Fish On The Boat

書評中心のブログです。記事、それはまるで、釣り上げた魚たち ------Fish On The Boat。

GWモ読書。

2007-05-05 23:30:39 | 読書。
読書。
「閉された言語空間--占領軍の検閲と戦後日本」 江藤淳
を読んだ。
タイトルの通り、終戦直後のアメリカ軍による検閲を掘り下げた本。
GHQが敷いたウォー・ギルト・インフォメーション・プログラムっていうのがあって、
それは、日本国民に戦争にたいしての罪悪感を持たせる戦略なんだけど、
これって検閲を通して成功してるわけでしょたぶん。
戦後三十年経って生まれた僕なわけなんだからわかんないっすよ。
常識として教育を受けてきたわけだから、太平洋戦争は日本の過ちだって。
しかし、終戦直後の日本人はそうは思ってないわけ。
戦中の教育が洗脳なのか、戦後の教育が洗脳なのかわからん。
ま、どっちもかもしれないね。
明治大正昭和初期の歴史ってなんとなく深く触れられないものだったりするでしょ。
明治維新くらいまではテレビでも特集をよく組んだりするけど、
軍国主義が台頭してからの歴史はたぶん現在では正確に伝わっていない。
東條英機元首相なんかも裁判での陳述で、敗戦したことにたいしては責任を負うけれど、
戦争をはじめたことにたいしては否はないみたいなことを言うんです。
大東亜戦争に否はないと(大東亜戦争という呼称も検閲で太平洋戦争に変えられた)。
大東亜共栄圏なんてその時代の人々は言っていたわけだからねぇ。
いやいや、深く考えるのもややこしい本でございました。
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