「こんなお祭りがあるよ」と声をかけて頂いて、友達を誘って
江包(えっつみ)・大西の「綱掛祭り」を見に行った。
JR巻向駅から歩くこと30分、春日神社に到着。
ここは桜井市でも西の端。
雄綱はすでに準備が出来ていた。
聞くと、一昨日にここで準備されたらしい。
その大きい雄綱は明日香村稲渕のそれともまったく形も作りも違う。
「でっかい」というのが第一印象 700kg~1tぐらいあるそうだ。
大西と江包(えっつみ)の綱掛祭桜井市
奈良県の無形文化財に指定されている豊作を祈る農耕神事。
資料によると、昔、大出水があって上流から流れてこられた2人の神様
を大西では稲田姫、江包ではスサノオノミコトを救い上げて祀り、
年に1度ご結婚されるようになったという。
前は旧正月10日にされていたが、最近は祭りの担い手を確保するため
に祝日の2月11日になっているそうだ。
江包地区では一昨日ここ春日神社で雄綱が準備され、大西地区では
昨日、市杵神社(いちきじんじゃ)で雄綱に寸法を合わせた雌綱が
半日がかりで準備されたという。
ワラが大量にいる。昔は各戸でワラを持ち寄ったらしい。
今は稲刈り機の普及でワラもその場で切り刻まれてしまうので、特別
にこの日のために田んぼを契約してワラを調達されるとか。
辺りがざわざわと賑やかになってきた。
2人して1人の若い男性を縄の所に放り込み
綱を上にかぶせ、1人また1人と上に乗る
「これは何ですか?」近くの人に尋ねると、放り込まれたのは「新婚
さん」の男性だとか。次々と新婚さんが痛めつけられ?ている。
「今年は4人?ですが、1人の時もありました」
そして、村の人たちが会食を終えいよいよ雄綱が運び出されるらし
い。
担ぎ手が集まってくる。ちょっとやそっとでは持ち上がらない。
18人ぐらいが寄って掛け声とともに持ち上がっていく
見ている方も力が入る。
そして神社の鳥居を出て、横の道を通り、家の間の細い所を抜け、
田んぼの中へ到着。雄綱は降ろされた。
右)子供が雄綱の上に登っている。いいのかな?
聞くと、雄綱は男の子は登ってもいいそうだ。
女の子は登ったらダメのようで、親に言われているのかおとなしく
下で遊んでいた。
綱を跨ぐのもダメらしい。さっき、知らずに跨いじゃった。
後で神様に謝っておこう。
その田んぼの一角に水道ホースが引かれ、水をジャアジャア撒き、
クワでかき混ぜ、ドロドロになったところが土俵になり、今から相撲
が始まるらしい。
右)そこへウチワの軍配を持った行司さんが現れ、促されて出て
きたのはまたも新婚さん。「はっけよい 残った残った」
新婚さん2人がぬかるみで取っ組み合い。泥の中に倒れ込み、服も顔
もドロドロだ。
この泥がたくさんつくほど豊年万作になるらしい。
見物人も大いに盛り上がった。
少し離れたカキ畑の向こうに目を移すと、そこが雌綱のある場所らし
い。そちらへ行ってみる。
ここスサノオ神社には雌綱が立てかけるように置かれ、先の縄はエノ
キの大木の股に掛かっていた。
雌綱は雄綱の大きさに合わせて昨日市杵神社(いちきじんじゃ)で作
り、ここへ運ばれたらしい。重さは雄綱と同じぐらいあるそうだ。
雌綱全容 雌綱調整中
ここ大西地区でも泥んこ相撲があったようだが、新婚さんに限らず、
だれかれなしにやるという。
雄綱と雌綱どちらも見るのは無理なので、1回では見きれない。
村人は酒も入り、時には言いにくいようなことも言い、受ける側も
まあこの歳になるとかわすすべも身に着いて・・和やかな交流。
お酒まで回ってきた。神様のお酒だからありがたく頂戴した。
大勢の見物客に混じって着物姿に赤い番傘のきれいな女の人
「誰?だれ?あの人。モデルさん?」近寄って聞いたら新婚さんの
お嫁さんだった。そういえば他にも着物姿の人がいた。
このお祭りは新婚さんのお祝いの場なのだ。綱をかぶせられて何人も
に乗っかられたり、泥んこにさせられたり、ちょっと荒っぽいやり方
だけど、これでみんなに認められ村人の中に溶け込めるのだろう。
その間に紋付き袴姿の仲人役の村人(代々世襲制らしい)が、何回も
雄綱の方へお迎えに行き、7度半の呼び使いでやっと雄綱の登場となる。
田んぼを横切ってスサノオ神社へと担がれてきた。
右)そしてどどっと合体。雌綱の輪の中に雄綱が入る。
綱で引く人担ぐ人。それぞれの役割が決まっている。
それから木の上の綱を少しずつ引き、上へ持ち上げて完了。
拍手が起こった。豪快な結婚式だ。 右)完成
この後、スサノオ神社社殿で神主さんによる式が行われた。
スサノオ神社を信仰すれば子供が授かるという。
雌綱の綱は川を超え、向こう岸の木まで続いていた。
終わってから私たちは田原本まで歩いて帰った。
