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ただの日記

こんな日記も書いていた(リクルートスーツ)

2022年04月11日 | 心の持ち様
「リクルートスーツ」って何?
             2012.04/02 (Mon)

 「Stefano-Daniのブログ」というのを偶然見つけたんですが、面白かったもので、ちょっと転載。

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   「無茶な提案」

 (黒いビジネススーツをなくすには)


 黒のビジネススーツなんてほんの少し前には存在していなかったアイテムが現代では当たり前の仕事着になって世の中を暗くしていることを解消できないだろうかと考えていて答えがひとつ見つかったので提案したい。
 そもそも、以前にも書きましたが黒いスーツというのはフォーマルウエアメーカーの専売で、通常のスーツメーカーの企画には存在しない色でありました。 ほんのここ7~8年の間に気が付いてみたらほとんどの若いビジネスマン、なかんづく就職活動をしている若者にまで、いわんや女子学生までが当たり前のように着用するに至っては亡国の極みであります。
 もちろん景気の低迷によって、個性を強調するよりも出る釘にならないような風潮が蔓延していることは理解しつつも電車の中の「毎日がお葬式」といった黒衣(くろご)ばかりの服装を見ると、ここが変わるだけでも世の中は明るくなるだろうし経済の活性化の一助になるのではと考える次第であります。
 さてそれではどうすればこの真っ暗になってしまったビジネスウエアを明るく出来るかということですが、キーワードはこの暗闇状況を作ってくれた当の大型紳士服専門店がすでに提示してくれていたのでした。
 それは「ビジネススーツはユニフォームである」という言葉です。
 女子従業員の多くは私服で通勤し会社でユニフォームに着替えるというのが一般的です。デパートにおける販売員も化粧品売り場の店員も各会社のユニフォームを着用しています。
 従って通勤時の女性はそれなりに私服ならではの気を使い、コーディネートを意識することにもなりひいては美容と健康にも影響してきます。さらに、ユニフォームに着替えることで私服の傷み方も違うでしょう。
 ということで、こんなにいいことだらけのシステムは平等の世でもあり男子従業員にも適用すべきではないのかという提案であります。

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 一般的な「スーツ(上下共布の服)」を何で「ビジネススーツ」なんて言うんだろう。そして「ビジネススーツはユニフォーム(それ専用の服)である」ならば、通勤時ではなく職場に行ってから「ビジネススーツ」を着用すればいいじゃないか、と。

 つまりは、通勤時にユニフォームを着るのはおかしいだろ?通勤時は私服、職場でこそユニフォームと言うのが当たり前なんじゃないの?ということです。
 「通勤時も(ビジネス)スーツ」、ということはプロのスポーツ選手が競技場へユニフォームで、或いは機械工が作業服で通勤すべきということなんでしょうか?まさか、ね。

  改めて、さて。私の日記です。

 「リクルートスーツ」って言葉は、いつ頃できたんだろう。 
 私は学校が「学生服着用」となっていて、(特例として「袴を着用すれば着物でも可」となっていた)就職試験も学生服で行ったものだから、その辺、よく分かりません。
 まあ、当時(四十年近い昔)会社訪問や就職試験は大方の男子学生は、背広に慣れないネクタイを締めて、行ってたんじゃないでしょうか。

 記憶にあるのは、十数年前、通勤に利用し始めた駅に、黒い、背広だか何だかよく分からない上下の、若い男女が多く見られるようになったのが最初かと思います。
 「何だろう?制服かな?今時こんな制服着る学校、あるのか。それにしても、ネクタイしてないのもいるし、してても慣れた風ではないし、大学生・・・という顔つきでもないし。」

 何度かそれを見掛けて、どうも近くにできた自動車会社の新入社員らしい、というのは分かったんですが、それでまた疑問。
 「まさかそんな制服で働いているわけでもあるまい。作業のできるような仕立てじゃないし、外回りだったら黒尽くめでネクタイはいい加減、ってことはあり得ない。通勤用に支給された制服?いやいや、それはないだろう。同じ黒だけど形も色も微妙に違っているから、自前だろう。」

