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中国への外国人投資家の信用は縮小

2013-06-05 | ラジオ
中国の人件費が高くなったことに外国人投資家らは驚いている。ロシア科学アカデミー極東研究所の専門家ベルゲル氏は中国への外資流入が突如縮小した理由について、こうした見方を表している。
これは信用喪失に留まらない。ベルゲル氏は中国の投資活動の状況には、世界経済全体の問題が反映されていると捉えている。

先月4月、外国から中国への直接投資額は84億ドルだった。これはその前の月の3月の、124億ドルに比べると急激な縮小であり、前年同月比ではたった0.4%増でしかない。
これは憂慮を示す最初のシグナルではない。昨年、中国への外資は過去3年間で初めてマイナスに転じた。その数値も前年比で3.7%減と小さいものではない。そのひとつの理由としてベルゲル氏は、中国の安価だった人件費が魅力を失ったことを挙げ、次のように語っている。
「世界的な規模のなかで、中国経済の牽引する重要な要因のひとつは安い人件費だった。ところが人件費が今、値上がりしつつある。これは変革当初の数年のように労働力を、しぼりとるということはできないという止むを得ないという事情だ。
中国は人件費については、南アフリカといったライバル国にすでに劣っている。投資家の動きは当然ながら、人件費の安い南アへと傾いている。南アへ移行しようというのが外国人投資家だけでなく、中国の投資家も同じであるということは興味深い現象だ。中国人投資家らは外国に工場を開設するほうへと傾いている。こうした傾向は、今現在すでに見うけられる」
専門家は、このように発言している。

外国人投資家の間で中国の人気が急激に落ちたのは、中国経済の成長速度が落ちたこともその一因だった。今年第1四半期の経済成長速度は7.7%となり、その前の昨年第4四半期の7.9%より落ちている。
これによって世界銀行も中国政権も、経済成長速度の予測を下げざるを得なくなった。そしてこれが投資家の気運にも影響を与えることになった。
もちろん世界経済の抱える問題が、中国に与える影響も加味しなければならない。ベルゲル氏は、それでも今の中国の改革モデルが停滞しているか、それともまったく機能していないということは明白だとして、さらに次のように語る。
「過去数年、改革はほぼストップしてしまっている。現在、改革はまるで新たな刺激を得ているようだ。市場の役割を高め、国家の経済における役割度を下げるという改革は、中国の成長に補足的な刺激を与えるものでなければならない。新指導部は活発に真剣にこれと取り組んでいる。おそらくは年間7%から8%の成長を確保することは、これでできるのではないだろうか」
ベルゲル氏の発言だ。

中国は官僚的な手続きを簡略化することで、外国投資を惹きつけたいという考えを持っている。先日、中国の李克強首相はこれを約束する内容の声明を表し、政府は経済における行政のバリアを下げ、これによって民間投資の刺激を行う計画であることを明らかにした。
ただし、これで中国市場への外国投資の縮小を補填し、今現れつつある、中国からの中国資本流出の傾向を止めることができるかどうかは疑問だ。

ベテラン女性アナウンサーは南アフリカを「南ア(なんあ)」と短縮して言ってる箇所があるが、これは適切な喋りではない

「中国の終わり」のはじまり ~習近平政権、経済崩壊、反日の行方~
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5月18日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル