Fish On The Boat

書評中心のブログです。記事、それはまるで、釣り上げた魚たち ------Fish On The Boat。

vsセルビア

2010-04-07 22:34:01 | スポーツ
サッカー・南アフリカW杯まであと2カ月。
W杯代表メンバー発表までの最後の国際親善試合となった
ホームでの対セルビア戦は、0-3で日本が完敗した。

負けた日本は国内組だったとしても、
勝ったセルビアも主力ではないチームだったとか。

日本は、いつものように、自身の手で攻撃のリズムを作って
相手陣内に攻め入り、守備を崩してゴールしようという形。
先手必勝っていう定石と考えられるやり方、
そして、攻撃理論に対する「考えるだけ考えて、やるだけやればなんとかなる」
という過信めいたチーム意識(チーム方針)が目についてしまった。
セルビアはボールをカットしてからの速いカウンターとフリーキックでの得点。
セットプレーは仕方がないとしても、流れからの失点では、日本は自らの力を
利用されて「柔よく剛を制す」的にやられている点は見逃せない。
これは、この試合に限ったことではなくて、岡田監督になってから
そういう傾向にありますね。
柔道の国なのに、日本は相手の力を大きく利用しようとはしません。
頑固者の「語り」のような攻撃を繰り返す。
それじゃ時代遅れになってしまうよ、という感想を持ちました。

時代遅れといえば、今の世界のサッカーではスピードサッカーが
隆盛を極めているとか。バルサしかり。
いわゆる「10番」を背負うテクニカルな選手はもうはや出番がなくて、
スピードのある選手がスタメンに抜擢され、そういったスピードが前提の
システムであり戦略でありが組まれるらしいですね。
日本はまだまだテクニカルな選手を重宝している。
それはそれで、サッカーの面白さでいえば、日本のチーム編成のほうが
夢があるのかもしれませんが、時代はポストモダンっていうんですかね、
次の時代へ進んでいっているわけですから、
通用しなくなってくるんじゃないかと思われます。

そんな情勢の中、迎えるW杯。
終わった後には、「日本のサッカーは古かった」と
言われそうな気がするんです、今日の試合を見てしまったら。
セルビアはカウンター重視だったとしても、それで勝つために、
フィジカルが強くてスピードがある選手が前線に配置され、
中盤からはボールをカットした後、正確に前線へパスを供給できる選手が
配置されていたんじゃなかったのか。ちゃんと、やろうとしたサッカーに
特化した編成にしていたんじゃないのかな。
FIFAランク15位でも、高望みをせず、現実に見合った、
つまり上位のオランダとかブラジルとかとの力の差を考えた
サッカーを磨いてきたわけで。
日本はそのへん、ブラジルやオランダと互角にやろうと思えばやれるんだ
っていう、妙にそれらの国々に近しい(なれなれしい)気持ちで
チームを作ってきたように見えなくもないんですよねぇ。

「連携がそろえば…」っていう理想があるんだろうけれど、
最近はそんな連携がそろった試合を見たことが無い。
2001年だったかの、コンフェデ杯、カメルーン戦での試合運び
くらいやれていたら、連携がそろえば強豪を打ちまかせるの言葉を信じられますが、
もう9年も前のチームのことですからねぇ、って、おいらの考えやイメージも
極端なのかもしれない。

でも、望みがないわけではないです。
アジア予選を勝ち抜いた、一応の力はあるんですから。
そして、運が向くかもしれないじゃないですか。
運が向けば、勢いが生まれるかもしれないじゃないですか。

生き馬の目を抜くようなことをしないと勝てない、っていうのは
なんだかなーとは思います。そういう方向にばかり進まないで、
創造するっていうのが、岡田監督の言うチャレンジだったり
するんじゃないだろうかとも思います。
そんなだから弱っちくても応援したくなるんだろうなぁ。
僕はあんまり世知辛く、日本代表を見つめたくないんですよねぇ。
文句を言いすぎる行為は、冷徹なリストラ担当部長にみんながなっている
ように見えなくもなく…。僕はそういうところ、ちょっと甘いですからね…。

とにかく、やるしかないのが日本代表。
僕もこれまで書いてきた試合の感想を読みなおして、
もう一度、日本代表のサッカーに対する認識を改めたいと思います。
そのほうが、仮に代表がW杯でこてんぱんにやられても、
面白く観戦できるような気がする。

という縁起でもないことはさておき、
がんばってね、サッカー日本代表!

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