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アメリカとの率直で実り在る対話を期待するロシア

2009-03-06 | ラジオ
2月11日メドヴェージェフ大統領は、ロシア国営テレビ報道番組「一週
間のニュース」に出演し、ロシアが直面する諸問題に付いて直接分析
し国民に語りかけたが、その際ロシアはアメリカとの率直かつ誠実で
実り在る対話を期待していると述べた。
この発言に関連してロシアの声の評論委員は、次の様にコメントして
いる。
この発言は4月にロンドンで開かれる金融サミット、主要20ヶ国首脳会
議で実現すると見られる、露米大統領会談に付いての質問に対しなさ
れたもので、メドヴェージェフ大統領は海の向こうから、そしてオバマ大
統領自身から送られてくるシグナルは、期待を抱かせるものだと指摘し
ている。これに関連して先ず第一に頭に浮かぶのは、メドヴェージェフ
大統領がオバマ大統領に電話をかけ、ホワイトハウス入りを祝った際、
両者の間で行われた具体的で、かつ好意的な初めての対話に付いて
だ。

そしてその後、両大統領はミュヘンでの安全保障に関する国際会議でな
された、ロシアのイワノフ副首相とアメリカのバイデン副大統領の会談に
付いて、有益で実りあるものであったと評価し、さらに先週モスクワを訪
れたアメリカのバーンズ国務副長官は、ロシア滞在中アメリカはヨーロッ
パのためのミサイル防衛システムを構築する際、ロシアと新しい形で協
力していく用意があると述べた。
恐らくバーンズ国務副長官のこの発言に対しては、ドイツの雑誌「シィピ
ーゲル」に掲載されたラブロフ外相の論文がその答えとなるだろう。
ラブロフ外相は「シィピーゲル」に寄せた論文の中でロシア、アメリカそして
ヨーロッパが共同で、起こりうるミサイル攻撃に対抗していこうという、以前
ロシア政府が出した提案は今も有効で有り続けている。
この提案を用いるのに、まだ遅くはないと指摘している。

こうしたコンテキストにおいて、アメリカ国務省報道官の発言に注目したい
と思う。
報道官はアメリカはミサイル防衛システム構築の領域において、ロシアと
協力する用意があると述べ、同時にオバマ政権はポーランドやチェコに、ア
メリカがミサイル防衛システム関連施設を置こうと計画していることに対して、
ロシアが抱いている憂慮の念を考慮するつもりであると明言した。

ここで誇張することなく言えるのは、こうした問題をめぐって露米間で妥協が
見出されれば、今後の露米関係のさらなる発展に大変好ましい傾向を引き
出すことが出来るだろうと言う事だ。
今年12月にその効力が切れる、戦略攻撃兵器削減条約いわゆるSTART
ONEに代わる新しい条約が締結後、好ましい傾向を強めていくかなりの助
けになると思われる。

ロシアでもアメリカでも、ここ最近新しい条約締結の必要性に付いて、かな
りの多くの人々が述べているので、締結は充分現実味の在る事だ。
現段階で肝心なのは、こうした良い言葉を具体的な行動へと移していくとい
うことだ。
二つの極めて重要な方向に沿って前進していくならば、露米関係もまたヨー
ロッパそして世界全体の国際情勢も、本質的に健全なものに成り得ると思う。

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河内 孝
毎日コミュニケーションズ


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2月17日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル
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