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放射能が学者の世界を分裂させる(1)

2012-04-05 | ラジオ
20世紀と21世紀、放射能は日本に対して情け容赦するつもりはないようだ。昨年2011年、日本では線量測定機がそれほど売れなかった。
というのも、まだ日本の原発は最も安全であるという意識があったのと、専門家以外、線量測定機などというものを手に取ったことがなかったからだ。しかし今や一人ひとりにとって、すでに線量測定器は身近なものとなっている。
放射線量についての情報は、以前は専門家たちしか分からなかったものの、現在では誰でもアクセスできるようになり、まるで天気予報のように当たり前のものとなっている。

4月上旬、日本の議員訪問団はベラルーシ、ウクライナそしてロシアを訪問する。それはチェルノブイリ事故への対応を参考にするためだ。
一方で学者の世界でも放射能の健康に対する影響については、コンセンサスが見られない。
原子力安全発展研究所のアルトゥニャン副所長は、最近開かれた記者会見で次のように述べている。
「福島第一原子力発電所の事故によってもたらされた放射能汚染が、日本の住民たちの健康に悪影響を与える危険性はない。日本の現実的な問題について言えば、それは放射能ではなく津波と地震の被害だ。
いわゆる恐怖症ということでもないだろう。人々は放射能恐怖症で苦しんでいるのではなく、何も説明を受けることができないことが原因となっているのだ」
副所長は最近、記者会見でこのように述べた。

ですが放射能と呼ばれるよくわからない現象に対する人間の恐怖には、なかなか打ち勝てるものではない。
理論物理学研究所のフォミン主任研究員は次のように指摘している。
「恐怖と言うのは当然のことだ。それは人間の防衛的反応だからだ。恐怖によって人間は危険を避けるための行動をとることができる。
一方で恐怖症と言うのは異常に肥大した恐怖のことで、それはあらゆるものを麻痺させてしまう。原子力災害で犠牲になった人々に関して述べれば、如何なる算数も冒涜だと思う。
人間一人ひとりの命が尊いものなのだ。しかし(???)に危険の度合いを評価しなくてはならない。
世界では毎年、自動車事故で130万人が亡くなっているが、自動車に乗らなくなるということはありません。WTOの発表では400万人が喫煙で亡くなっている。
福島県での平均放射線レベルは20ミリシーベルト以下だ。参考のために申し上げますが、ニューヨークと東京間を飛行すればパイロットは2000ミリシーベルトの被ばく、レントゲン室では一回の撮影につき50ミリシーベルトの被ばくをすることになる。全体的に住民に脅威をもたらすものではないだろう」
主任研究員は、このように話している。

放射能が学者の世界を分裂させる(2)へ続く
(???)は何語を言ってるのか不明
女性アナウンサーの声が出ていないので大変聴きづらい
検証 福島原発事故・記者会見――東電・政府は何を隠したのか
クリエーター情報なし
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3月23日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル