まりはなの、のんきでありたい日々

地方都市で、清貧生活  

ぬるま湯

2003年02月03日 21時56分00秒 | 日々雑感
職場で、いつの間にかいじめられっ子になっていた。

みんなが言いたいことを言ってくる。

その度に「え~ん」とウソ泣きをするわたしだが、ちょっと嬉しい。

思えば二十歳を過ぎたあたりから、どこの職場でもわたしは「女王様」であった。

職場では仕事が出来ればいいという考えであったので、人のやり方にも口を出し

遊んでる人を見れば注意をし、いつでも孤高の女王様であった。

あまりに高飛車なので「お嬢」なんて呼ばれていたこともあった。

嫌な奴かも知れないが、これでなかなか女王様は大変なのである。

まず、店のことは誰よりも把握していなければならない。

備品や欠品などに目を光らせなければならない。

自分の持ち場は完璧に、手が空いたなら人の手伝い。

他にもいろいろ目配りせねばならないことがいっぱい。

だから誰も女王様になりたがらない。

やることやってるという自負があればこそ上司にも同僚にも言いたいことが言えたのだが。

買ってくれる上司もいたが嫌う人からはとことん嫌われた。

職場は仲良しこよしをする場所ではなく、利潤の追求の場だから人ともめても平気でいた。

だけど、だけどである。

下克上のときは来るのだ。

女王様はある程度味方してくれる上司がいてこそのものでもある。

たまたま、全くわたしを買ってくれない上司の下で働くことになり

たまたま、その上司に頼りにされる若い娘がメキメキ頭角を現してきたのだ。

わたしよりやる気のある娘なんていないと思っていたのに、

この大変な女王稼業をやりたいらしい。

あんたみたいな小娘に務まるもんか、と勝手にライバル心を燃やしもしたのだが

あるときふっと力が抜けて女王を降りてしまった。

それで小娘が女王になったかというと、まぁわたしなんかより賢いのだろう。

必要以上に頑張る気もないようである。

そもそも、わたしの勝手な勘違いであったのかも知れない。

わたしが長く女王であったというのも勘違いだったのかもね。

周りが女王でいさせてくれたんじゃないかなぁ。

こうなっては、もはや「裸の女王様」である。

さて女王をやめたと思ったらいじめられっ子になった忙しいわたしであるが

はっきり言って楽だ。楽過ぎる。

もうちょっと頑張んないとねぇ。

いつまでたっても「中庸」ということが分からないわたしである。












コメント
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