続き
美しい姿の鹿の子滝
長い鎖と鉄梯子で高巻く途中で見られる見返りの滝と続き三連の滝で美の饗宴は締め括られた。
辿って来た道を思い起こせば切り立った岸壁から垂直に落下する滝、岩にぶつかって曲折し飛沫を上げてなだれ落ちる滝、岩を抱く様にトラバースすれば、いきなり立ち塞がる様な大きな滝が現れたり長梯子登りや足元に白い怒涛が打ち寄せる水面ギリギリを鎖に掴まって歩かされたり実に変化に富んだ飽きる事の無かった5キロに及ぶハイクだった。
しかし、こんな小さな山からどうにしてこれ程も豊富な水が生まれるのだろう? ヒンヤリした空気の中、滝を目の前に温かいコーンスープを飲みながら私はそんな事を考えていた。
三連の滝を後に左に急登するとやがて人声も遠ざかり嘘の様な静寂に包まれた。20分もしない内に道は穏やかになり晩秋の良さが感じ取れる原生林の中を縫う様に歩いた。穏やかなシットリした道だった。
やがて直径80㎝近い松の大木がいたる所で枝を広げ「もしや!」と目は松の根元に注がれる。後ろから雄さんが「登山道脇に在る筈がないだろう」。それもそうだと思いながらも腐りかけた落ち葉がモッコリしていれば杖で探ってみたくなる。 前方に馬酔木のトンネルにこぼれる陽光がまだら模様を描いていた。
二日間に渡る程良い緊張も漸く終わり川の流れを耳に下れば登山者と観光客で賑わう第二駐車場だ。芋煮会には一足遅く後片付けの最中だった。国道に戻り第一駐車場に置ききれない車がズラリと並ぶ間を通って郡山方面に向かう。左に流れる川は渓谷が美しい夏井川で有り一番の見所である竜場の滝辺りには観光客が大勢、美観に酔っていた。しかし背戸峨廊とは大違い。ビニール袋に詰めたゴミがあちこちに散乱していて気分が悪い。だが流れ下るブルーの水は白い岩肌に映えて美しい。
(忘れてしまいましたが左奥に落ちているのが竜場の滝と思います)
少し先では楓の紅葉が全くほかの色を交えない深紅一色で渓谷沿いに自然の並木を作りフィナーレに相応しい風景を見せてくれた。
修験道で有り嘗て女人禁制で有った事は登山後に知った事ですが確かに聖地として扱われるに相応しい山だったと言う印象でした。
ドロミテは近くまで行きましたが交通手段が分かりづらく残念ながら断念した区域です。
トレ・チーメのミニ版などと聞けば一層、残念な想いです。
今井道子さんには、とてもとても及びませんがグランドジョラス山頂で結婚式だなんて私の様に八ヶ岳で結婚記念日を祝ったとはレベルが違います。今井さんらしいですよね。何と羨ましい事でしょうねぇ。
背戸峨廊は楽しい所です。是非、お出かけください。
「そろそろ妻に上げ膳据え膳を味わわせてやりたい」・・・ワオー 何て素敵な言葉でしょう。
二ッ箭山、またも知らない山で、妙義の岩峰群に似たたかさん好みの形状で本領発揮でしょう。女体山〜男体山、ドロミテのトレ・チーメ(3つの峰)のミニ版のような急峻な様相は、剱岳のカニのタテバイや槍ヶ岳の穂先より困難そうですね。岩稜を登攀する勇姿は、ヨーロッパアルプス三大北壁を女性初登頂した今井通子を思わせます。今井通子は、1971年にグランドジョラス山頂で、結婚式を挙げましたが、たかさん御夫妻の姿がダブります。
二ツ箭山群は無理ですが、背戸峨廊へは行きたいですね。長い間、旅行自粛していますが、ようやく新型コロナ感染者の減少が顕著、そろそろ妻に上げ膳据え膳を味わせてやりたいと思っています。
22年前と言いますと昔々の話ですが山行記録を趣味として残して置いた事で全く忘れていた事、そして感動が蘇りました。
時々、文を書きながら挿絵を入れて楽しんでいた事も懐かしい思い出です。
出来ればもう一度、行ってみたい場所ですが、それだけのエネルギーが残っているかどうか。
「やまぼうし」さんの所も何度か関西方面に出かけておりましたので、その頃、知り合っていればコッソリ訪ねましたものを。
22年前とは到底思えない、立派な山行記録&記憶にまたまた感動しました。
滝を背にお二人の”力強いポーズ” いいですねぇ~
これからもゆっくりハイキング楽しんで下さいね。
山行記録に添えられた”スッテンコロリン”のスケッチ画、何ともユーモラスで可愛い!! です。
