韓国に一週間滞在し、韓国人から聞いた話やセミナーを元に、韓国のワイン事情をまとめてみたいと思います。
セミナーは、Open Source Software Competency Plaza のManagerである Mr. Jesse Jeongが、韓国のワインマーケットについて紹介してくれました。

Mr. Jesse Jeong
韓国では輸入ワインにかかる税金が高いため、消費者は価格を最も重要視します。
よって、コストパフォーマンスの高いワインが好まれます。
また、赤ワインを好むため、赤ワインの消費比率が非常に高いですが、このところはスパークリングワインの比率が伸びていることもあり、赤ワインの比率が少し下がってきています。
スパークリングワインは、若い女性がピクニックなどに白ワインとともに持っていくことが多くなってきているため、消費量が増えています。
スパークリングワインは南アフリカが価格の魅力で急増しています。
白ワインはイタリアがNo,1で、それもモスカート・ダスティがトップシェアだとか!
この2カ国のワインは、韓国に安く入ってくるそうです。
モスカート・ダスティは、マスカット風味が華やかで、味わいも甘いピエモンテの白ワインです。
ピュアでチャーミングな甘みが魅力とはいえ、甘口のワインが白ワインの人気トップとは驚きです。
「コリアンは甘口が好きだからね」とJesse。

私が参加したカンファレンスの後に開催されたワインフェスティバルでも、甘口のモスカート系ワインが出ていたので、大いに納得しました。
甘口の上に、アルコール度数が低いのも、人気に一役買っているそうです。
また、白ワインが難しい韓国でも、ドイツのモーゼルをはじめとしたGerman Whiteは増えているとか。
フレッシュ&フルーティーなタイプのドイツの白ワインは、確かに韓国の人たちが気に入りそうですね。
となると、大ブレイクしているという南アのスパークリングワインのテイストが気になり、Jesseに聞いてみると、やはりこのスパークリングも甘口だそうです。
「南アのスパークリングワインの生産量はそれほど多くない。日本ではあまり見ないかもしれないけれど」
日本でも南アのスパークリングがいくつか入っていますが、やはりピノタージュやカベルネ、シラーといった赤ワインが多く、白ワインではシュナン・ブランが定番でしょうか。
ピノタージュは、韓国では人気がないそうです。

赤ワインでは、味のハッキリしたテイストを好む傾向が強い韓国では、ガッツリ飲みごたえのあるカベルネ・ソーヴィニヨンが最も好まれ、シラーも人気です。
輸入国としてはチリがトップで、イタリア、フランス、スペインが上位にいます。
チリはコストパフォーマンスの点から好まれ、スペインも同様です。ただし、チリの白ワインは重要視されていません。赤のみで、カベルネ・ソーヴィニヨン、シラー、カルメネーレなど、やはり濃いタイプが好まれます。
フランスワインは高いけれど、スパークリングワインの比率が増え、他も比較的順調とのこと。
じゃあ、ブルゴーニュワインは?と尋ねると、
「高過ぎて手を出せない」と苦笑してました。
それは日本でもそうですけれどね
韓国のワイン市場の推移をみると、1998年に韓国経済が落ち込みますが、以後はゆるやかに成長し、日本のワイン漫画の影響で、2007年に過去最高となります。
しかし、2008年のリーマンショックを受け、2009年には底を見ます。
それでも、以降は順調に回復し、2013年には2007年レベルに戻りました。
韓国のワイン市場で面白いのは、消費が常に右肩上がりというのではなく、ジグザグが見られることです。
例えば、ある国との関税条件が良くなると急増しますが、翌年はその反動でマイナスになることもあるのです。
また、韓国のワイン消費は国民の祝日やホリデーに大きく左右され、月によって大きく差が出ます。
韓国では、ワインはギフトとしての需要が多く、販売の最も重要な機会となります。よって、ホリデーや祝日が月の前半にあるか、後半にあるかで(年によって日にちが異なるため)変わってきます。
年始や年末は、日本と同様にクリスマスやニューイヤーで需要が多く、秋は白ワインとスパークリングワインはダウンします。
ソウル在住という人に聞くと、ソウルでも冬はマイナス10度になるとか。意外と寒いんですね。この気温では、寒くなってきたら、白ワインやスパークリングワインには手を出しにくいのも納得です。

そうそう、私が滞在していたテジョン(大田)は、韓国第五の都市ですが、フランス料理店は一軒もなく、ワインバーは2軒のみだそうです。
とはいえ、イタリア料理店は何軒もあり、ワインショップもあります。
ソウルになると、フレンチはもちろんあり、ワインバーもたくさんあります。
日本でも東京が一番のワイン消費地ですが、その他の都市でもフランス料理店やワインバーはありますから、ずいぶん違いますね。
オリーブオイルについても、ワインビジネス従事者でも、まだまだ知識は日本に及ばないと聞きました。
甘口のフルーティーな白ワインを好むとか、ガツンとインパクトの強い赤ワインを好むとか、韓国では、かつての日本が辿ってきた消費傾向が見られるように思います。

今回のカンファレンスで、私は韓国料理にロゼワインとスパークリングワインを勧めました。

辛くてピリッとインパクトのある韓国料理には、幅広く活躍するロゼワインが似合うと思います。
また、スッキリし過ぎない、ほどよい果実のコクのある、泡がクリーミーな辛口スパークリングもいいのでは?

