CubとSRと

ただの日記

国旗より党旗が大事

2023年03月15日 | 心の持ち様
「国旗を引き摺る」に関連しての再掲日記です。

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  国旗に礼!①(日の丸切り貼り)

 2012.10/20 (Sat)

 3年前、衆院選で民主党が大勝し、政権与党となった。
 自民党以外で、単独で政権与党になれるほどの議席を獲得したのは、民主党が戦後初めてだった。

 選挙前、各地で演説会が行われた。
 中に、国旗を中途で二枚切り貼りし、ほとんど正方形のような、実にセンスの悪いみょうちきりんな旗をつくって、民主党旗として演壇の後ろに掲げていた会場があった。
 何でも、民主党の、夕日か朝日かが、「水面に映っているイメージ」、という旗を日の丸でつくったら面白かろうといういたずら心で、或る組合員が会場に持ち込んだのだそうだ。

 あ、どうしても言いたいので、ちょっと脱線します。
 さっきネットでこの写真を探していたら、この民主党の旗について、カン氏が
 「下の円は完全な丸ではない。それは雪だるまでも転がって大きくなっていくようにエネルギーのあるところを表しているんです」
 みたいなことを言ったことがあるそうです。
 何だかあっているような大外れのような、焦点が合ってるんだか合ってないんだか能く分からんのですが。
 このマークのデザイナーの弁では、やはり、この形の整ってない円は、真円を目指すエネルギーを象徴させたんだとか。
 だから菅氏、当たらずと雖も遠からず。流石に「原発には強い(?)」だけあって、説明の仕方も・・・・?
 とは言え、この旗、ちょっと手作りで、とはいかないわけですよね。これだけ歪んだ円だと。日の丸二枚じゃ上手くいかないわけです。
 脱線終わり。復旧します。

 さて、わざわざ日章旗二枚を切り貼りして会場に持ち込んだ。
 それにしても高かったでしょうね。あの大きさの旗なら一枚でも数万円するんじゃないでしょうか。
 それをわざわざ二枚買ってきて下三分の一と上三分の一を重ねて縫い合わせる。面倒なことをしたものです。

 今考えると、一人のちょっとしたいたずら心で始まったのだろうけれど、それを面白がって資金カンパなり縫い合わせるなりの手伝いをした奴が数人いたんでしょうね。
 各自の小遣いか、それとも組合の金を流用したか、それは分からない。まあ、普通に考えればそんなことに個人の金は遣わないでしょうけどね。いずれにしても大きなお世話でしょうけど。
 
 最初に思いついた人間は、「あほか!」と笑われたり、馬鹿にされたり、のそれなりの反応を得て満足して終わり、でしょう。大方はそんな仲間内のことだから、叱責されることはない。
 「国旗をなんだと思ってるんだ!」、なんて怒る者は、彼らの仲間内にはまずいないでしょうから。

 けど、それが政党の演説会となると、様相は当然変わる。
 民主党を支持する各種組合の、おそらくは動員を掛けられた者が集まっているわけだから
 「喜んで参加する」「勇んでやって来た」
 という者ばかりではない。
 それよりも動員が掛かった時点で、それに反対する者がいて、
 「こんな悪戯を企てている奴がおる」
 と情報を外部に流した可能性がある。

 そういったやらしいことでなくって、もっと単純に、滅多に見られない有名政治家の顔を、と持ち込んだカメラに、このみょうちきりんな党旗が映っていた。
 こりゃ面白い、と、早速仲間内で見て笑っていたら、他の者に見つかりネットに流されてしまった、と。

 言いたいのはこの「あほな旗づくり発起人」批判ではない。簡単に流出させてしまった「脇の甘さ」でもない。

 あほなことをした。それを持ち込んだ。そこまでは「あほか!」、で終わる。
 問題はそれを面白がって舞台に張り出したことだ。
 その時点で、「国旗を切り貼りして党旗紛いの物をつくった」ということを叱らなかった演説会主催者の姿勢が糾弾されねばならない。

 ところが御存じのとおり、いや、彼らの得意な言葉で言うと、「ご案内の通り」、この場面は民主党のHPに載せられた。
 これで民主党は国旗を切り貼りして党旗紛いのものを作った(つくることを肯定した)政党であると全国に宣言したことになる。
 国旗の扱いがぞんざいであり、そんなことをして党旗の代用とする、党旗の扱いもいい加減な党だ、と宣言したことになる。

 情報はすぐに自民党に入った。麻生総理は「日本の国旗を切り刻むという行為がどういうことなのか~」と党首討論で詰問した。

 民主党の説明は唖然とするしかないようなものだった。
 曰く、「たまたま党旗がなかったところに持ち込まれたので」
 「全く気が付かなかった」
 そして、慌てて写真をHPから削除する。

 麻生総理に対する鳩山代表の答弁が「??・・・・!!」だった。
 代表はこう言った。
 「それは国旗ではなくて、われわれとしての、ある意味でのわれわれの神聖なマークでありますので、マークをきちんと作られなければいけない話だったと思っております」
 確か、党旗はあったのではなかっただろうか。それを面白いからと掛け直した。

 「神聖なマークだと!国旗より党旗の方が重要なのか!」
 こう言って、怒り狂う人も出てきた。

 「労働組合が推す党だから、社会主義思想の色が濃いだろう、旧社会党の大半が入ってるし」
 、と思っていた人も、そんなことをして面白がっているような党であるということを不安に思うことはなかった。

 そして、この後、「風を吹」かせたマスメディアの目論み通り、政権与党となった民主党にも、このことに対する反省と言ったものは全く見られなかった。


 だから、この話には後日談がある。

                        (続く) 
コメント (2)
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