福島は我が県に比較的近いと言う事から良く出かけましたが中々奥の深い県と言う印象を持っております。
暫くは県境をまたぐ事も難しいのでしょうが出来ればもう一度、背戸峨廊には行きたいですね。
そしてあの日、通り過ぎた小久田、小白井などの鄙びた集落を歩いてみたい。でもあれから20年以上、随分変わってしまったでしょうね。
福島の大体の場所は山や観光で廻りましたがガッカリした事など一度も有りませんでした。何よりも海と自然、素晴らしいです。
確かに高速道路は便利で私も行きには利用しますが帰りはどんなに遠くても(例えば九州など)必ず一般道で帰って参ります。
湯本館はパンフレットを頂いて来ませんでしたので場所が何処で有ったか忘れてしまいました。日帰り温泉施設でしたからどうなのでしょう?
そして文才の無い私に又々過分な褒め言葉を。
Kさんのお家が近くならば畑の下仁田ネギを持って参上しますのに。
一段落したところで湯を沸かし、スープやコーヒーを飲むのは最高の気分です、と言った後にスッテンコロリン。どう締め括ったら良いのでしょう。
数年前、登った長野県の山では登山道の両側一帯、松茸が採れる様で山頂までの長い距離、ご苦労にも網が張り巡らされており
登山道のあちこちに「盗掘者は罰金」の立札が建てられておりました。それを糧にしている人にとって、そうした処置は仕方ない事なのでしょうが
山登り目当ての人間にとっては良い気分では有りませんよね。
ポイ捨てしたあと気分が悪くならないのか・・・まぁそう思う人はマナー違反などしないのでしょうが。
岩登り、滝めぐりと存分に楽しめる場所は全国の中でもそう有るものでは有りませんね。ここは思い出に残るに相応しい素晴らしい場所でした。
もう10月に入ってしまいました。こちらこそ宜しくお願い致します。
次々に現れる滝はそれぞれ個性が有り、その都度、私は感嘆の声を上げておりましたよ。(周りの人に奇異の目で見られていたかもしれない)
春は芽吹き、夏は天然のクーラー、秋は紅葉と楽しめる背戸峨廊
近ければの結氷も観に行きたい場所ですよね。
お蔭で記念の一枚として残りました。それをフーミンさん、「良い笑顔だ」と褒めて下さって(*^_^*)。 有難うございます。
この頃はパソコンも有りませんでしたので得られる情報も無く岩が面白そうと言うだけで勢いに任せて出かけましたが
紅葉がこんなに素晴らしかったとは遥々訪れたご褒美だったのでしょうか。
一歩、渓谷に踏み込んだ所から、もう気持ちの昂ぶりを抑えられませんでした。
最後は気の緩みか二人してスッテンコロリンとは・・・まぁ漫画にすれば笑い話になりますね。
このシーンをカメラに収めてくれた第三者が居たら、記念の一枚になったかしら! でも上手にころんだでしょ。
滝を高巻く梯子はシッカリしたものでしたし一般観光客もスニーカーでスイスイ登って行く位ですから見た目ほど恐怖では無いのです。
むしろ、あの川に渡された幅30㎝程の木橋の方が・・・うっかり踵を着いたのが運のつき、雪上もそうですが滑りやすい所は足裏をフラットにして足踏み状態で歩かないと、あのような状態になってしまうんですね。 川に落ちたらずぶ濡れになるところでした。
アナザンさんに拉致されるなら本望です。
枇杷の木の下で枇杷茶を頂きながらユッタリ過ごすのも悪くは無いですわ。
ちょっと鄙びてしまいましたが今から如何でしょうか(笑)
このまま、県境をまたいでの移動解禁が続けばいいですね。
私に限らず福島人は、福島にはこれといった
ところがないとよく口にします。
万事、控え目なんです。
今回のブログを読ませていただき、福島には
こんな素敵なところがあったのかと、
驚きました。恥ずかしいです。
いわき市は、弟が住んでいましたので、よく
車で行きました。
高速道を使うことが多かったので、見過ごし
ていたようです。
福島の山と滝を「心に残る思い出」の一つに
していただき、ありがとうございます。
ところで、湯元館とは、磐梯熱海温泉の
旅館のことですか。磐梯熱海温泉も、
なつかしいです。
たかさん、脚が長いですね~!!!
