Fish On The Boat

書評中心のブログです。記事、それはまるで、釣り上げた魚たち ------Fish On The Boat。

『スパークする思考』

2009-08-19 08:55:00 | 読書。
読書。
『スパークする思考』 内田和成
を読んだ。

「スパーク」というのは、ひらめきのことを言っています。
著者は、そういったひらめき(創造性)を生むためには、
情報の収集の仕方、整理の仕方にその源があると述べています。
アイデアというものは、無から生まれるものではなくて、
様々な情報同士の頭の中での化学反応で起こるとしている。

情報の収集の仕方でいえば、問題意識(興味)を持って、
日々生活することで頭にひっかかることができてくる。
それをパソコンなどにメモするのではなくて、
かなりおざなりに頭の中へ入れておくことが大事だ、
それがアナログ的やりかたで、それがいいんだと言っている。

そして、それらが頭の中で熟成し、折に触れてまた同じような情報に
出くわしたり、思い返したりして覚え、それを頭の引き出しに、
自分の興味を引くようなタイトルをつけて分類する。
タイトルのついた引き出しに、またタイトルをつけて情報を入れておく。
そうすることで、新たな情報が手に入ったときに、蓄えていた情報とのあいだで
化学反応が起こってひらめきが生ずるとしている。

情報収集には、1次情報と2次情報があると書かれている。
新聞や雑誌、グーグルなどの検索などは2次情報で、それらだと、
誰もが求められる情報だし、検索だとキーワード以外の発想が
広がりにくいという点などで、1次情報をより重宝すべきだと書かれている。
1次情報というのは、人と話をして、現場で見聞して得た情報のことで、
ネットの世界でもそういったものがあるということです。
そういった1次情報は臨場感が感性を呼び覚ましてくれるものだと。

だいたい、そのようなことが、簡潔に全編にわたって書かれています。
途中、例としてだされる著者のもつ頭の中に整理された情報とか、
そこから引き出される分析やひらめきが紹介されていて、
僕なんかには、なかなか目新しく面白い情報だなぁと、
ちょっと得した気分にもなりました。

題名を読むと、脳科学の本かと勘違いしてしまいそうですし、
読み始めてみると、口うるさい啓蒙書かとも最初は感じてしまう
かもしれませんが、そんなことはありません。
内容からして、そんな、人を束縛してガチガチに情報収集術を
叩き込んでやろうとか、そういう本ではないです。
なんとなく、時間つぶしにふら~っと読むには適した本だったかもしれません。

頭の中に引き出しを作って、情報を分類していれておくっていうのがね、
なかなか出来ないことだよなぁとも思いました。
Comment    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 石沢降臨 | TOP | 女子バレー・vsドイツ二戦目 »

post a comment

Recent Entries | 読書。