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被災した犬 周りを笑顔に

2016-03-16 07:30:00 | 報道/ニュース

3月1日 おはよう日本


1匹の白い犬。
東日本大震災の半年後に宮城県からやってきた被災犬 クレア。
東日本大震災では飼い主と離れたり手放されたりした犬が数多くいた。
それを知った香川県獣医師会は
現地で被災犬を引きとり
香川県で新しい飼い主を探した。
被災犬クレアの新しい飼い主になった香川県丸亀市の大喜多由紀子さん。
「震災のときに前飼っていた犬が病気中で
 震災の直後に天国に行ってしまった。
 しばらく犬を飼うことは考えられなかった。
 報道などで被災した犬や猫がすごく悲惨な状況に置かれているのを見て
 この子をぜひ幸せにしたいと思いました。」
被災したクレアとの生活は大変なこともあった。
大きな音が苦手なクレア。
サイレンなどが聞こえてくるとパニック状態になってしまうのである。
(大喜多由紀子さん)
「ふだんはほとんど吠えたりしないんですけど
 もしかしたら震災のときのサイレンの音とか記憶の中にあるのかなと思いまして
 大丈夫って声かけて抱きしめると治まります。」
そんなクレアの楽しみは散歩。
散歩中に声をかけられることも多いという。
クレアが走っていった先にいたのは散歩中によく出会う老夫婦。
ふたりもクレアに会うのを楽しみにしている。
飼っていた愛犬が死んだ直後にクレアと出会い
その姿を重ねた。
「来てくれるだけで幸せ。
 この子から元気もらえます。」
大喜多さんは震災にあったクレアが毎日穏やかに過ごせたらいいと考えていた。
しかしいま人を癒す存在になったクレアを見てその思いは変わってきた。
(大喜多由紀子さん)
「つらい思いをしたかわいそうな被災犬というふうに私自身が捉えていたんですけれども
 今後もしクレアを必要としてくださったり
 何かお役に立つ場面があるのでしたらば
 徐々に何かできることがあればなと思うようになりました。」
大喜多さんはクレアを連れて近くの城東幼稚園を訪問した。
子どもたちの癒しになれるのではと考えたからである。
しかし大きな音が苦手なクレアは子どもたちの大きな声に緊張している。
大喜多さんは子どもたちにクレアが被災犬であることを伝えた。
「5年前に東北の大震災があったんですけれども
 知ってる?
 そう 東日本大震災です。
 そのときに地震に遭いました。
 いろんな人が助けてくれて丸亀までやってきました。」
真剣に大喜多さんの話を聞く子どもたち。
クレアも苦手だった子どもたちと戯れるまでになった。
「楽しかった。」
「うれしかった 来てくれて。」
「クレアちゃん また元気に来てね。」
(大喜多由紀子さん)
「震災でクレアの運命も大きく変わったと思うんですけれども
 いろんな人に支えられて命をつないできたと思いますので
 これからもしクレアが被災犬ということで
 何かを伝えられたり感じていただくことがあるのだったら
 どんどんそういう活動にも参加したいと思っています。」
震災から5年。
つらい過去を乗り越えつつある被災犬が人々に笑顔を届ける。

 

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サウジアラビアの女性 スマホが広げる可能性

2016-03-16 07:30:00 | 報道/ニュース

2月27日 おはよう日本


人口約3,000万人のサウジアラビア。
黒い衣装で全身を覆い
公共の場では素顔を隠す女性たち。
イスラム教の厳格な解釈によって行動の自由が大きく制限されている。
家庭によっては男性の許可がなければ外出もできない。
女性による車の運転は禁止され
男性が運転する車を利用するしかない。
外での活動に制約が多い女性たちにいま変化をもたらしているのがスマホである。
サウジアラビアではここ10年で一般にも通信サービスが浸透した。
スマホを含む携帯電話の所有台数は
平均で1人あたり2台近くになる。
女性たちはスマホで手軽に写真や動画を投稿。
ブログなどを通じてパソコン以上に気軽に多くの人と交流出来るようになっている。
写真投稿サイトで人気が高まっている女性 マシャエル・ラシードさん。
マシャエルさんはファッションを中心に毎日情報を更新し
2万人以上に定期的に見られている。
(マシャエル・ラシードさん)
「スマホでファッションショーを見たり
 最新の海外ブランドをチェックしたり
 スマホは女性に与えられた貴重なもので
 これ無しの生活はだれも想像できません。」
スマホは選挙でも重要な役割を果たした。
去年12月 全国で2,100の議席が争われた地方議会選挙。
サウジアラビアで初めて女性の立候補が認められた。
しかし女性は
不特定多数の男性がいる集会などで選挙運動禁止
というルールが設けられた。
そこで女性の候補者が選挙戦で頼りにしたのがスマホである。
ツイッターなどのソーシャルメディアを駆使して有権者に投票を呼びかけ
900人余の女性候補者のうち20人が当選した。
(女性候補者の陣営 ハイファ・ナジュドさん)
「今はソーシャルメディアがすべてです。
 ソーシャルメディアを使えばもっとも効率よく誰にでも情報を伝えられます。」
女性の間にスマホが普及するなか新たな動きも出ている。
これまでスマホの修理を行う店にいるのは男性の店員ばかりだった。
スマホに保存されている個人的な写真などは家族以外の男性に見られてはならず
女性たちは修理に出すのをためらってきた。
その結果 こんな女性も。
「今のスマホで25台目です。
 修理にも出せないし捨てられません。
 個人的な写真を見られるのが怖いのです。」
そこで最近首都リヤドに登場したのが女性専用のスマホ修理店である。
店の中は女性が親しみやすいデザインになっていて
修理を待つ間くつろげる場所もある。
店のオーナー マリヤム・スバイさん。
機械修理の技術を独学で見に付け
女性専用の店を始めた。
評判は街中に広がり
いまでは修理の依頼が1日に100件を超えることもある。
(女性専用スマホ修理店オーナー マリヤム・スバイさん)
「女性たちは男性の店では安心できないので利用しません。
 だからこの店を始めたときすごく喜んでくれました。」
マリヤムさんが店を始めたのはもう1つ別の思いがあった。
サウジアラビアの女性は就くことが出来る職業が限られている。
マリヤムさんは店を持つことで女性に働く場を提供できると考えた。
店では5人の女性を雇い
技術を教えて働いてもらっている。
(従業員)
「ここはサウジアラビアで初めての店です。
 この仕事は特別で誇りを持って働けます。」
(マリヤム・スバイさん)
「若い女性たちに仕事を見る蹴るチャンスを作りたかったのです。
 これは私たちの国にとって新しい挑戦なのです。」
様々な制約があるサウジアラビアの女性たち。
スマホは新たな可能性を広げている。




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