Fish On The Boat

書評中心のブログです。記事、それはまるで、釣り上げた魚たち ------Fish On The Boat。

『おかんメール』

2015-09-08 00:01:02 | 読書。
読書。
『おかんメール』 おかんメール制作委員会 編
を読んだ。

「かわいい娘へ。いとしい息子へ。
母の愛と破壊力に満ちた〝爆笑"メッセージ集!!!」
と表紙に書かれていましたが、
ほんとにおもしろい、吹きだしてしまうおかんメールの数々でした。

_________

from:お母さん
Sub:ニュース(^o^)/

「お父さんが
リストラだよ(^o^)/」

________

とかいうメールが満載です。

なんでこうなっちゃうんだろうね、世のお母さんがた。

日ごろからそんな感じなんでしょうかね。
伝えたいことや心ごとはあるけれど、
表現力がいまいちで、そのもやもやのまるごとをなんとか表出して
ぶつけて、察してもらって伝達するっていう。

頭の整理がつかない場合、言葉や概念を覚えると
整理がいくぶんつくようになります。

日々、忙しいお母さんたちは、そういうヒマもなく、
気持ちでずんずん進んでいくような、
日常を猪突猛進で生きているからこその
こういう表現伝達になるのかもしれない。
まぁ、そうはいっても、一様には言えないですけど。
いろいろなバリエーションがあります。

「ほら、あれあるでしょ、わかるでしょ」的なことを、
メールという文字だけの表現にすると、
ある種デタラメなものにその意味を押し込めてしまう。
また、単に、文字を打つのに慣れていないことも、
おもしろいメールを打ってしまう理由としてありますよね。

表現された文字なんかはよくわからないけれど、
そこに悪戦苦闘しつつ、伝えよう、コミュニケーションしよう、
とするお母さんたちの気持ちっていうのは、
温かだったりして、悪いもんじゃないなっていう気がします。

タイポレベルなら、ぼくだってよくやっちゃうし、
その系統の間違いなら人ごとじゃありません。

実は「ったく、しょうがないなぁ」って温かく笑ったり、
にこやかな気持ちで返したりできる、
そういう寛容な気持ちを育むものかもしれないですよ、
おかんメールって。

著者 :
扶桑社
発売日 : 2014-05-10

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