続き
原生林に包まれた深いしじまを長い事かかって抜け出すと再び明るい草原に出た。アルペン的雰囲気が漲ったお花畑が続く実に穏やかな草原だ。前方にはいったん姿を消していた笠ヶ岳が望まれ後方には、シャクナゲが美しい季節に雄さんと登った至仏山が大きな山容を広げている。 ここでザックを置きしばし休憩をとった。笠ヶ岳に続く稜線に目をやると先ほどの男性であろうか、人影がポツンと見えた。谷を隔てているのでバテた体には少々きつそうだが皆元気。弱気になっているのは私一人の様で焦った。
未だ蕾のキスゲの原を抜け谷に下ると再び鳥の声が漲るくらい森の中に吸い込まれた。針葉樹林の道は清潔感があって好きだが足元はぬかるみ、ここでもブヨに閉口させられた。
空が見え、いよいよ花の斜面で眺めた登りとなる。それでもいざ取り付けば案じた程の事も無くMさんの明るさに引かれて登っている内、木々の丈も低くなり最後は壁の様な岩場を岩角に手を掛け腕力で体を引っ張り上げながらグイグイ登って13時、ついに山頂に達した。
ミヤマムラサキ
上州キバナノコバノツメ & ヨツバシオガマ
タテヤマリンドウ & 上州アズマギク(尾瀬・谷川岳でしか見られない)
ユキワリソウ & イワシモツケ
その他にタカネシュロソウ・ハクサンチドリ・ダイモンジソウ・ナナカマド・ミネウスユキソウ・ホソバヒナウスユキソウ・ヒロハヘビノボラズ等々
眼下に見えた瞳の様な池
奈良俣ダムだろうか
至仏山
ツバメシジミが仲間に入れてよとMさんの指で甘えてる
今日もドでかいおにぎり持参のEさん
すっかり仲間入りしたツバメシジミは残り物のピーナツに貪りつく
パーティーに近い昼食タイム1時間はアッと言う間に過ぎいよいよ腰を上げる時が来た。風も有り必死だったせいか登りは左ほど感じなかった岩場の登りで有ったが下山時、あまりの斜度に改めて驚かされ特にザレた場所は慎重を要求されるほどだった。長い時間を掛け至仏の分岐を16時を回って通過し無事17時鳩待峠に戻る事が出来た。
大した事はないと思っていた笠ヶ岳、なかなか奥が深くお宝をイッパイ詰めた様な山だった。
此処に載せました蝶はツバメシジミでは無くヒメシジミとの事です。himesijimiさん、titelbouzuさん、オオウッチャン有難うございました。