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日本復興をかけた統一国家試験(2)

2012-04-02 | ラジオ
もう一つの重要な要素は人口動態学的な問題だ。高齢化が急速に進み、10年後には人口が400万人以上減る可能性がある。原発事故後の人々の健康に対する心理的影響、つまり慢性的な不安、放射線の影響に対する強い怯えのような要素も決して侮るべきではない。とはいえ希望がないわけではない。

モスクワ国際関係大学・東洋学講座の主任を務めるストレリツォフ教授は、どんなに辛い状況からも、理性的な芽を引き出すことが出来ると考え次のように語っている。
「現在、経済復興に関連した機動的で、掛け算的な効果が作動しつつある。経済成長の鈍化は徐々に終わりを告げ、今後は肯定的な力強さに期待できるだろう。日本経済は老いを迎えつつある社会の経済だ。それは多くの国々に特有のものですが、日本人はそこに経済成長を促しうる鍵を見つけ出した。医療や保健介護サービス、余暇、観光など年配者の消費の特殊性に向けられたものた。
日本が環太平洋圏に統合されることから、肯定的効果が期待できるか否かは、現在議題に取り上げるべき問題だ。
さらなる自由化による否定的結果を懸念する、伝統的な活動家らの抵抗があるにも関わらず、統合されることで経済関係を集約化することができ、成長の対外的な源を強化できる。ASEANプラス6や日中韓のビッグスリーのような、経済統合の別のフォーマットの意義も高まっていくことだろう」
主任は、このように話している。

日本にとって対外経済的な要素は非常に重要だ。なぜなら日本経済は、輸出入を基盤とした、最大で付加価値的なモデルだからだ。
ですが与党民主党が予想するように、国内の政治状況が問題解決を可能にするのだろうか。
ストレリツォフ教授は悲劇が国内の政治プロセスにブレーキをかけたが、政治システムの安定化は生じなかったと指摘し、次のように語っている.
「日本の政界は深いシステム上の危機下にある。二つの主要な政党が権力争いや強いリーダーの不在など、内的矛盾に引き裂かれている。どちらの政党も有権者の支持を得ていない。二つの政党は違った政見を主張し、様々な主要問題で数多くの大きな意見の違いがある。
そうした事を背景に、あたかも簡単に問題は解決できるのだと主張する政治家達が権力に近づく危険性が生じつつある。実際彼らに出来る事は、国を袋小路に追い込むことだけだ。こうした難しい局面を乗り切れるかどうか、この一年が示してくれるでしょう」
教授は、このように話している。

野党はこれまで間接的ではあるものの、与党の決定の言いなりになってきたが、現在はより攻撃的な(???)になっている。つい先日も民主党は自由民主党に大連立を持ちかけるが無駄に終わった。
日本は果たして国家全体にとってのストレステストばかりでなく、サバイバル試験、いってみれば国のレベルでの統一国家試験に受かるだろうか。その答えは、もちろんイエスだ。
これまでにさらに苦しい時もあったが、日本は常にそれらを乗り切ってきた。 問題は、そのための代価が、どれほどのものになるかという事だけだろう。

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(???)は女性アナウンサーが何と言っているのか不明。本当に声が出ていない女性アナウンサー

3月20日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル