みどりの野原

野原の便り

7月6日 波瀬植物と周辺(ベニバナヤマシャクヤク果実・バイケイソウ・波瀬ユリ・アクシバ)~カエデの郷ひらら

2023年07月06日 | Weblog

バス仕立ての観察会で、久しぶりの波瀬植物園(松阪市)
1時間余り、お隣の人とおしゃべりしているうちに到着。

ここへは2004年に初めて来てから何回か、4月下旬と6月に来ている。
10数年ぶりだが、雰囲気は変わっていない。

到着早々、おふく茶屋で「でんがら」(ホオの葉に包んだあん入りの草団子)を買う。

ガイドをお願いしてくれてあり、植物園の説明や、園内を案内していただいた。
代々林業を営む田中家が運営されている。
開業は20年前。その前20年かかって整備準備されたそうだ。
パンフレットに(石の森ガーデン)と書いてあるように、園内は岩石園のよう。
石のことはよくわからないが、素晴らしいものなのだろう。(猫に小判)
大小奇岩を配した山地のような庭園にたくさんの植物が植栽されている。

説明を聞きながら園内を歩く。

花の多い時期とは言えないが、平地では見られない植物も見れた。


ベニバナヤマシャクヤク 若い果実
熟すと果実がぱっくり割れて、中に赤い未熟種子と黒い種子のちょっとグロテスクな姿になる。


ヤマユリ ここでは「波瀬ユリ」と言われている。 
開花まで後ひと息。


湿地にはコウホネ 黄色い花
早春に咲くミズバショウは花の後大きくなった葉が目立つ。


ミヤマシキミ 果実


途中の岩から枝垂れて咲いていたのは・・ケイビラン??
ガイドさんに聞けばよかったなあ。


ノリウツギ 穂咲きのアジサイ科。
樹皮に含まれる粘液を和紙製造の糊に用いる。


バイケイソウ 1個の花がどんなのか気になっていたので、つい接写。
雄しべは6個あるのがわかったが、雌しべはうまく撮れない。
花弁はちぎったようなギザギザだ。


バイケイソウの全体のいい写真がない。 ピンボケだあ。 


早春の花 セリバオウレンは、果実の殻だけが残っていた。
たくさんあったので花時はきれいだろうな。


園内の石の造形


園路には湿地や池もある。


洗耳橋から櫛田川の清流


湿地で、葉の上にトンボのヤゴの抜け殻を見つけた。
大きいヤゴ。何トンボかな?


イヌビワの葉の裏に、ゼニガサミズメイガ
ツトガの仲間は「触角を背中に背負っている」のも特徴のようだ。
写真では見えにくいかもしれないが、触角がよくわかる。

お弁当の後、波瀬植物園を出て、近くの波瀬ユリが見られるという所へ行った。


立派な「波瀬ユリ」 後どのぐらいで咲くかな?


山裾の スノキ 果実が1つついていた。葉は酸っぱい。

「これは何?」呼ばれて行ってみると・・


「アクシバだ~」よく見つけたねえ。
ずいぶん高い所にあるのを見つけたメンバーの観察眼に拍手。
言ってもらわないと見過ごすところだった。


どうにか撮れたアクシバの花を拡大
花弁の先がくるりと巻いた愛らしい花。見るとうれしくなる花だ。

バスの帰りに大宇陀の「カエデの郷 ひらら」へ。


元 宇太小学校
1935(昭和10年)の建築。
2006年に閉校になり、取り壊し計画が持ち上がったが、今はNPOが運営され、趣のある木造校舎を活かし、イベント・コスプレ・カフェ・宿泊・体験など、様々な取り組みをされ、日本文化の体験も出来、海外からの客も増えているとのこと。
すばらしいと思う。


そして、もう1棟の校舎を通って、カエデ園へ。


1200種(園芸品種を入れて)3000本のカエデがあるそうだ。
この場所は元、運動場だったそうで、排水もよくなく、最初は鉢植えから始められたそうな。
今は土も整えて、地植えされている。

カエデと言えば、手のひらの形の葉をイメージするが、分裂のし方もさまざま。葉の変化も色々あって面白い。


糸のように細い葉のカエデ


「関西琴の糸」Acer amoenum Kansai Kotonoitoの品種名の札。
 amoenum を見ればこのモミジがオオモミジ系であることがわかる。


葉柄が曲がりくねったモミジ 初めて見た。


これは「細葉腰蓑」Acer Palmatum  とあり、イロハモミジから作り出されたものとわかる。
園芸種のモミジはこうして元のモミジから枝替わりを選抜したり、かけ合わせたり・・などして作り出されるようだ。
日本から外国に渡り、変化して又日本に帰ってくるものがあるのは他の植物にもあることだ。

カミキリムシが入り、枝が枯れたり、幹が枯れたりすることもあるそうで、見回って、それらしい穴があれば、薬剤を入れたり、虫を捕まえたりされるのだとか。
植物を育てる苦労も聞けて良かった。


これはカミキリムシの幼虫(てっぽうむし)が幹の中を食害した跡。
横穴は糞をするために空けるのだそう。

モミジといえば紅葉の秋がいいと思いがちだが「春が一番きれいです」と言われたのが印象に残った。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 7月2日 カタツムリ3種・エゴ... | トップ | 7月7日 金剛山麓周辺 下見... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事