まりはな屋

地方都市で、清貧生活  

満ち欠け

2002年09月22日 21時26分00秒 | 日々雑感
昨夜は曇り空で、月はむら雲に見え隠れ。

無知で申し訳ないんだけど十五夜が満月なのか、

それとも丸く見えるだけで満月ではないのかよく分からない。

おとといの月もきれいに丸く見えたけど。

丸い月を見て必ず思い出す「和歌」がある。

「この世をば わが世とぞ思ふ望月の 欠けたることも なしと思えば」

全盛期の藤原道長が詠んだ歌といわれている。

欠けない月などないことは知っていただろうに。

だからこそ、この歌には思い上がりが溢れ出している。

この歌を思い出すと必ず思い出すのが「藤島部屋」そして「若の花・貴乃花」のことだ。

一時は相撲ブームの火付け役としてマスコミにもてはやされ

二人とも美しい伴りょを得て、二人とも横綱に昇進している。

こんなこと、滅多にあることではない。

まさに「望月」状態ではないか。

その後、やっかみ半分で週刊誌にあれこれ書かれ始めたのを皮切りに

兄弟の確執、それぞれの不調や休場、両親の離婚・・・

全盛期には考えられなかった有様である。

もちろん、だからどうだとは言わない。

傍目に全盛期と見えたときが、彼らにとって幸せだったとは限らないし。

今日、完全復帰を賭けた取り組みで貴乃花は負けた。

だが、ここまで頑張れただけでも大したことなのかもしれない。

どんな満月もかならず欠ける。

そしてまた、満ちるのだ。