Fish On The Boat

書評中心のブログです。記事、それはまるで、釣り上げた魚たち ------Fish On The Boat。

『AKB48、被災地へ行く』

2016-03-09 23:28:17 | 読書。
読書。
『AKB48、被災地へ行く』 石原真
を読んだ。

その規模も名声も実力も、まさにビッグな、
「国民的アイドルグループ」とすら呼ばれるAKB48グループが、
2011年の5月からずっと毎月一度続けている
東日本大震災の被災地訪問活動の様子を記した本です。

読んでいると、じんわりとこころが震えてくるんですよね。
AKBの子たちの献身的な行動も理由だろうけれど、
困った人たち、かわいそうな人たちがいるんだから、
そういう人を見捨てておけるはずがないというような、
より根源的な気持ちを感じるんです。

峯岸みなみさんが小さな女の子からもらったシロツメクサの花束。
そのときの写真も掲載されていて、
ああいう気持ちと気持ちのふれあいは本当だなあと
感じられるものとなっていました。

主要メンバーは忙しいから、
あまり知名度のないメンバーばかりでやっているのかな、
なんて、思っていましたが、
知名度の高いメンバーも忙しさの間を縫って、
応援の為に現地に駆け付けている。
北原里英さんなんて、メンバートップの14回だそうな。
みんな5時前起床だとかの文句も言わずに、
力になろうと頑張ってるんですよねえ。

それで、やっぱりそういう行為に「売名」だとか
ケチをつける輩がいるそうなんですが、
スタッフはもはや気にせずに、
これには絶対意味があるというようにわかっていて、
活動しているわけです。
これは美しいし、人間的な行為だとぼくは思いますし、
多くの人はそう感じるのではないでしょうか。

もう卒業したけれど、
ぼくの好きなメンバーの松井玲奈ちゃんのエピソードも
心を打つというか、しっかり前を見るひとだよねやっぱり、
という気がしました。

あの時、テレビでものすごい津波の様子や火災などを見て、
刻々とその惨状が明らかになっていく様子を見ていました。
それでも、どこの町でそんな被害が、という
細かいところまでは知らないんですよね、恥ずかしながら。
壊滅した地区だとか、
100名超の児童のうち、70名以上が亡くなった小学校だとか、
あっ…と息をのんでしまいました、もう5年もたってるのに。

原発事故についていろいろ本を読んだけれど、それでも、
東北のことをわからないことに、恥ずかしさを感じます。
3.11は多くの人たちの命日にあたると書かれていて、
そうだよなあと、今年は明後日が3.11ですが、
ひとり黙祷しようと決めました。

支援っていうものも難しいものなんですが、
AKB48グループは成功したなあという感想です。
すばらし。


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