「めったに行けないところが見学できる。先着30人」 というので申し込んだ。
京都駅前のバス乗り場の混雑ぶりはこわいぐらい。
何度も聞いて乗り場へ。京都駅から30分余りバス乗る。
流響院の門前
流響院の復元にも関わっておられた先生のお話を聞き、案内していただく。
東山近くの岡崎・南禅寺界隈は、明治政府が召し上げた南禅寺の敷地を民間に払い下げ、開発された多くの邸宅や別荘が集まっている地域。
流響院もその1つで、名勝庭園に指定されている。
約100年前に建てられた塚本与三次氏の邸宅「福地庵」が始まり。
その建物と庭は、所有者が変わるたびに「巨陶庵(岩崎小弥太)」→米軍接収→「織寶苑(龍村美術織物)」と名称が変わり、つど改修されている。
特に米軍接収時には数寄屋造りの建物も洋風に改修されるなどした。
その間、財界人の社交の場として使われ、川端康成・ヒッチコック・チャップリンなど有名人も来訪している。
その後、真如苑が譲り受け、h19年~「巨陶庵(ことうあん)」時代に戻すべく改修復元工事がなされ、h21年、工事を終え「流響院(りゅうきょういん)」と命名された。
建物の復元については改変されたものを取り外し、そこに残った古い痕跡から元使っていた部材を推定するなどご苦労があったようだ。
痕跡のない建具などは当時の記録や時代考証により新たに作成。
襖絵は現在の日本画家が描かれたものらしい。
庭の改修で盛り土された部分は丁寧に土を取り除き、出てきた痕跡から昔の庭園・池に戻したという。
東を見ると、奥に東山の山並みが見え、そこから続いているかのようにこの庭園の植生に続く。奥に見える滝は山から流れ出ているように見える。
この庭を作ったのは近代庭園の先駆者と言われる7代目小川治兵衛(屋号:植治)と8代目の安太郎。
この界隈の別荘には小川治兵衛が作庭した庭園が数多く残されているとか。
中央にある広く浅い池を中心に砂利敷きの遊歩道を進むと待合があり、ずっと進むと茶室に至る。煎茶・抹茶両方に通じる茶道の流儀にのっとっているという。
池に入る小川の流れはさらさらと心地よい響きを奏で、飛び石で小川を渡ったりする。
「端に寄らないように」樹間を覆う苔を踏まないように注意。
アカマツやドウダンツツジやウメなどの植栽の間の緩やかな起伏のある木立の間の遊歩道は気持ちが良い。林床にイワナシも見えた。
珍しいのはコウヨウザンの林があったこと。
古来の日本庭園にとらわれない斬新さがある。近代庭園といわれる所以だ。
ここでは庭師さんが常駐しておられ、年中庭や植木の世話など手をいれておられるとか。
水は琵琶湖疎水から引いている。別荘や庭園への取水口は3か所あり、この庭は「扇ダム」のあたりから引いているとのこと。
後で建物内の和室に上がったが、端に寄らないで、掴まったり当たったりしないようにと、建物や建具を痛めないように気を使っておられた。
庭園も建物内も写真撮影禁止で残念だったが、しばし優雅なひと時を過ごせた。
京都駅前のバス乗り場の混雑ぶりはこわいぐらい。
何度も聞いて乗り場へ。京都駅から30分余りバス乗る。
流響院の門前
流響院の復元にも関わっておられた先生のお話を聞き、案内していただく。
東山近くの岡崎・南禅寺界隈は、明治政府が召し上げた南禅寺の敷地を民間に払い下げ、開発された多くの邸宅や別荘が集まっている地域。
流響院もその1つで、名勝庭園に指定されている。
約100年前に建てられた塚本与三次氏の邸宅「福地庵」が始まり。
その建物と庭は、所有者が変わるたびに「巨陶庵(岩崎小弥太)」→米軍接収→「織寶苑(龍村美術織物)」と名称が変わり、つど改修されている。
特に米軍接収時には数寄屋造りの建物も洋風に改修されるなどした。
その間、財界人の社交の場として使われ、川端康成・ヒッチコック・チャップリンなど有名人も来訪している。
その後、真如苑が譲り受け、h19年~「巨陶庵(ことうあん)」時代に戻すべく改修復元工事がなされ、h21年、工事を終え「流響院(りゅうきょういん)」と命名された。
建物の復元については改変されたものを取り外し、そこに残った古い痕跡から元使っていた部材を推定するなどご苦労があったようだ。
痕跡のない建具などは当時の記録や時代考証により新たに作成。
襖絵は現在の日本画家が描かれたものらしい。
庭の改修で盛り土された部分は丁寧に土を取り除き、出てきた痕跡から昔の庭園・池に戻したという。
東を見ると、奥に東山の山並みが見え、そこから続いているかのようにこの庭園の植生に続く。奥に見える滝は山から流れ出ているように見える。
この庭を作ったのは近代庭園の先駆者と言われる7代目小川治兵衛(屋号:植治)と8代目の安太郎。
この界隈の別荘には小川治兵衛が作庭した庭園が数多く残されているとか。
中央にある広く浅い池を中心に砂利敷きの遊歩道を進むと待合があり、ずっと進むと茶室に至る。煎茶・抹茶両方に通じる茶道の流儀にのっとっているという。
池に入る小川の流れはさらさらと心地よい響きを奏で、飛び石で小川を渡ったりする。
「端に寄らないように」樹間を覆う苔を踏まないように注意。
アカマツやドウダンツツジやウメなどの植栽の間の緩やかな起伏のある木立の間の遊歩道は気持ちが良い。林床にイワナシも見えた。
珍しいのはコウヨウザンの林があったこと。
古来の日本庭園にとらわれない斬新さがある。近代庭園といわれる所以だ。
ここでは庭師さんが常駐しておられ、年中庭や植木の世話など手をいれておられるとか。
水は琵琶湖疎水から引いている。別荘や庭園への取水口は3か所あり、この庭は「扇ダム」のあたりから引いているとのこと。
後で建物内の和室に上がったが、端に寄らないで、掴まったり当たったりしないようにと、建物や建具を痛めないように気を使っておられた。
庭園も建物内も写真撮影禁止で残念だったが、しばし優雅なひと時を過ごせた。