 で、出た結論は、新入社員らしいその様子から、
 「これは採用試験のために買った服を、そのまま通勤用に使っているんじゃないか」
 、と。それなら納得できる。
 会社から、
 「ちゃんとした格好で通いなさい」
 とか何とか言われて。
 「そんなこと言われたって、そんな服、持ってないしぃ~。」


 そして、この数年、急にリクルートスーツという言葉が耳に入って来るようになった。あの「紳士服の○山」とか「青○」とかいうところから大々的に売り出している。それがみんな黒。
 黒いスーツなんて、葬式か結婚式の時に着るもので、日常は着るものじゃない、というのが日本の習慣。(大体が結婚式や葬式だって紋付羽織ならともかく、黒の上下なんて着るものじゃない)
 でも、畏まった場所は「黒なら間違いない」。
 面接も、筆記試験も「畏まった場所」、だ。じゃ、黒の上下、だ!

 ビジネススーツは紺。ちょっと洒落た人で、グレー。(ドブネズミ色なんて形容する人はセンスなし。)
 それが普通の「企業戦士」の「戦闘服」、だ。
 それが何故、突然こんなに男も女も関係なしに黒尽くめの忍者もどきになってしまったんだろう。
 鴉の羽根の色だって、黒の中に紫から青に近い色が入ってきれいなのに、このリクルートスーツときたら、辺りの光を吸い込むブラックホールみたいで、清新の気が消えてしまう。学生服なら、詰襟に金ボタンだから気合と潔さがあるのに。

 学生服で四年間過ごした身には分からん。何しろ、学生服はあれ一枚あったら、どこでも通用したからなあ。制服のない大学には、ちょっと憧れもしたけれど、着る物の心配をしなくって良かったからな、それは楽だった。

 ・・・・ん?、あ、そうか。
 私服で学校に通っていた者だって、背広着て学校に通う、なんてことはなかったんだよな。
 就職する、となって、「さて、何を着て会社訪問をすればいいか、どこから見られているか分からない、確実で真面目そうな服は?」となったんだろう。
 それで、「え?どうしたら良いんだろう」となる。

 背広を買うしかない。けど、どれにしたら良いか分からない。
 転載した記事の通り、大手紳士服メーカーが提唱している「リクルートスーツ」なら、まず外れることは無かろう。それに間違いなく安い。当たりはずれがない。

 で、自分のことを思い出してみました。
 学生服で就職試験は受けたけれど、いざ仕事に就くと、そうはいかない。
 就職祝いとして買ってもらったスリーピースと、学生の時にこれまた買ってもらったジャケットを、一ヶ月間着回して過ごしたんでした。


 それを考えたら、このリクルートスーツ一着あれば、一ヶ月着てても済みそうな気がする。何を着て行ったらいいか、シャツは?ネクタイは?なんて毎朝気にすることはない。ワイシャツと紺のネクタイ一本あればそれでいい。何より安い。

 でもね、思うんです。
 就職して、社会人一年生となって、学生時代には考える要も無かった「大人の社会のさまざまなルールやマナー」を、ものすごい勢いで学ばなければならない春。
 社会に振り回されて一ヵ月後に給料を受け取る。
 「サラリーマンの初めは叱られて給料をもらうようなものだ。何にもできないんだから」
 なんて聞いたことがありますが、どんな仕事でもそうでしょう。叱られるというのは自分の価値観が通用しないということ。社会に出て自分が振り回されるしかないのも同じこと。
 スーツ一つだって、安易にリクルートスーツなんて着ないで、周囲の仕事のできる先輩の姿を見て、時には直接聞いて、学ぶべきじゃないでしょうか。

 三島由紀夫は
 「女性の装いは街の景観を美しくする」
 と言ったとか。

 新社会人は男女を問わず、街に活き活きとした活力を与えます。
 それが、ブラックホールみたいなリクルートスーツを着るか、それとも、まだ様にはなってないけど、いかにも新人らしい背広で街を闊歩するか。

 これもまた、日本の復興の大きな力になるんじゃないでしょうか。 
コメント
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