新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

英語の単語の発音は紛らわしくて困る

2022-08-27 09:21:58 | コラム
何でこれほど変則的なのかな:

昨夜だったか、テレビでプロ野球の中継を見ていると、アナウンサーが当然のことで新人選手を「ルーキー」と呼んだ。何も今に始まったことではないが、当方は「何でrookieをルーキーというカタカナ表記にするのか。何処の世界にlookと『ルーク』、bookを『ブーク』と発音する人がいるか」と語気鋭く非難してきた。だが、こう言っている私には後ろめたさがあったのだ。

その辺りを取り上げて、英語とその単語の発音の紛らわしさを語ってみようと思うに至った。「紛らわしい」とは言ったが、英語という言語には実に不規則な点が多いのである。我が国ではその辺りに余り配慮することなく、先人は英単語をローマ字読みの原則に従ってカタカナ表記していったようだと思っている。この点はローマ字読みがアルファベットの原則的な発音として教えられた通りにカタカナ書きにしたのだと思えば、仕方がなかったのかとも言える気がする。

そこで、母音のアルファベット順に原則的ではない発音になる単語を、思い浮かんだものから順に書き出してみようかと思うのだ。

aの部: 本来は「ア」と発音されるようだが「エイ」となる場合が多いので困る。Oasisは「オアシス」と表記されているが、元は「オエイシス」。Tomatoの「トマト」は寧ろUK式で、アメリカでは「トメィトゥ」になっている。有名なゴルファーの青木功のAokiはアメリカ式では「エイオキ」になっているし、大阪なおみの「ナオミ」のNaomiは「ネイオミ」と発音されてしまうのだ。

eの部: 本来は「エ」だと教えられている。ここでは余り例外は多くないようで、easyと書いて「エアスイ」ではなく「イーズイ」だし、readも「エアド」とはなっていない。research等も少し紛らわしくで「リサーチ」だ。

iの部: 勿論「イ」が普通の読み方だ。「アイランド」はislandのことなのだが、sがサイレントなので余計紛らわしい。同様にisle seat何ていうのもある。「アイルスィート」で通路側の席。不親切な例にはkindがある。「カインド」なのだ。だが、kindergartenは「カインダーガーテン」とはならない。なお、これはアメリカでの幼稚園のことで、UKではnursery schoolというのだそうだ。実は告白すれば「ミサイル」となっているmissileはUK式で、アメリカでは「ミスル」なので、私は永年「ミサイル」は誤りだと思っていた。

oの部: 当然「オ」と発音したくなるが、Queen’s Englishでもそうならない例が多いので困る。映画になって有名なHarry PotterのPotterはUKでも「ポッター」ではない模様で「パター」だし、アメリカ語では「パーター」だと、Oxfordに出ている。「ポッター」は典型的なローマ字読みだった。否定に使うnotも紛らわしい例で、勿論「ノット」とするのはUK式で、私は「ナット」を使ってきた。

冒頭のooとなった場合だが、bootは「ブト」ではなく「ブート」だし、「根っこ」のrootは「ルート」であって「ルト」でも「ルット」でもないのだ。こういう例を見るとrookieを「ルーキー」と表示した先人を、一概に貶せなくなる気もする。

uの部: 「ウ」が常識的な読み方だが、そうなっていない例が多いのだ。「ウルトラマン」はultra manであり、ultraの発音は「アルトゥラ」なのだ。同様にultimatum=「最後通牒」は「アルティメイタム」となる。似たような例にaluminumがある。これはローマ字式に「アルミニウム」になっているが、英語では「アルーミナム」なのだ。「しかし」というbutも「ブット」ではなく「バット」だ。