CubとSRと

ただの日記

右の耳から左の耳へ抜ける

2022年03月29日 | 心の持ち様
「宮崎正弘の国際情勢解題」 
    令和四年(2022) 3月25日(金曜日)
       通巻第7271号 


樋泉克夫のコラム 
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【知道中国 2344回】  
 ──習近平少年の読書遍歴・・・「あの世代」を育てた書籍(習10)


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 「歴史爺さん」は「だからワシは共産主義を実現させるために、誰と戦い、どういうふうに勝利を納めるのかを、これから教えてやろうじゃないか。どうじゃ、ワシはみんなのいい友達じゃろうて。みんなのようなステキな友達から、ワシは一日だって離れやしないぞ」と、まるでハーメルンの笛吹き男のように、巧みな話術で子どもを籠絡する。


 毛沢東は「真っ白な紙には、どんな絵でも描ける」と言い放ったが、まさに疑うことを知らない子どもたちの脳ミソを真っ白な紙に見立て、「歴史爺さん」は共産主義と民族主義を巧みにブレンドさせた共産党歴史観を描き続けるのであった。


 どうやら子どもには本来的に攻撃性・暴力性・残虐性が備わっていることを熟知するゆえに、「歴史爺さん」は「共産主義を実現させるために、誰と戦い、どういうふうに勝利を納めるのか」を子どもにミッチリと教え、より攻撃的で暴力的で残虐な「小さな大人」を鍛造することを狙ったのでないか。このように過激に偏向した教育に浸った世代が10年ほど後に文革に遭遇したわけだから、文革が残酷で理不尽で激烈な闘争に突き進んでいったのも当然だったかもしれない。


 (後半次回に続く)
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 母親の体内から生まれ出る。外気の冷たさに驚き、身を縮める。いつまでもそうしているわけにはいかないから力を緩める。途端に冷たい外気が肺にも攻撃を加える。再びびっくりして力を入れる。吐き出される空気は初めての発声、泣き声となる。
 この辺りを「驚該」と言う言葉で表すけれど、これが感情の芽生えであることは間違いない。全ての哺乳類は体験しているのだろう。 
 しかし、この「感情の芽生え」は「人間」の場合は社会の中で分化し発展して(分化させられ発展させられて)いく。
 驚該は「不快」の感情を産み、不快の感情に外界が優しく接することで「快」の感情が生まれ、そこ(快不快)から「喜怒哀楽」の四情が分化、更に愛、悪(憎)、欲を加えた七情が生まれる。そこから先は外界次第で感情は細分化され、それぞれに発展していったり絡み合ったりしながら生長を続ける。 


 この「感情の芽生え」は「人間」の場合は社会の中で分化し発展して(分化させられ発展させられて)いくわけだから、まだ発展途上(緒に就いたばかり)の子供に
「共産主義を実現させるために、誰と戦い、どういうふうに勝利を納めるのかを、これから教えてやろう」
と行われる教育はどんなものになるか。
 共産主義が分かるわけはないから、「誰と戦い、どういうふうに勝利を納めるのか」だけを学ぶことになるのは言うまでもないだろう。
 (子供の頃に「反日思想」を学べば、思想抜きの「反日という感情」だけを学ぶのが教育の成果、とも言えるか)
コメント
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