数日前の朝日新聞で、アベノミクス等に関する本社世論調査という記事が載っていたのを興味深く読みました。
政権に対する評価で、支持する、しないというはっきりしたものより、他に比べれば、「まあ、まし」と考える人が多く、なるほどなぁと思いました。私もまったく同感です。
無職生活をしている生活者の視点で、今の政権は良いとは思えませんが、他に変わるものがない、他にくらべれば、まあ、ましかという感じですね。
前に、民主党が政権をとった前後から、総理はコロコロ変わり、この傾向は強くなったように思います。
世の中が難しくなったのか、政治家が小さくなったのかは分かりませんが、日本政界もリーダー不足?という感じですね。
アベノミクスに関しては、年収1000万円を超えるような方は評価し、年収300万円未満の世帯では良いとは思っていない。
年収300万円未満世帯数は、平成5年12月に調査時19%だったのが今回は27%で、10年で8%も拡大しているそうです。
雇用は増えたといっても、収入が低い非正規労働などが多く、格差社会は拡大している、そんな社会になってきているのでしょうか。
私は生きるのが上手ではないので、他の方たちより数年早く会社組織を上がり、今長い老後を自由人として生きる術を探りながら、生活基盤の見直しに入りましたが、アルバイトという形で、フロントラインの現場仕事をしてみると、ワーキングプアという言葉にも実感が伴ってきました。
「はたらけど、はたらけど猶わが生活楽にならざり、じっと手を見る」の世界です。
週3日程度のアルバイトで、月6~7万円の現金収入がありますが、例えば4月は、先祖から受け継いだ田畑、宅地建物などの固定資産税の請求がきて、この分はそのまま役場へ持っていかれてしまいました。多少の貯えがあるので、電気等生活基盤の部分を止められることはありませんが、もっと歳をとり働けなくなって、年金で税金を払いきれなくなったら、これ、悲惨ですね。
国民年金だけでは、生活は限りなく厳しいと思います。
この調査では、83%の人が、ワーキングプアを身近に感じると答えており、直ぐに生活に困る社会ではないものの、厳しい社会になっているということなのでしょう。
格差社会といいますが、個人的には、成功してたくさんの収入を得る人と、いろいろあって収入のすくない人というのがあって良いと思っています。
そうでなければ、頑張る人はいなくってしまうでしょう。ただ、世襲制のように、それが固定化しては、あんまりですね。
一度は低収入層に入ってしまっても、努力して復活できるチャンスがある、そんな仕組みを持った社会ができれば、素晴らしいなぁと妄想したりします。
税負担等はものすごく増える社会になるかもしれませんが、医療、介護、大学までの教育は無料。そんな社会ができたら、どうでしょう。
病気や老後の心配は大幅に減り、今を生きることに集中し、一度や二度失敗しても、またやり直せばよい。
親も子供の教育費に汲々とすることなく、子供たちは、親の都合に影響されず、自分の夢を持って勉強し、前向きに生きて行ったらいい。そして、一度や二度失敗しても、やり直りなおしがきく。
自分が困った時、助けてくれる社会。そんな社会の中で、自分の才能、できることを活かしていける社会。いいと思うのですが。
まっ、言うは易し!夢物語ですね(笑)
このまま、収入格差(=一度組織を外れた一般人には低収入の仕事しかない)が広がり(世襲化)、社会保障も切り捨てられていくと、私自身も、将来減らされる一方の年金収入では老後破綻し、国民健康保険税等も払えず、自力では医療・介護も受けられず、生保のお世話になったり、孤独死がまっているのかもしれません。
そうは言っても、先の事ばかりを心配して、いつまでもせっせと働いて小金を貯め込んでも、お金だけ残して、明日にはポックリ逝っても、不思議でない歳。この辺、難しい年代ですね。
自分の寿命がある程度分かると、資金計画も立てやすいのですが、まあ、これはこれでなにかと問題がありそうです(笑)
「まがりかどの先に、何があるのかなぁ?」と楽しみながら、今を精いっぱい生きて行くしかないようです。