最終的なゴールとしての自動運転や絶対に事故を起こさない車を実現するためにはインフラや車載器の整備が必要。でもそこに至る過程では問題が山積している。
それを何とかドライブさせようということで官民でがんばってるが、官に船頭が多すぎる。
時間があればエントリーでもう少し詳しく書きたいと思います。