歯の治療の話。
犬歯が普通より大きく外側に向けて飛び出している。
だから、虫歯にはならない。・・・筈だったが。
犬歯を挟んで門歯と臼歯とが押しくらまんじゅうをしている形。
で、犬歯が外に向け半分押し出された感じ。
その中くらいのところ(壁面)が虫歯になった。
ということは犬歯の壁面だけを掘削すればよいようなものだが、そうすると神経の通る部分に接触する。だから思い切って虫歯になっている部分を含め、きっぱりと取ってしまう。
斜面に生えた木で例えれば、切り株だけが残った状態。斜面だから切り株の半分は地中に在って外からは見えない。
この虫歯に接していた門歯の方も浅く広く虫歯になっていたので、これを削り、修復する。
そして切り株だけになった犬歯を掘り、そこに土台となる柱を立てる。そいつが「牙」にしか見えない。
これまでの経緯はそういうことで、手順は切り株内の神経を殺し、そこに新しい柱を立てて、それを土台として歯を被せる。
1,切り株だけになる。
2,削って、歯を被せる準備のために銀色の頼りなさそうな牙を立てる。
3,その前に門歯の方も削って、押し出された格好になっている犬歯を少しでも歯並びに加えようということで、の今日だった。
「牙」をはずし、また「消毒」。そして「牙」を改めて被せる。
さあ、いよいよだ。
ところが、終わったと思ったら、全く関係のなかった、押し競まんじゅうに参加していたものの、自身は既に治療を終えてのほほんとしていた臼歯の方の被せ物を取って「今日はここまで」となった。
ええ~っ、どういうこと??
何でも、保険使用の際の規則があるのだそうだ。
一度直した歯は、二年間は再治療しても保険が効かないんだそうだ。つまり三倍の治療費を払うことになる。
それで、最初の歯(この日、最後に被せ物を取った歯)の治療から二年になる3月10日以降に牙隠しを行うことになるらしい。3本セットで治療しなければならないのでこうせざるを得ない。
そうか。それで三月一杯では終わらず、四月までずれ込むことになったのか。
で、気が付いた。
「歯が痛い」と久しぶりに歯科医院を訪れてから、丸二年になるのか。
そして、上下左右各二本ずつの虫歯の治療をしてもらったわけか。
十数年分の不養生を二年で処置してもらった。
痛い思いを何度もしたけれど、おかげで後しばらくは自分の食べたいものを食べることができる。
意外と幸せ者かもしれない。
そういうわけで、「頼りない牙」はそのまま。もう一方の修復済みだった歯は被せ物を取ったまま。
怪しい歯が三本並んだ状態は20日まで続く。