まりはな屋

地方都市で、清貧生活  

錬金術

2002年09月10日 20時27分00秒 | きれいになりたい?
ついにコンシーラーを買った。

なぜそんなに力んで言うかといえば

とうとうこんな物を使わなければいけないのか・・・という感慨に浸っているからだ。

まあ、子供の頃は誰でもきれいな肌だが

わたしはよく「むき卵のようだ」と褒められた。

褒める部分の少ないわたしにとって色白のツル肌は貴重な財産であった。

もっとも子供の頃は小麦色になりたくて仕方なかったのだけど。

その自慢のツル肌を保つのはたやすくない。

今、ひどくシミがあるというわけではないが、ぼちぼちきてる。

「くすみ」という言葉の意味が分かったときの悲しさよ。

ところで、女性雑誌にはメイクの特集が必ずある。

それを読むたびに「錬金術」という言葉が頭をかすめる。

「魅力的な目元を作るのはこの3色!」

(そんなに塗り重ねるのか)

「この色をハイライトに使って顔に立体感」

(ファンデーションだけじゃ駄目なのか)

とにかく色んな物を塗り重ねるのだ。

しかも飽くまでナチュラルに。

時折り考える。

五十年、百年、いやもっともっと先の人達が

今のわたし達の化粧法をなんて思うだろう。

わたし達がお歯黒や麻呂眉を「何が良くてこんな化粧を?」

と思うように、首をかしげることだろう。

今だって、世界には色んな化粧法を持つ民族がいる。

それがたまにテレビなどで放映されると、ゲストのタレントがわざとらしく

「えーっ!なにこれ!!」とのけぞってみせるけど

今わたし達がやっていることだって向こうから見れば「えー!」なのだ。

それでも「今」という価値観に合わせ、わたしは明日も化粧をする。

コンシーラーを使って目元が明るくなったと自己満足するために。