Miaou:猫と一緒にフランス語

長い道のりを猫と共に行きつ戻りつ

フランス電力公社のCM

2005-11-10 21:39:56 | フランス語
インターネットでフランスのニュース番組を視聴していると、番組が始まる前に必ずCMが入ります。
ちょっと前までは「ロレアル・パリ」の男性用化粧品のCMだったのですが、今はEDF(フランス電力公社)民営化のCMです。
3組のフランス人が出てきます。
1組目(祖父と孫)ヨットに乗って海から火力発電所(か、原子力発電所)を眺めている。
2組目(父と娘)草原に立ち、風力発電のプロペラを見つめ「きれい」とつぶやく。
3組目(夫婦+子供二人)ダムの上から下を見て「わるくないね。これは僕たちのもの」と少々おめでたい雰囲気で空に向かって絶叫する。
そして、最後にナレーションがかぶる。「あなたもEDFの株主になれます」と。
そして「あなたの家にようこそ」と画面の大きく文字が出る。
株主になれば、会社はあなたのもの・・・とでも言いたげ。

ああ、フランスの広告代理店が考える、ちょこっとだけハイソで、でもエリートエリートしていないフランス人ってこうなんだ・・・って分かる気がします。
でも、おじいちゃんとヨットに乗る孫って・・・やっぱり恵まれたお家柄・・・と感じてしまうのは、ひがみってもんでしょうか。
ま、株式投資をするぐらいの余裕のある家庭、というのが大前提ですからね。
パリ郊外の集合住宅に住んでいる北アフリカ系移民家族がCMに登場することは、まずなわけです。

そして、その後始まるニュース番組でトップで扱われる、フランス各地の暴動。
きっかけは北アフリカ系移民家庭の少年二人が警察の尋問から逃げ、追いかけられ、ついにはEDF(フランス電力公社)の変電所へ入り込んでしまい、感電死したことです。


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4 コメント

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クリクリのいた夏 (coucou)
2005-11-11 10:00:57
先日早速レンタルで観ました。とっても良かったです!! こんな風なフランス映画他にもあったら紹介して下さい!

どうもありがとうございました。

見終えるとこの邦題もいいな、って思いました。
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しみじみする映画ですよね (miauleuse)
2005-11-11 23:50:13
Coucouさん、Bonsoir!!





「クリクリのいた夏」気に入っていただけてよかったです。

あの映画は、何かしみじみする映画ですよね。

肩肘張らずに、「筋をちゃんと追わなきゃ」と気構えることもなく観られますよね。





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ふーむ。 (猫魔)
2005-11-15 09:18:47
フランスの暴動。

きっかけはそう言う事件だったんですね。

そのCMの後にニュースを見ると、皮肉な感じですねー
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恐れ入ります。 (miauleuse)
2005-11-15 20:43:23
猫魔さま!

こんばんは、PC直りましたか?

そういえば、わたしのブログの「画像フォルダ」の画像もめでたく全部戻ってまいりました。



ところで、フランス電力公社の広報担当の人の太っい(よく言えばおおらか)神経には恐れ入ります。

民営化のための株主募集のCMだから「今CM流さないでどうする!?」という強い意志でやっているのでしょうかね。

でも、暴動の原因も根っこはもっと深そうです。

履歴書に記入されている名前(アフリカ系名前)や住所(そういう人が多く住む地区の住所)を見ただけで、その履歴書をゴミ箱へポイしてしまう、企業の人事担当者もいるらしい。

うっぷんたまってるんですね。暴動の主たち。

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