石原裕次郎みたい。
ちょっと(表現が)古かったかな~(汗)
>辿って来た道を思い起こせば切り立った岸壁から・・・岩にぶつかって曲折し飛沫を上げてなだれ落ちる滝・・・・岩を抱く様にトラバースすれば、いきなり立ち塞がる様な・・・白い怒涛が打ち寄せる水面ギリギリを鎖に掴まって歩かされたり・・・
なんとも長い文章を一筆書きされるのも素晴らしいです。
これだ文学というものでしょう。
>小さな山から・・・豊富な水が生まれるのだろう
いぇーい!
私みたいに自分の体を上げたり下げたりしているだけじゃーないんですね。
>コーンスープを飲みながら
これが本物の登山家たる所以ですね。
>急登
格調高っ!(表現です)
えっ、こんな山中で滑り台ごっこ?(笑)
もう、最高です。
漫画家にもなれましたね!
>左奥に落ちているのが竜場の滝と思います
バスガイドならぬ登山ガイドさんのよう。
フィナーレまで!!!
素敵なところに連れて行ってくださって有難うございました。
古くて傷んでいたので、採りませんでしたが。
フィナーレに相応しいフォトまるで絵葉書(死語か?)のようですね。
成程滝の宝庫、川の流れが作る自然のアート堪能させていただきました。
10月もよろしくお願いします。
健やかな秋の日過ごせますように~。
紅葉も滝も綺麗ですね
タイプの違う滝が幾つもあってすごいです
自然のクーラーで夏でも涼しいでしょうね
秋は紅葉が美しくて
とても素晴らしいところで
誰もが一度は来てみたいようなところだと
思いました。
たかさ~ん、こんばんは~🤗3枚目のお二人の写真、とっても素敵‼️笑顔がいいですね✨紅葉と滝、尻餅のオマケまで😅思いで深いハイクでしたね✨
見事な紅葉と綺麗な滝の連続
今のカメラで撮れたら燃えるような紅葉
だったんでしょうね
登山の最後にこの景色見られて最高ですね
橋で滑ってってスッテンコロリン
助けに行った雄さんもスッテンコロリン 後からこうして挿絵を見ると笑えますね
怪我無くてよかったです
漫画チックに描いて残すたかさんらしいですね
これだけの数の滝が続くところも珍しいですね。
次々と現れる滝は、どれもこれも素晴らしい滝の連続で
険しい箇所や長い梯子まであって、スリル満点といった様子です。
スッテンコロリのおまけまでついたようですが、大事に至らなかったのが何よりです。
痛い目をされたのでしようが、振り返ってみればこれも良い思い出ですね。
紅葉も美しい季節で最高の山登りと滝めぐりを楽しめたようです。
素敵!
わたくしが男だったら、雄さんの隙を狙ってかっさらって行きます。
あ・そういう想いって駄目かしらん。
心を虜にする方って、性別を問いませんね。
山は、自然の中でこそ素晴らしいのですね。
その美しさを探訪させてくれるたかさんに感謝!