江包(えっつみ)・大西の「綱掛祭り」を見に行った。
JR巻向駅から歩くこと30分、春日神社に到着。
ここは桜井市でも西の端。
雄綱はすでに準備が出来ていた。
聞くと、一昨日にここで準備されたらしい。
その大きい雄綱は明日香村稲渕のそれともまったく形も作りも違う。
「でっかい」というのが第一印象 700kg~1tぐらいあるそうだ。
大西と江包(えっつみ)の綱掛祭桜井市
奈良県の無形文化財に指定されている豊作を祈る農耕神事。
資料によると、昔、大出水があって上流から流れてこられた2人の神様
を大西では稲田姫、江包ではスサノオノミコトを救い上げて祀り、
年に1度ご結婚されるようになったという。
前は旧正月10日にされていたが、最近は祭りの担い手を確保するため
に祝日の2月11日になっているそうだ。
江包地区では一昨日ここ春日神社で雄綱が準備され、大西地区では
昨日、市杵神社(いちきじんじゃ)で雄綱に寸法を合わせた雌綱が
半日がかりで準備されたという。
ワラが大量にいる。昔は各戸でワラを持ち寄ったらしい。
今は稲刈り機の普及でワラもその場で切り刻まれてしまうので、特別
にこの日のために田んぼを契約してワラを調達されるとか。
辺りがざわざわと賑やかになってきた。
2人して1人の若い男性を縄の所に放り込み
綱を上にかぶせ、1人また1人と上に乗る
「これは何ですか?」近くの人に尋ねると、放り込まれたのは「新婚
さん」の男性だとか。次々と新婚さんが痛めつけられ?ている。
「今年は4人?ですが、1人の時もありました」
そして、村の人たちが会食を終えいよいよ雄綱が運び出されるらし
い。
担ぎ手が集まってくる。ちょっとやそっとでは持ち上がらない。
18人ぐらいが寄って掛け声とともに持ち上がっていく
見ている方も力が入る。
そして神社の鳥居を出て、横の道を通り、家の間の細い所を抜け、
田んぼの中へ到着。雄綱は降ろされた。
右)子供が雄綱の上に登っている。いいのかな?
聞くと、雄綱は男の子は登ってもいいそうだ。
女の子は登ったらダメのようで、親に言われているのかおとなしく
下で遊んでいた。
綱を跨ぐのもダメらしい。さっき、知らずに跨いじゃった。
後で神様に謝っておこう。
その田んぼの一角に水道ホースが引かれ、水をジャアジャア撒き、
クワでかき混ぜ、ドロドロになったところが土俵になり、今から相撲
が始まるらしい。
右)そこへウチワの軍配を持った行司さんが現れ、促されて出て
きたのはまたも新婚さん。「はっけよい 残った残った」
新婚さん2人がぬかるみで取っ組み合い。泥の中に倒れ込み、服も顔
もドロドロだ。
この泥がたくさんつくほど豊年万作になるらしい。
見物人も大いに盛り上がった。
少し離れたカキ畑の向こうに目を移すと、そこが雌綱のある場所らし
い。そちらへ行ってみる。
ここスサノオ神社には雌綱が立てかけるように置かれ、先の縄はエノ
キの大木の股に掛かっていた。
雌綱は雄綱の大きさに合わせて昨日市杵神社(いちきじんじゃ)で作
り、ここへ運ばれたらしい。重さは雄綱と同じぐらいあるそうだ。
雌綱全容 雌綱調整中
ここ大西地区でも泥んこ相撲があったようだが、新婚さんに限らず、
だれかれなしにやるという。
雄綱と雌綱どちらも見るのは無理なので、1回では見きれない。
村人は酒も入り、時には言いにくいようなことも言い、受ける側も
まあこの歳になるとかわすすべも身に着いて・・和やかな交流。
お酒まで回ってきた。神様のお酒だからありがたく頂戴した。
大勢の見物客に混じって着物姿に赤い番傘のきれいな女の人
「誰?だれ?あの人。モデルさん?」近寄って聞いたら新婚さんの
お嫁さんだった。そういえば他にも着物姿の人がいた。
このお祭りは新婚さんのお祝いの場なのだ。綱をかぶせられて何人も
に乗っかられたり、泥んこにさせられたり、ちょっと荒っぽいやり方
だけど、これでみんなに認められ村人の中に溶け込めるのだろう。
その間に紋付き袴姿の仲人役の村人(代々世襲制らしい)が、何回も
雄綱の方へお迎えに行き、7度半の呼び使いでやっと雄綱の登場となる。
田んぼを横切ってスサノオ神社へと担がれてきた。
右)そしてどどっと合体。雌綱の輪の中に雄綱が入る。
綱で引く人担ぐ人。それぞれの役割が決まっている。
それから木の上の綱を少しずつ引き、上へ持ち上げて完了。
拍手が起こった。豪快な結婚式だ。 右)完成
この後、スサノオ神社社殿で神主さんによる式が行われた。
スサノオ神社を信仰すれば子供が授かるという。
雌綱の綱は川を超え、向こう岸の木まで続いていた。
終わってから私たちは田原本まで歩いて帰った。
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