みどりの野原

野原の便り

5月23日 室生ダム周辺 ウツギ マルバウツギ ヤブウツギ ヤマイバラ オオミズアオ ウツギノヒメハナバチ

2021年05月23日 | Weblog

やっと晴れたので、行きたかった室生ダムあたりを歩いた。


鯉のぼりが見えて立ち寄った榛原ふれあい広場
鯉のぼりがたくさん泳いでいた。
例年よりずいぶん早く梅雨入りしたが、まだ5月なのだ。


鯉のぼりの後ろには大和富士・額井岳の姿。

室生ダムに至る宇陀川沿いを歩く。


ウツギ満開


マルバウツギ 満開


所々にヤブウツギ


室生ダム 宇陀川中流に建設された多目的ダム。
昭和49年に完成 洪水調整の他、飲用水や灌漑用水・発電にも使われている。

イワツバメが飛び交っていた。


落石防止のネットの向こうの白いもの。オオミズアオだ!

細い枝を差し込んで摑まらせ、表側に救出(したつもり・・余計なお世話だったかも)
おとなしいので、あっち向き・こっち向き・・モデルになってもらう。


オオミズアオは、10㎝ぐらいはあろうかと思う大きい「ガ」(ヤママユガ科)
白っぽい翅・大きいお腹が目立つ。


ヒスイ色と言いたい 翅の色  上翅の端の紅色の縁取り。
前翅と後翅に、丸い眼状紋が見える。


脚も紅色だ。 櫛の歯のような触覚 これは雄らしい。


目はどこにあるの? 顔はどうなってるの? どうにもわかりにくい。
鳥の羽のような櫛の歯状の触角は良くわかる。

オオミズアオは今までに何回か見たことがあるが、こんなにじっくりと見たのは初めてだ。

幼虫の食草はブナ科やバラ科・カバノキ科など。
成虫になると、口が退化して・・雄は交尾・雌は産卵に専念。
わずか1週間の命だとか。

う~ん。これが宿命か。無常を感じる。

ここで見たオオミズアオの雄は雌を待っていたのかもしれないなあ。
残り少ない命を観察されてくれて感謝。
無事に子孫を残せることを祈る。


ヤマイバラの大きい花 遠くにはたくさん咲いているのが見えた。


龍鎮橋から少しだけ深谷川を入り、戻ってくる。

もう少し若い頃には、ここから深谷川を遡り、石を渡り、時には水の中を渡りして室生寺に抜けたり、榛原へ抜けたり・・冒険を何回もしたものだ。
水が深くて渡れず引き返したこと。川を渡ったものの道がわからず迷ったことも・・懐かしい思い出。(ちゃんとした道はない)

ウツギの仲間が満開で、・・いるかもしれない、と立ち寄ってもらった。
それは「ウツギノヒメハナバチ」
ウツギの花紛と蜜を頼りに生きるヒメハナバチ科の蜂。

この蜂に初めて気が付いたのは、2012年6月7日のウォーキングの途中。
ちょっと覗いて、たくさんの巣穴と蜂を見て「ウツギノヒメハナバチ」に違いないと思った。
後日、6月12日に来て、活動真っ最中のウツギノヒメハナバチと巣穴を確認。
その後、7月5日に来た時には蜂の姿は全く見えなかった。


土の庭一面にウツギノヒメハナバチの巣穴がある。
穴の開いたもの。細かい土が積もっているもの・・
地面すれすれをたくさんの蜂が飛び回っていた。

なかなか写真は撮れず・・


穴の中に頭を突っ込んだ。


中に入って見えなくなってしまった。


脚に黄色い花粉を付けて穴に入ろうとしている雌。


コンクリートの上を這いまわっていた1匹。 
ようやく写真に収めることができた。

調べてみると・・
ウツギノヒメハナバチは単独で巣作りをする。
雌がウツギの花から花粉や蜜を集めてくる。
巣穴を作り、中で花粉と蜜で花粉団子を作り卵を1個産む。
巣穴の中の枝穴に1個ずつ卵を産んでいく。

ふ化した幼虫は花粉団子を食べて成長し、蛹で土の中で過ごし、翌年、ウツギの咲く頃に羽化する。

雄は、雌が穴を掘り始めた頃から交尾の機会を探して飛び回っているらしい。
少し細めの蜂がいたが、あれが雄だったのかもしれない。

ちょうどタイミングよく久しぶりのウツギノヒメハナバチを見れてよかった。

コメント
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