今日の短・歌

「美しくもおろかな幻想　抱き続けて生きている」

母の見解

テレビにMr．マリックが出ていた。

「この人、エリックさんだっけ？」

マリックさん。

「そうそう、マリックさん。すごいよね、鉛筆なんか動かしちゃって。念力なのかな」

えっ、これ手品だよ。

「えっ、タネがあるの？」

夢見るわたし

子供の頃からよく夢を見た。

「大きくなったらパイロットになりたい」という類のではない。

眠っているときに見るほうの。

睡眠が浅かったんだろうか。とにかく毎日のように見た。

起きると忘れてしまう人もいるらしいが、わたしはよく覚えていた。

一番怖かったのは小学校２、３年で見た「血を吸う葉っぱ」の夢。

葉っぱというか植物というべきなんだろうが形状は一枚の大きな葉っぱなのだ。

それが人の血を吸ってしまうという。

家族が捕まりみんなの血が吸われてしまう、というときに

「わたしの血は全部あげるから、みんなを助けて」と懇願すると

「オマエは家族思いの優しい子だから助けてやろう」と言われてわたしだけ助かった・・・

この話をすると姉は「あんたは自分だけいい子ぶってずるい」と怒った。

夢なのに。

筋が通っているようで通っていないのが夢である。

わけのわからないものもいっぱい見たが仕事をするようになってからは

お客さんに怒られる夢をよく見た。

怒られたことなどあまりないのに頻繁に見たのは、やはりそれを恐れていたからだろう。

「フランス人形はあるか」と聞かれて、ないと言うと怒り出し

お客さんが売り場でフラメンコを踊り始めた・・・なんてのも見たな。

昨日の夢は、なぜか異国のバーにいるわたし。

連れの男のためにウイスキーの水割りを英語で頼んでいるのだが全く通じない。

相手がロシア人のママだからか、わたしの英語力が拙いからか。

しまいに叫ぶように「グラス・オブ・ウオーター！」

それ、水割りじゃなくて「水くれ」だろ。

そんなことって

時折り、はかない気持ちになってしまって

「いつ死んじゃうか分からないから欲しいものは我慢しないで買ってしまおう」

なんて思ったりする。

先日もふとそんなことを考えた。

で、欲しいものって何かしら・・・

頭に浮かんだのは「養命酒」と「布団乾燥機」だけであった。

そんなわけないだろうと、考え直してみたが思いつかない。

二日ぐらいしたら「腰痛ベルト」と「発芽玄米」も欲しいなと思った。

うら若い娘としてはちょっと地味な欲求に、はかない気持ちがますますはかなくなったのだった。

今日の一句

「美しさゆえに折られた梅哀れ」