『大阪都構想』を住民投票で否決された後の橋下市長会見が話題になっています。大変穏やかな表情で「負けは負け」と認め、市長任期満了後は政治から身を引き、本業の弁護士に専念するとか。
そう、本業は弁護士なんですよね。ものすごいエネルギーで活躍するので、政治家としての話題性(たくさんの賛否)が多く、すっかり忘れていました。
10年ほど前に、『行列のできる法律相談所』で初めて存在をしりましたが、当時は斬新な発想で、他を批判、コメントしました。
その内に、きっと自分の思いを具体化にしてみたくなったのではないかと思います。その手法として、政治家をいう仕事をしてきた。
弁護士という普段は表舞台にでない職業の人が、タレントもし、自分の言動を実現させるために政治家になり、住民投票までして自分の思いの賛否をとる。橋下市長を批判することは簡単ですが、こういうことが出来る人はなかなかいませんよね。
今回の住民投票では、まず投票率66・83%がすごい。
最近の国政選挙の投票率は50%くらい、これでほんとうに民意が反映したといえるの、という寒々としたものですが、今回の住民投票では、7割近い人が関心を持ち、投票行動をしているということに感心します。しっかり問題を掘り下げ、周知をしてきた結果でしょう。
結果は、賛成が69万4844票、反対が70万5585票。
僅差での否決となりましたが、ゼロから訴え始めた橋下市長の構想は政治的には否決でも、大阪市民に支持されたと言えるのではないでしょうか。
自分の思いを伝え、問題提起をしながら、やる事はやった。そんな思いが、会見での穏やかな表情だったのではないかと考えます。
元々の政治家であれば、この結果は、悔しい、なんとしても次に巻き返したい、と未練になるのでしょうが、「なんとかせにゃいかん」との熱い思いで動いていたのであれば、悪い所は多くの人が認識し、その解決方法も示せた、あとは次の人に任せて、自分の本業にまい進しよう、そんな気持ちになるのも分かるような気がします。
強く物を推し進めようとすれば、それと同じくらいの反発は当然ある。
橋下徹さんの言動は話題性がありますが、秀吉のようなパワーを感じるのは、私だけでしょうか。