なお、韓国ではBYO(ワイン持ち込み)がポピュラーで、1本10000~20000ウォン程度でレストランに持ち込めます。
※持ち込み金額は店によって異なります。
ワインが置かれていない店でも、このシステムがあれば、レストランの料理とワインが楽しめるわけです。
が、ワイングラスも持ち込みするのかもしれないですね。

さて、ただいま仁川空港で搭乗待ち中です。
帰国したら、また改めてリポートします。
セミナーは、Open Source Software Competency Plaza のManagerである Mr. Jesse Jeongが、韓国のワインマーケットについて紹介してくれました。

Mr. Jesse Jeong
韓国では輸入ワインにかかる税金が高いため、消費者は価格を最も重要視します。
よって、コストパフォーマンスの高いワインが好まれます。
また、赤ワインを好むため、赤ワインの消費比率が非常に高いですが、このところはスパークリングワインの比率が伸びていることもあり、赤ワインの比率が少し下がってきています。
スパークリングワインは、若い女性がピクニックなどに白ワインとともに持っていくことが多くなってきているため、消費量が増えています。
スパークリングワインは南アフリカが価格の魅力で急増しています。
白ワインはイタリアがNo,1で、それもモスカート・ダスティがトップシェアだとか!
この2カ国のワインは、韓国に安く入ってくるそうです。
モスカート・ダスティは、マスカット風味が華やかで、味わいも甘いピエモンテの白ワインです。
ピュアでチャーミングな甘みが魅力とはいえ、甘口のワインが白ワインの人気トップとは驚きです。
「コリアンは甘口が好きだからね」とJesse。

私が参加したカンファレンスの後に開催されたワインフェスティバルでも、甘口のモスカート系ワインが出ていたので、大いに納得しました。
甘口の上に、アルコール度数が低いのも、人気に一役買っているそうです。
また、白ワインが難しい韓国でも、ドイツのモーゼルをはじめとしたGerman Whiteは増えているとか。
フレッシュ&フルーティーなタイプのドイツの白ワインは、確かに韓国の人たちが気に入りそうですね。
となると、大ブレイクしているという南アのスパークリングワインのテイストが気になり、Jesseに聞いてみると、やはりこのスパークリングも甘口だそうです。
「南アのスパークリングワインの生産量はそれほど多くない。日本ではあまり見ないかもしれないけれど」
日本でも南アのスパークリングがいくつか入っていますが、やはりピノタージュやカベルネ、シラーといった赤ワインが多く、白ワインではシュナン・ブランが定番でしょうか。
ピノタージュは、韓国では人気がないそうです。

赤ワインでは、味のハッキリしたテイストを好む傾向が強い韓国では、ガッツリ飲みごたえのあるカベルネ・ソーヴィニヨンが最も好まれ、シラーも人気です。
輸入国としてはチリがトップで、イタリア、フランス、スペインが上位にいます。
チリはコストパフォーマンスの点から好まれ、スペインも同様です。ただし、チリの白ワインは重要視されていません。赤のみで、カベルネ・ソーヴィニヨン、シラー、カルメネーレなど、やはり濃いタイプが好まれます。
フランスワインは高いけれど、スパークリングワインの比率が増え、他も比較的順調とのこと。
じゃあ、ブルゴーニュワインは?と尋ねると、
「高過ぎて手を出せない」と苦笑してました。
それは日本でもそうですけれどね

韓国のワイン市場の推移をみると、1998年に韓国経済が落ち込みますが、以後はゆるやかに成長し、日本のワイン漫画の影響で、2007年に過去最高となります。
しかし、2008年のリーマンショックを受け、2009年には底を見ます。
それでも、以降は順調に回復し、2013年には2007年レベルに戻りました。
韓国のワイン市場で面白いのは、消費が常に右肩上がりというのではなく、ジグザグが見られることです。
例えば、ある国との関税条件が良くなると急増しますが、翌年はその反動でマイナスになることもあるのです。
また、韓国のワイン消費は国民の祝日やホリデーに大きく左右され、月によって大きく差が出ます。
韓国では、ワインはギフトとしての需要が多く、販売の最も重要な機会となります。よって、ホリデーや祝日が月の前半にあるか、後半にあるかで(年によって日にちが異なるため)変わってきます。
年始や年末は、日本と同様にクリスマスやニューイヤーで需要が多く、秋は白ワインとスパークリングワインはダウンします。
ソウル在住という人に聞くと、ソウルでも冬はマイナス10度になるとか。意外と寒いんですね。この気温では、寒くなってきたら、白ワインやスパークリングワインには手を出しにくいのも納得です。

そうそう、私が滞在していたテジョン(大田)は、韓国第五の都市ですが、フランス料理店は一軒もなく、ワインバーは2軒のみだそうです。
とはいえ、イタリア料理店は何軒もあり、ワインショップもあります。
ソウルになると、フレンチはもちろんあり、ワインバーもたくさんあります。
日本でも東京が一番のワイン消費地ですが、その他の都市でもフランス料理店やワインバーはありますから、ずいぶん違いますね。
オリーブオイルについても、ワインビジネス従事者でも、まだまだ知識は日本に及ばないと聞きました。
甘口のフルーティーな白ワインを好むとか、ガツンとインパクトの強い赤ワインを好むとか、韓国では、かつての日本が辿ってきた消費傾向が見られるように思います。

今回のカンファレンスで、私は韓国料理にロゼワインとスパークリングワインを勧めました。

辛くてピリッとインパクトのある韓国料理には、幅広く活躍するロゼワインが似合うと思います。
また、スッキリし過ぎない、ほどよい果実のコクのある、泡がクリーミーな辛口スパークリングもいいのでは?

なお、韓国ではBYO(ワイン持ち込み)がポピュラーで、1本10000~20000ウォン程度でレストランに持ち込めます。
※持ち込み金額は店によって異なります。
ワインが置かれていない店でも、このシステムがあれば、レストランの料理とワインが楽しめるわけです。
が、ワイングラスも持ち込みするのかもしれないですね。

さて、ただいま仁川空港で搭乗待ち中です。
帰国したら、また改めてリポートします。
