みどりの野原

野原の便り

2月14日 能勢

2007年02月14日 | Weblog
自然環境市民大学の最後の講座。
次回からは自主運営の仕上げ、発表になる。
山下駅からバスで30分余の能勢の里が今日の研修場所。
朝8時前に家を出た。

「哺乳類についての講義と現地へ痕跡探し」が今日のテーマ

午前と午後現地を見たあとの講義では、哺乳類とはどんなものか、
というところからの話だった。

哺乳類という言葉は生物分類学の父と呼ばれ、二名法を考えた
リンネが初めて用いたとのこと。

哺乳類とは背中に太い神経の束と骨を持ち、多くは胎生で、乳で
子供を育てる動物のことを言う。

特徴として ①乳で子育て ②恒温(体温一定) ③体温の発散
を防ぐため体毛がある ④胎生 ⑤胎盤で子供を育ててから出産 
⑥その他横隔膜を持つ、心臓は2心房2心室などなど。

それぞれに例外となるようなものがあるが、少し違って分類される。
それが亜門とか亜綱といわれるのだろうか?

とにかく、哺乳類は小型化し、毛を持ち、内温性を持ったために
生き残った。

人間は他の哺乳類のような体毛がなくなり、体温を下げるために
汗腺が発達し、昼間の活動に合わせて進化した。
というよりも、今も進化の途中か。

温暖化が進み、オゾン層が破壊されたり、地球環境は急スピードで変
わっている。それに順応するように、今も見えないところで少しずつ進
化を続けるか、適応できずに恐竜のように絶滅への道をたどるのか。 

数億年後には、人間ホモサピエンスの定義も変わっているかもしれない。

暖かい室内の講義で少し眠くなりながらそんなことを考えた。

能勢ではシカにGPS発信機を取り付けて、シカの動きを調査されている。
それによると、昼は山の奥のほうへ、朝夕は山裾、夜は田畑の方まで降
りてきていることがはっきり現れている。

午後、風雨が強くなる中、主にシカの痕跡を探して山裾から少し山の中
に入った。
あまり痕跡は多くなかったが、車道の脇にシカの道がくっきりついてい
たり、フンや足跡少し、ササの先が食いちぎられた食痕も見られた。
ササは先を食べられても、また春には新芽を吹きシカの大事な食糧にな
っている。


山の中にもまだ食べられそうな低木が葉をつけていた。
奈良公園とはシカの密度が違う。フンを除けながら歩く奈良公園に比べ、
ここではフンを探しているのはおかしかった。

田畑は厳重にシカ除け柵が作られていた。シカと人間の共存はどこでも
難題のようだ。


コメント
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