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シェール革命もロシアには影響なし

2013-04-11 | ラジオ
世界中でシェールガス、シェールオイルに関する大ブームが起きている。これは炭化水素市場におけるロシアの立場を揺るがすものではないと言うの が、ロシアの専門家の立場だ。
ロシアはあらゆる種類の豊かなエネルギー資源と、その採掘のための最っとも新しい技術を持っているからだ。
炭化水素燃料をシェール層から採掘するメソッドが最初に用いられたのは、1821年アメリカのニューヨーク州でのことだった。その伝統を受け継い だアメリカではここ数年で、産業規模でのシェールガスの採掘技術は大きな前進が得られている。

シェールガスに続いて、アメリカの石油企業もシェールオイルの埋蔵地に関心をもってきた。これらすべてはエネルギーの自給自足を保障する戦略の軌 道を築くもので、これをアメリカはしっかりと順序だてて実現化してきている。
この間、EUではエネルギー資源の輸入依存を多極化しようとしてきた。ロシア産ガスの供給を減らすことも期待できたのは、遠い将来アメリカから、 ずっと安価なシェールオイルを買うことを念頭においていたからだ。
シェール層の炭化水素燃料の将来性は意味を失ってはいない。ロシアは自国領内のシェールオイルの資源を用いても、最低でも2020年まで1日 1000万バレルの採掘を維持することができる。

これについては先日、イギリスのフィナンシャルタイムズ紙が、ロシアのルクオイルのレオニード・フェドゥン副社長に語っている。
ロシアの石油採掘業者、ロスネフチ、ガスプロムネフチなどの態度から察すると、同様に西シベリアのバジェノフスコエをはじめとする、国内のシェー ル資源の開発に参加しようとしていることが伺える。
ロシアにおける、探査済の伝統的な天然ガスの埋蔵量は世界全体の3分の1以上を占めている。現在の消費量レベルであれば、今あるガスの埋蔵量で、 この先70年間はロシアの消費を十分まかなっていける。
西側の分析専門家たちはシェールオイル資源の評価をすでに行っている。アメリカ・メリルリンチ銀行の専門家たちは、バジェノフコエでは最高で1日 50万バレルの採掘が可能だと査定した。その一方で豊かなシェール資源の量は十分ではない。これを採掘するには特殊な技術を持たなければならない からだ。問題は地方ごどに地質の違いがあり、アメリカが用いる技術がロシアや中国では効果を発しないことも在り得るからだ。

ロシアの声のインタビューに対して、ロシア下院国家会議エネルギー問題委員会の専門家会議の一員である、アンドレーエヴァ議員は、ロシアも独自の シェールオイル採掘技術の開発成功に近づきつつあると語った。
そもそもシェール層の資源は、そんなに珍しい稀な現象ではない。しかしシェールガス、またシェールオイルを採掘する技術は人口過密地帯は危険をと もなう。そのほかロシア人専門家たちは、シェール資源の採掘プロジェクトは如何なるものでも実質上、現在のところは採算性がとれるかとれないかの 瀬戸際で、辛うじてバランスをとるものとなっていることを指摘している。
仮に出てきたガスが乾燥したもので、消費者のもとに簡単にパイプラインで届けられるものであれば、代替物を探す必要はない。このためロシアは近い 将来、パートナーたちに対して、昔から慣れ親しんだ方法で採掘された炭化水素燃料を届け続けていくでしょう。

シェールガス革命とは何か
クリエーター情報なし
東洋経済新報社

4月5日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル
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