TakaPの数学日記

数学を教えていて感じたことや日常の感想などを記録しました。

トランプで正負の数の指導1

2013年07月28日 11時13分57秒 | 数学
夜の学習教室(学び塾)で正負の数の指導をした。

 中間テストが近づいた6月、中学1年生が問題集に取り組み、問題練習をしていた。
正負の数の乗法だった。
 ところが・・・。問題集の前の方を見たら、加法の答えがめちゃくちゃだった。
どうやら乗法とごっちゃになっているらしい。まだ正負の数の意味が分かってないようだった。

 そこで、意味からスタート。+の数は「得」、-の数は「損」を表す、と教えて計算のスタート。
まずは(+3)+(-2)などという(  )つきの計算はやめて、いきなり「代数和」から
+3と-2では? 3円得して、2円損だよ。
3円や2円じゃーみみっちいので、
思い切って、3万円得して2万円損したらどうなる?
と聞くと、1万円得と答えたが・・・。こういう問答を繰り返すうちに
得か損かがごっちゃになってだんだん答えが怪しくなって来た。
話題を変えて、3万円拾った、2万円落とした、などの話題に切り替えた。
すると分かって来たようなのだが、-4と-1では? などで+と答えたり
乗法の符号のきまりが支配していた。

 そこで、駅前の100円ショップへ行ってトランプを購入。トランプで遊びながら
考えさせた所だんだん出来るようになって来た。

 以下のプリントはこのときは作っていなかった。こういうプリントが必要だったことを
感じた。(このプリントを使った指導は後日)


少人数や個別指導ではプリントは少なくてすむのでこのようなカラー印刷が可能だ。
話した内容はこのプリントに準じていたが、トランプを提示しただけでは
話しについてこなかったので・・・。
 トランプでルールだけ教えても理解出来ない生徒がいることは
現役時代に実践して知っていた。問題はどうやって理解させるかということだ。

二人トランプをやった。
 ルールはババ抜きに似ているが、カードを全部配ったあと
絵札の得点は0点と決めた。絵札はそのまま捨てた。
 つぎに、2枚、または3枚組み合わせて0点になる札を場に捨てる。
二人で相手のカードを抜き合って、全部場に捨てることが出来たら勝ち。
捨てることが出来なかった場合がおこるので、そのときは5回ほどやり取りを
して、残りのカードの得点の高い方が勝ちとした。

 生徒がカードを捨てるときは点検して、捨てられるかどうかを確認する。
こういうゲームを繰り返すうちに、だんだん0点のカードの組み合わせを
理解して来た。
 そして、問題集の中の加法をやってもらった所6題ほど全問正解出来た。

 ここでのポイントは、0の作り方を理解するということ。+5-5で0に
なるが、+2+3-5でも0になる。このことから
+2+3=+5を理解するだろうと期待した。

 順序を変えて、-5+5で0になることを教われば、
-2-3+5でも0になることに気づけば、
-2-3-5が分かるのでは
ないかと思った。この仮定は当たっていたと思う。

つづく




コメント
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