ロシアの消費モデルは金融危機の影響によって、ここ数ヶ月で著しく
変わった。
先ず始めにロシア人は買おうとする物が余計なものである場合、また
それが本当に必要な物ではない場合は、やはり買わないと判断する
ようになったからだ。例えば高いレストランも、余り高くないレストラン
も客が減っている。
自動車、電化製品、家電、高級服の販売も落ち不動産価格も急落し
ている。
食品部門でも消費者は高い小売店から、エコノミークラスの店へと推
移したのもハッキリと判る。
昨年32008年の第四四半期では、世論調査の回答者のうち17%が自
分の物質的な状況は悪くなるという不安を抱いている結果が出た。
今日ではこうした割合は25%にまで増えている。
これは4人に一人が不安感を感じているということになる。
こうしたロシアの状況は世界の大方の国の傾向や、国民感情と全く同
じものだ。
(?)はロシアに独自の特徴があると言う。国民経済は否応無しに、ここ数
年間税金でより掛かっていた石油経済から外れていきつつある。
このためロシアは今、消費の崩壊を味わっているのだ。
際限の無い消費者クレジットが許されていた時代は終わり、市民は改め
て持てる資金で暮らしていくことを学び直すことになる。
このことは見方次第では肯定的なことだと語るのは、特別政策研究所所
長で次の様に語っている。
「実際のところ今回の危機は、ロシア人に経済意識を持つように呼びかけ
を行ったという意味で、大きな貢献を果たしたと言える。
何故なら石油ブームに沸いていた頃は、圧倒的多数のロシア人が、お金
は限り在る資源ではない。いつでも沸いてくるものだという風に教えられて
しまったからだ。
銀行に行ってクレジットを貰うと、どうやってこれを返済しようかという考えも
なしに使うことが当時は出来た。
ですから現在はロシア人も計算して、手持ちの資金でやっていくことを学ぶ
だろう」
特別政策研究所所長は、この様に語っている。
実際に社会の中で、今回の危機で一番大きな脅威に晒されてしまったのが、
より労働能力が高く将来性のあるミドルクラスだ。
こうしたクラスは危機までの間に、(?)されて評価される暇が無かった。
しかもそうしたうちの多くは、足元の土を攫われるような危機に瀕している。
それでも今のところ大きなパニックは起きていない。こうした状況でも経済の
許す範囲に従って消費を行わざるを得ないとして、先ほどの特別政策研究所
所長は、さらに次の様に述べている。
「ロシアはこの危機を足踏みしながら、そして消費行動を変えながらも乗り越
えていくだろう。危機は様々な日常の問題にもっと冷静に、節約精神を持って
対処していくことを教えてくれるだろう」
特別政策研究所所長は、この様に述べている。
ロシア人の多くが健全な思考を発揮して、より慎ましい消費モデルに移行でき
るだろうということは間違いない。
しかしながらこのプロセスには、否定的な面もある。
消費が慎ましくなればなるほど、消費者市場はどんどん弱っていくように見える
からだ。
この様に世界のあらゆる国々で、国内消費が落ちることが原因で経済が下向き
になっている。
このこともあってロシア人が消費を余り節制してしまうと、全体としてみれば経済
には余り良い結果を齎さなくなってしまうのだ。
※ (?)は聴き取れず
2月16日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル
変わった。
先ず始めにロシア人は買おうとする物が余計なものである場合、また
それが本当に必要な物ではない場合は、やはり買わないと判断する
ようになったからだ。例えば高いレストランも、余り高くないレストラン
も客が減っている。
自動車、電化製品、家電、高級服の販売も落ち不動産価格も急落し
ている。
食品部門でも消費者は高い小売店から、エコノミークラスの店へと推
移したのもハッキリと判る。
昨年32008年の第四四半期では、世論調査の回答者のうち17%が自
分の物質的な状況は悪くなるという不安を抱いている結果が出た。
今日ではこうした割合は25%にまで増えている。
これは4人に一人が不安感を感じているということになる。
こうしたロシアの状況は世界の大方の国の傾向や、国民感情と全く同
じものだ。
(?)はロシアに独自の特徴があると言う。国民経済は否応無しに、ここ数
年間税金でより掛かっていた石油経済から外れていきつつある。
このためロシアは今、消費の崩壊を味わっているのだ。
際限の無い消費者クレジットが許されていた時代は終わり、市民は改め
て持てる資金で暮らしていくことを学び直すことになる。
このことは見方次第では肯定的なことだと語るのは、特別政策研究所所
長で次の様に語っている。
「実際のところ今回の危機は、ロシア人に経済意識を持つように呼びかけ
を行ったという意味で、大きな貢献を果たしたと言える。
何故なら石油ブームに沸いていた頃は、圧倒的多数のロシア人が、お金
は限り在る資源ではない。いつでも沸いてくるものだという風に教えられて
しまったからだ。
銀行に行ってクレジットを貰うと、どうやってこれを返済しようかという考えも
なしに使うことが当時は出来た。
ですから現在はロシア人も計算して、手持ちの資金でやっていくことを学ぶ
だろう」
特別政策研究所所長は、この様に語っている。
実際に社会の中で、今回の危機で一番大きな脅威に晒されてしまったのが、
より労働能力が高く将来性のあるミドルクラスだ。
こうしたクラスは危機までの間に、(?)されて評価される暇が無かった。
しかもそうしたうちの多くは、足元の土を攫われるような危機に瀕している。
それでも今のところ大きなパニックは起きていない。こうした状況でも経済の
許す範囲に従って消費を行わざるを得ないとして、先ほどの特別政策研究所
所長は、さらに次の様に述べている。
「ロシアはこの危機を足踏みしながら、そして消費行動を変えながらも乗り越
えていくだろう。危機は様々な日常の問題にもっと冷静に、節約精神を持って
対処していくことを教えてくれるだろう」
特別政策研究所所長は、この様に述べている。
ロシア人の多くが健全な思考を発揮して、より慎ましい消費モデルに移行でき
るだろうということは間違いない。
しかしながらこのプロセスには、否定的な面もある。
消費が慎ましくなればなるほど、消費者市場はどんどん弱っていくように見える
からだ。
この様に世界のあらゆる国々で、国内消費が落ちることが原因で経済が下向き
になっている。
このこともあってロシア人が消費を余り節制してしまうと、全体としてみれば経済
には余り良い結果を齎さなくなってしまうのだ。
※ (?)は聴き取れず
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2月16日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル