みどりの野原

野原の便り

7月5日 万博公園 自然環境セミナー①

2008年07月05日 | Weblog
午前は講義「万博記念講演の自然再生とモニタリング」

なぜ「生物多様性が必要なのか?」
それは人間の生活が生態系に支えられているから。
生き物の住めない地球には人間も住めない。

直接的・間接的に食物や燃料などとして、また気候調節や心を慰めて
くれたりなど無意識に生態系から受けている恩恵のことを「生態系サ
ービス」という言葉で言われた。

そんな生態系を知り、変化に気づくために継続的にする監視・観測を
「モニタリング」というそうだ。

万博公園は1970年に万博が開催された後地を整備植林されてできてい
る。
その後のモニタリングでいろんな事がわかってきているらしい。

30年あまりたって、森はうっそうとして森が再生したようにみえるが、
自然の状態にはほど遠いのだそうだ。
鳥が種を運んで来る。風に乗った種が芽を出す。トンボなどは20数種
類見られるようになった。が、小動物などはあまり住み着いていない。

粘土質の土壌の上に他から運び込まれた土を乗せてあるので、水はけ
が悪く植えた木も思うようには育っていないらしい。

午後からは、密生林で行われている間伐によるギャップの実験地を
回った。


前で盆踊りの音楽に合わせて踊っていた。

自然には、台風や雷や山火事などで大きい木が倒れたりなくなって
隙間があき(ギャップ)光が差し込むと、土の中に埋まっていた
種が芽吹いたり、育つことのできなかった背の低い木や草が育つこ
とができるようになる。

それを人工的な伐採でギャップを作り、目指す森づくりに生かそう
とするもの。

 
密生林を間伐した所  アカメガシワばかり出てきた実験地

間伐地に茨城丘陵から土を運んだ土を上に敷いて、土の中に埋も
れている種を芽生えさせようとする「播きだし」という実験もさ
れている。より多くの種類の草木を万博公園に入れようという試
みだが、大阪層群の粘土層の上にマサツチを乗せた排水の悪い土
に思うように根付かないらしい。

豊かな森を目指して、実験は続く。

 
     ビオトープ池      カエルの卵がいっぱい
大きいオタマジャクシ・生まれたての小さいオタマジャクシもたくさん

 
     ガマの池        ミクリの花が咲いていた
 
池もいろいろある。
水草もなくコイを放してある池。ここにはあまり生き物は棲んでいない。

水草のある池には、トンボがたくさんとびまわっていたり、魚や貝が棲
んでいる。


講座終了後、同期のHさんと見に行った蓮池 
もう「ハス祭り」「象鼻杯」は始まっているが、満開にはだいぶ早い。
コメント
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