妖艶

人知れず暗闇の中で咲くカラスウリの花

貴女は流星ですか？それとも・・・レースを纏った貴婦人ですか？

そう呼びかけたくなる様な華麗な姿

夜９時、虫よけスプレーを振り掛けて裏の藪に行ってみた

声を潜める必要も無いのだがこの花を目にすると何故か声のトーンを落としてしまう

それは余りにも繊細な花弁のせいだろうか

朝には萎んでしまう数時間の命を懸命に生きる姿がそうさせるのだろうか

それとも終焉を迎える前に華やかなレースをキチンと折りたたみ花弁の中にしまい込むその清貧さに心打たれるせいだろうか

どうぞ秋には真っ赤な衣装に着替えて堂々とデビューして下さいね

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