9月1日。目が覚めたら9時だった。
月初め早々の朝寝坊だが、眠れなかったよりは良いかな、と思う。
勤めていた時だったら真っ青になって、これはもう「世界の終わり!」みたいな悲壮な気分になるところ。それから、さあどうやって言い訳をしようか、と電話を前に考え込む場面(まだ、ケータイの時代じゃない。スマホももっと後)。
退職して一人っきりになって、寝坊したって特に誰に迷惑をかけることもないという生活が始まって早くも5年になるわけだが、寝坊して狼狽えなくなったのはいつからだろう。大体、歳を取るとすぐ目が覚めるようになったもんだから、朝寝坊なんて滅多にない。
自堕落と紙一重ながら、腹が減れば食べ、眠くなれば寝る、というのは本来の生き物の在り方。それを急に「規則正しい生活を」、と義務感で毎日を過ごそうと刻苦勉励する、なんてのは強迫観念に苛まれるおそれの方が大きく、却って寿命が縮むような気もする。いきなり脱線した。
まずい。もう暑くなっている。
前日、免許証から財布から一切を入れたショルダーバッグを掛け忘れて買い物に行き、何もできずに往復50キロの無銭旅行(?)をしたのだから、今日はもう一度出直して、と思っていたのだが、無理して行って買い物をする用は、実はない。ただ出歩く口実だけ、が昨日の外出だった。
で、昨晩ひらめいた。
「そうだ。今年はまだブドウを買いに行ってない。」
道の駅から数キロ北上したところにある農協の倉庫前で、毎年、今の時期、テントを張って地元の葡萄を直売している。数年前から買いに行くようになったのだが、今年はまだ行ってない。ちょうど良い。
昨晩、風呂に浸かったら、右手首に幅5ミリほどの紅い帯ができていた。気にしていたグローブと袖口の間の日焼けだ。左にもできていたが、右ほどはっきりしたものではない。クラッチレバーのないカブだから、袖があまりずり上がらなかったんだろう。
今度は袖口の心配をせずに済むよう、ワークマンで買ったアームカバーをして出た。
「♪月に一度の~贅沢だけど~♪」じゃなくって、年に一度のことだから、もう一回くらい買いに行っても良かろう。9月中は売ってるらしい。
葡萄三房で千円。一人だから別にイイよね。
さて、カブのフロント当たりの異音は、前カゴ近辺のネジの緩みとは関係なかったのかもしれない、というのが今日の検査結果。
それよりも、出掛けにやっておかねばと思いながら、すっかり忘れ、相当走ってから思い出したこと。チェーンにオイルを注して置くつもりだったのに。
帰ってから忘れぬうちに、と注す。
そうなると、明日もまた異音の有無を点検に、ということになる。
困ったもんだ。毎日出なけりゃならない。
ということで、明日は「初秋記念カフェ訪問ツーリング」にしようか。