ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

謎のワインⅠ

2006-05-06 13:59:23 | ワイン&酒



先日、こんなワインを飲ませてもらいました。
пиросмани 1997


ロシア語だから、ロシアのワイン?
と思い、家にあった露和辞典で調べようとしたけど、
チンプンカンプンで全くわからず、途方にくれていたところ 

ボトルネックに georgian wine という英語を発見!

そう、これはグルジアの赤ワインでした 

えーっと、グルジアはどこだ・・・と調べると、
トルコの北東にあり、黒海に面しています。

さらに調べると、 пиросманиPirosmani(ピロスマニ)と読み、
実は、グルジア出身の有名な画家であるニコ・ピロスマニで、
グルジアでは、なぜか彼の名を付けたワインが多いようです。

ということは、この肖像画はニコ・ピロスマニ?

また、ピロスマニは、加藤登紀子さんの「百万本のバラ」の歌のモデルになったとか。
彼自身のことなのか、彼の描いた絵に関係しているのか定かではありませんが、
日本との意外なつながりに、へえ~です。


で、肝心のこのワインの味ですが、
飲むと、タンニンがまろやかで、口当たりがとてもなめらか

ワインとしての濃さも充分あり、フランスかスペインあたりの、
品種は特定できないけれど、熟成したおいしい赤ワインに思えます。

そのぶどう品種ですが、このワインにそれが使われているかどうかわかりませんが、
他につくられている「ピロスマニ」という名前のワインには
Saperavi(サペラヴィ)という、色が濃くて酸味もしっかりとしたロシア品種が100%使われていて、
しかも、半甘口に仕立てるものが多いみたいです。
(でも、今回飲んだこれは辛口タイプ)

ということで、貴重な体験をさせていただきましたが、
これだけまろやかで飲みやすいグルジアの赤ワインは、
日本人にかなり向いていると感じました。

日本にもいくつか入っているようですので、見かけたら試してみてはいかがでしょうか?





コメント
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